料理
よし、なんとかおじ様達のこれからも決まったことだし!
それでは歓迎の意を込めて、おいしい料理を作るよー!
「姫?なんだそれは?」
「これですか?」
おじ様達は不思議そうに私が持ってるものを見る。
持ってる物、料理するときに便利な物。
そうエプロンです。
汚れないようにするエプロンです。
あれ?この世界にエプロンないの?
「エプロンです。」
「えぷろん?」
「えぇ、服が汚れにないようにって。こうやって着て、料理をするんです。」
そういって着てみせる。
普通の水井色のエプロンなんですがね。
そんなに珍しそうに見ないでください。
「料理をするのっていろいろと汚れるでしょ?」
「あぁ、汚れるけど、あんまり気にしないけどなー。」
「んー、まぁ、なくてもいいですけど、こうやってしてれば、汚れはこれについて服は綺麗なんです。」
不思議そうにエプロンを見るおじ様達。
うーん、まぁいいか。
「とりあえ、食事作りますねー。」
「あ、あぁ・・・。」
キッチンの方に向かうと、ひよこよろしくおじ様達もやってくる。
うーん。
そんなついてこなくても・・・。
まぁ、いいか。
気になるんだろう、いろいろな意味で。
気にせず、料理しよう!
そう思って冷蔵庫を開けたのだが・・・。
「ミチ姫!!!それ!それは一体!?」
「え・・・冷蔵庫ですか?」
「あぁ!っというかこの部屋は一体・・・?」
「え?キッチンですよ?」
「キッチン?これが!?」
あれー?なんでおじ様達驚いてるの?
こっちのキッチンどうなってるの?
「えっとー、なにか違うんですか?」
「全く違う。れいぞうこ?ってのはないし・・・。」
「その台もない。」
「えっとー・・・コンロのことですか?」
「コンロ?」
「えぇ。ここに炎の魔石を使って、このレバーお捻れば好きな炎の大きさに出来るんです。」
そう説明すれば不思議そうな顔でまじまじと見つけている。
あーれー?
「んでもって、冷蔵庫は氷の魔石をあの箱に埋め込んで、循環させ、食材が傷まないよう冷気で収納してるんです。」
「ほぅ。」
シャオさんがすんごく興味深そうに見ている。
「姫は想像豊かだな。魔石をそう使うとは・・・。」
「シャオさん?」
「あーシャオの悪い癖が出たよ。」
「え?」
「ごめんな、姫さん。シャオはな、魔術が好きなんだよ。自分にはあまり魔力がないから使えない魔術が多いが知識だけは豊富でな。」
「魔術本とかめちゃくちゃ買ってるしなー。」
えっとー・・・。
それはつまり魔術オタクということですか?
あーだからあんなキラキラした目で見てるのかー。
「とても興味深い魔石の使い方だ。」
「えっとー・・・後でよければ、この魔石の循環方法を説明しますよ?」
「え!?いいのか?」
「えぇ。」
とても良い反応が返ってきた。
本当に魔術が好きなんだなー。
あ、ちなみに魔石ってのは、魔術で特殊な石を作りだしたもののことを言うんだって。
じぃじに作り方を教えてもらってから、これが大活躍なんだよねー。
これをもってると魔力があまりない人でも簡単に魔術を使えるんだって。
といううか魔石の力で魔術が発動するんだって。
まぁ。私は魔石を家電の電気みたいに使ってるんだけどねー。
「まぁ、それは後でで、今から料理しますね!」
さてさて、一体何を作ろうかなー。
一応この人達死にかけてたし・・・こうがっつり食べてもらいたいよねー。
でも。そんなに食べるのに手間かかる物じゃない方がいいだろうし。
うーん。
となるとどんぶりかなー?
牛丼?んー・・・あ、あれにしよう!
そうと決まれば、用意する物はっと。
「卵と、この前作ったー・・・あっあったあった。」
良かった良かった。
二日前に作ってあって。
「よしよし、あとはー、お米お米ー。」
お米は大事だよねー。
この世界にお米があるか分からないけど、お米食べないと力が出ない私は、女神様に頂いたチート能力で作っちゃいました。
えぇ、お米を食べるためなら、チート能力ガッツリ使います。
「お米を炊いてー。」
その間にメインを料理だー!!
おじ様達が興味津々で見ている中、私はノリノリで料理をしていくのでした。




