馬鹿の言い訳は長い
死にかけた男が運良く命を拾うも確実にこれまでの日常には戻れない現実を打ちのめされる絶望入院中にメンタルを保つ為に瞑想を始めたらなんか上杉謙信と名乗る人物に話しかけられ気づいたら出会っていた
あっ
こんにちはかな?こんばんはかな?
まぁとにかく
ようこそいらっしゃいませ
「人が来たてことは戸は出来たって事だよな……」
あぁすみません、どうも接客は慣れていなくて…
いえいえ重ね重ねすみません
其では可能であればゆっくりしていってください
「其ならお茶くらい用意しなさい」
「ほらこれお茶うけ」
もう気の効かない人ですみませんね「ほらあんたはキリキリ動く」
お越しいただき真にありがとうございます。
では昔昔あるところに
令和7年2月
あっめっちゃ最近いや貴方にとっては昔かもしれないし
「正確には令和7年1月末日でち」
うん、ありがとな…
まぁそんな頃の出来事て事だ懐かしいな…
俺は数年前の大災害の傷痕が残る地で自社利益より地域貢献復興を理念とする素晴らしい職場で若くして1課を任された好青年こと向日 真は信頼できる部下達と共に今を明日への希望に繋げる仕事にはげんでいた。
そんな好青年はある日、運命的な出会いを果たした。
訂正
借金と人材流出に頭を抱える(不正も発覚した)ブラック企業で日々部下に舐められ上司の無茶振り投げっぱなし業務に四苦八苦している無能の三十路野郎(青年団に所属してるし青年でも良いよね?)は上杉謙信と邂逅した。
まって帰らないで。
「この頃はまだ長尾景虎だったような…」
「殆ど意味は同じでしょ」
「いや名前というのはな……」
「はいはい虎子はこっちね」
すいません
本当の事を言います、三十路年齢=彼女がいない歴の体調がちょっと悪い程度だから出勤出来そうだけど半日休んじゃったメンタルくそ雑魚野郎です。少しカッコつけたかっただけです
「よっカッコつけてバッカだから仕事を断れず超過した仕事に沈んで業績が伸び悩む無能社畜の鏡」
「おのれ自分のことは棚に上げやがってからに」
たびたび混線すみません
でも嘘はこれだけだからもうちょいだけ見ていって下さい
自分でも数百年も前に死んだ偉人に会ったなんておかしい事を言っているのは十分理解しているけど会っちまったもんは仕方が無いからこのまま続けさせて欲しい。
閑話休題
其はある寒空の日に朝出勤が面倒臭かった訳ではないが午後出勤にあわせて昼飯でも食おうとしたときだった
「グッ」
これはヤバいヤツだ
違う…違く無いけど上杉謙信に会ったとか意味不明なことを宣うヤバい奴という意味では無い
単に変な事を宣うヤバい奴がヤバい状況という意味なんだ
二次元のキャラクターを相棒と呼ぶヤバい奴が抜けてたな…
字面だけ見たらあんまり意味が変わんないなヤバい奴ヤバい事なってて草
正確には他にも会ってる人物がいるんだが今、其も言うと本当に貴方が帰りそうだから其処はは割愛させて貰う
ほらこんな正直者の俺に免じてもうちょっただけ見ててってよ俺の人生の佳境だ
「げぇ」
あっでもこれは本当にヤバい足に力が入らない
所謂脳卒中、日本史において日本人死亡原因のトップに君臨していた日本人の死神…そんな死神に微笑まれた俺の体がゆっくりと傾いて行く
1秒がゆっくりと流れるような感覚の中俺は走馬灯のなんてもの全くみえず体と視線の先には銀幕作品までに成った某超有名エロゲメーカーの同人時代の作品(定価二千円プレミアム価格数万)を納めた俺のアークとその他荷物があることを理解したのと同時にこう思った
俺のお宝が
違う、其よりも今雑多な荷物の中へ盛大
に突っ込んだら下手すると
起き上がれなくなる=助けを呼べない=死
という事実を理解した俺はこう思った。
俺のお宝が
本当違う違う
俺は一切の雑念を捨て去り尊い命を守るため膝に力を込めてお宝達につっこむ所をどうにか回避した。
俺の生存本能が一端の命をつないだのだった。
一難去っても死神と絶賛デュエット継続している現状に冷静になった頭に過る背反する選択肢
①でも仕事行かないと
②仕事なんてめんどくせぇマイハニー(ベッド)の温もりが呼んでるぞ
黙れ建前と本音
①は仕事行く前に逝くぞ
②はめんどくせぇには同意どがそのままハニーの抱擁は俺の法要コースだぞ冷静に成れ
俺実はちょっとテンションあがっているだろ?ガチでDEAD OR ALIVEだぞ
あっ!そうだなんか素数を数える冷静に成るらしいぞ119119119119
ほらオレも119119119111911919119119119
9が素数かはさておいて少なくとも俺を救える数字であるのは確かだ
いいか119だ115でも117でもない、上杉謙信に会ったとか二次元キャラを相棒と呼ぶ不審者がいるからと言って110にかけて自首する必要は今は無いいいな119だ
でもみんなに見られたら恥ずかしいいし…
黙れ
ご近所の目を気にするほど地域交流なんぞしとらんだろ、このままだと孤立中年の孤独死てちょっと面白い見出しにされちまぞボッチ。
恥より命なんて当たり前な事を思い出した俺によぎった雑念
職場に出勤出来ない連絡しないと
真面目か
何なんだよその職場への配慮
俺そこまで今の仕事好きじゃないだろ
突然何なんだおまえのその忠誠心は
また不正でもみつかっちまえと言ってた数日前の折れはどこいったんだ。
俺は正気を取り戻した
俺は現代人の心の友であり恋人よりも近い存在ことスマホさんを手にとると無意識かつ無駄な流麗さを以て人生の半分近くを共にしているソーシャルゲーム「いつか平和なうまで」通称いつ海を起動させた
違う
そうだ違う俺の性癖と中年黒歴史に溢れたPCに水でもかけて壊した方が…
黙れ羞恥心
流麗に幽霊候補になりかけてる状況だぞ
スマホ「これ落ちてた奴だから」
「違うわよ」
「知ってるよ」
ロング銀髪の嫁のツンデレ台詞に気を取られるな最期に聞く声が嫁になるぞ
アレ?剃れって最高じゃないか?
「//////」
「照れんなでち」
閑話休題
俺の指は起動を遥かに越えるじんがいに至ったと
確信できる速度流麗さでこれが最期かもしれない嫁とバイバイし日本人が暗記している二大電話番号に、素数じゃ無い方に俺は賭けた
プルルルルルル
直ぐ出た
俺は相手の言葉を無視する社会人失格の電話対応で予め決めていたセリフを伝える事だけに集中した
救急をお願いします、いきなり立てなくなって足に力が入らない、○○住宅単身者の一号室です
、玄関まで出ます」
「ぐ」からこの間20秒ほどの出来事である。