表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
The-Dragons  作者: イグアナ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

7/17

冥帝


 森が、終わっていた。


 木は途中で折れ、地面は沈み、空気が冷たい。

 音が、ほとんどしない。


 三人は足を止めた。


 その瞬間だった。


 頭の奥に、重たい何かが落ちてくる。


 言葉ではない。

 だが、はっきりと理解できた。


 ――冥帝のドラゴン。


 龍は、息を吐いた。


「来たな」


 幸人は弓を構える。

 かんたは、無言で一歩下がった。


 影が、地面の奥から浮かび上がる。

 闇のドラゴンよりも大きい。

 動きは遅いが、圧が違う。


 踏み出すだけで、地面が沈む。


 幸人が矢を放つ。


 ――弾かれた。


 音すら、鈍い。


 龍が距離を詰め、剣を振る。

 刃は当たった。

 だが、止まった。


 押し返される。


 次の瞬間、冥帝のドラゴンの腕が振り下ろされた。


 龍は避けきれず、地面に叩きつけられた。

 衝撃で、息が抜ける。


 幸人が位置を変え、連続で矢を放つ。

 どれも、決定打にならない。


「……硬い」


 冥帝のドラゴンが、ゆっくりと頭を向ける。


 視線が合った。


 かんたは、完全に固まっていた。


 次の一撃が来る。


 そう、全員が理解した。


 だが――

 冥帝のドラゴンは、そこで動きを止めた。


 低い音を立て、地面に伏す。

 眠るように。


 場違いな沈黙。


「……?」


 誰も、理由が分からない。


 冥帝のドラゴンは、そのまま動かなかった。


 三人は、距離を取る。


 戦いは、終わっていない。

 ただ、止まっただけだった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ