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話し合い

マジでゴミ屑共の話を聞いて思わずフリーズしてたが、おじ様が声を掛けてきたのでなんとか戻ってきましたよ。

いやー・・・この世界・・・すんごく怖いってことが分かりました。



「えっと・・・つまり?」


「おの森から出ることができないんだ。生きるためには。」



わぁ・・・なんていうか・・・本当にこの人達かわいそう・・・。

自分の命さえ自由にできないの?



「帰れないってそういうことなんですね。」


「嗚呼。」



・・・えぇー・・・。

何これ・・・どうしたらいいのかしら・・・。

こんな展開初めてなんですけど・・・。




「えっとー・・・。」


「すまない。」



いや、謝られても・・・。

あーどうしよっかなー・・・。

帰ったら殺されるって・・・ってかこの森からぽーいってしたら殺されるってことだよね?

うわぁ・・・ぽーいもできないじゃん。

殺されるって分かってるのに、外に出そうなんて非道なことはできないよねー・・・。

うーん。



「どうしよう・・・じぃじ。」


『・・・。』



・・・じぃじもどん引きだよ。

これ。



「じぃじ?」



おじ様が不思議そうに聞いてくる。

あ、そっか。



「じぃじっていうのはこのドラゴンのことですよ。」


「・・・え。」


「ねぇ、じぃじ。」



じぃじに向かって言えば、じぃじは一つ口から炎を出す。

返事の変わりだね。

私はじぃじの言葉が分かるけど、おじ様には分からないもんね。

返事のように炎を出したことにおじ様びっくりして固まっちゃったよ・・・。

まさか人語を理解してるとは思わなかったんだろうなー。

はっはははー。

じぃじ、めちゃくちゃ賢いからねー・・・。

まぁいいや。



『外にだすのも酷じゃな。』


「だよねー・・・。うーん、どうしたものか・・・。」


『仕方がないじゃろう。お前の家で面倒をみるしかないじゃろう。』


「うえ???」



じぃじ、今なんと言った?

私の家で面倒を見ろと???

何それ!!



「なんで、私の家で見ることになるの!?」


『じゃないと此奴ら死ぬぞ。』


「うぇー・・・。」



まぁ、じぃじの言うことも分かるよ。

ここは最強を誇るドラゴンの住む地なので、他の魔族さんたちも超強いんだよね・・・。

じぃじの魔力から生み出された魔族さんたちだから。

しかも魔族さん動物に近いから本能で戦うんだよね。

私は強者として認識してるから、私に対して攻撃はしてこないけど・・・イケメン達よりも弱いおじ様達になら攻撃してくるだろうな・・・。

そうなったらおじ様達死ぬだろうな・・・。

この森では生きていけないだろうね・・・。

まぁ、つまり、安全な場所を確保しないと生きていけないけど、この森で安全な場所って早々ないんだよね。

唯一あるとしたら奥地。

つまり私の家があるところ。

あそこは女神様の結界がまた張って合ってて、あの場所には私の許可したものしか入れなくなってるんだよね。

なので、もちろん魔族さんたちも入れないんです。

安全な地なんですよねー・・・。

おじ様達がこの森で生きる方法はその地だけだし、じぃじの言うことが正しいのは分かるんだけど・・・。

んー・・・。

死なれるのもやだだしなー・・・。



「しょうがないかなー・・・。」


『お前よりもかなり弱いし、おかしなこともせんじゃろう。もししてきてもお前なら返り討ちできるじゃろぉ。』


「まぁ、そうだよねー。」



ドラゴン並に強いもんね、私。

ドラゴンのじぃじのお墨付きだもんね。

まぁ、そうと決めれば、行動あるのみかな。

おじ様の方を見てれば、まだ固まってるよ。

手を目の前で振ってみると、おっ、帰ってきた帰ってきた。



「大丈夫ですか?」


「あっ嗚呼。・・・あのあなたはドラゴンと会話できるのですか?」


「え、あ、はい。」



うえ、それを聞いてくるの?

この世界ってドラゴンと会話できる人いないの?



「やはり、ドラゴンの姫なのか・・・?」


「あの、さっきから気になってるんですが・・・ドラゴンの姫って何ですかね?」



さっきから気になってたんだよねー・・・ドラゴンの姫って。

私、ドラゴンでも姫でもないんですが。



「あ、その・・・我々の国では、あなたをドラゴンの姫と呼んでいるんです。」


「・・・はぁ。」


「黒きドラゴンと同じような珍しい黒き髪と瞳を持ち守護する黒き姫。ドラゴンのように強いことからドラゴンが人の形をしているのではないかと考えられてそう言われているんです。」


「えっと・・・私はドラゴンじゃないですよ?」



どうやらじぃじと同じまっくろだったことと強さから勘違いされてたようだ。

髪も瞳も黒ってこの世界じゃ珍しいんだってことは女神様から聞いていたけど・・・。

まさかドラゴンに間違えられていたとは。

チート能力ありますけど、人間なんですけどね!!



「えぇ、分かってます。ここまで近寄ればドラゴンとは思えません。」



嗚呼、良かった。

私、人間ですからね!

分かってもらえたなら良かったです。



「しかし・・・ドラゴンの言葉が分かるとわ・・・。」


「・・・ドラゴンの言葉が分かる人っていないんですか?」


「えぇ、今まで居たということは聞いたことがありません。」


「わぁ。」



うわ、私レアか・・・。

いや、私ドラゴンだけじゃなくて他の種族全部分かるんですけどねー。

まぁ・・・じぃじは言葉が話せなくても意思疎通できるけど。

じぃじが人の言葉分かってるからね!

じぃじはとてもかしこい!!

凄いね!!流石はじぃじ!!

じぃじ、凄いね!かっこいいよ!!


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