第十一話 約束だ…
第十一話 約束だ…
トノサマ「聞いてないよ!あんなのあるなんて!」
向こうから降参した。俺でも降参する。だって…
/(スラッシュ)「自分が渡したアイテムに、物凄い力を秘めた能力がついてたら、そりゃ降参するわな。」
…おっと、心の声が。
トノサマの周りに黒い霧が発生した。それが晴れると、トノサマの変身は解けていた。
/(スラッシュ)「この変身はどうやって解くんだ?」
トノサマ「え?あぁ。多分、思いっきり力を抜けば解けると思うよ?」
言われた通り、力を抜いてみた。
自分の体にあった闇が浄化されるかのように、変身は解けた。
/(スラッシュ)「おぉ…。凄い。」
ん?そういえば…
/(スラッシュ)「さ、約束だ。」
トノサマ「…」
/(スラッシュ)「まぁまぁ、話は最後まで聞いてくれよ?」
ギルド内に戻って話を続けた。
/(スラッシュ)「私のギルドの一部になる話だが、ここが本部、そっちが支部になるだけの話だ。」
トノサマ「へ?」
ぽかん、としたように首がカクっと傾いた。
/(スラッシュ)「つまり、今まで通りでいい。ただし、情報はこちらに公開すること。そちらで問題が発生し、支部のみで対処できない場合はこちらも手伝う。もちろん、逆のことがあった場合もそうだが… ま、そういうことだ。」
トノサマがホッっとしたように胸を撫でおろす。
/(スラッシュ)「ここからは、賭けの話とは関係ないが、一応。」
トノサマ「?」
息を吸って、言った。
/(スラッシュ)「…もし、よければこっちに来てはもらえないだろうか?君の力はすごい。確か、ギルドマスターだったな。」
トノサマがこくりと頷く。
/(スラッシュ)「…わかった。では、こっちに来てくれたなら、マスタールームの使用許可、ギルドの管理権限をやろう。管理はマスタールームからじゃないとできないはずだしな。」
皆が固まった。そりゃ驚くが、そこまでか?
トノサマ「へ?いいの?管理権限って言ったら、このギルドの情報全部知ったり、大切な情報を消したりできるよ?いいの?」
/(スラッシュ)「もちろんだ。知りたい情報は知ればいいし、消したいものは消せばいい。でも、何となくだが、君はそんなことをするようなヤツには思えない。きっと、俺以上にうまくやってくれるだろう。」
そんなこんなで、このギルドにメンバーが一人増えた。
それと同時に、フレンドにも一人増えた。