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The-Dragons  作者: イグアナ


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16/17

光-終

 光が、乱れていた。


 一定だった明るさに、歪みが生まれている。

 均一ではない。


 幸人は膝をついたまま、顔を上げた。


「……今なら、見える」


 血が、アイガードの内側を濁す。

 それでも、視界は失われていない。


 光のドラゴンが、低く唸った。


 怒りではない。

 焦りに近い。


 龍は剣を構え直す。


 距離は信用しない。

 方向も信用しない。


 信じるのは、一つだけ。


「合図だ」


 幸人が、短く言った。


 光が、再び強まる。

 同時に、ほんの一瞬だけ――


「……今」


 幸人の声。


 龍は踏み込んだ。


 視界は白いまま。

 だが、剣は迷わなかった。


 光の薄い場所へ。

 さっきと同じ軌道で。


 斬撃が、深く入る。


 次の瞬間、

 光が爆ぜた。


 衝撃で、龍の身体が後ろへ弾かれる。

 だが、倒れない。


 光のドラゴンが、大きく体勢を崩した。


 地面に、影が落ちる。


 影が、正しく落ちた。


「……効いてる」


 幸人が言う。


 龍は走った。


 光が戻る前に。

 立て直される前に。


 剣を振る。

 もう一度。


 首元。

 光の集中していた部分。


 手応え。


 確実な、手応え。


 光のドラゴンが、崩れ落ちた。


 光が、急激に弱まる。

 谷の明るさが、元に戻っていく。


 太陽の位置どおりの影が、地面に伸びた。


 しばらくして、

 完全に、光は消えた。


 龍は剣を下ろす。


 幸人は、その場に仰向けに倒れた。


「……勝ったな」


「ああ」


 遠くで、原生種の気配が動く。

 だが、近づいてはこない。


 月城力嶽は、岩の上からそれを見ていた。


 何も言わない。


 ただ、一度だけ頷いた。


 光のドラゴンは、動かない。


 九体のうちの、一体目。


 だが――

 唯一種は、確かに討たれた。

 まだあと8体....

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