第2部 空色の便箋
ノアの巻き戻しでなに考えてるかよく分からなかったアリア視点です。よろしくお願いします。
今日はどの便箋にしようかな・・。
机の引き出しを開けて、大量にある便箋の中から今の気分に一番会うものを選んでいく。そうして僕は、選んだ便箋達を見て苦笑した。灰色、紺、茶。全て暗い色ばかり。無意識に選んでこれではどうしようもないな。
そうため息を漏らし、僕は机の上に散乱している暗い色の便箋をしまい込んだ。
こういうときはせめて明るい色を使わないとね。
明るい色といえば、桃色・・・? ・・・うん、確かに明るい。かわいいいし。・・でもさすがにここまで気分は上がらない。
却下だね。
じゃあ、赤・・?・・・うん、この赤なら落ち着いていていいかもしれない。そう思って広げて見たけど、どうしてもペンが止まってしまう。
ならば、無地の白。これならどうだと机に広げて見たけれど、余りに味気なくて逆に気分がふさぎ込んでしまう。
だったらいったいどれなら満足するんだ。わがままな自分に文句をいいつつ、大量にある便箋をもう一度確認していく。そうしてちらりと見えた美しい色に僕の心はドクリと高鳴りを見せた。
ほとんど無意識にその便箋を取り出した。四隅に綺麗な装飾が施された空色の便箋。堂々とした美しさ。格好よく、それでいて四隅の装飾がなんともかわいい。
これだ、これしかない。
そうして僕は、胸の高鳴りを押さえつつペンを取った。目の前に張られている世界地図に目を向け思いをはせる。
【ノアへ 今どこを旅していますか?】
いつものように始まる手紙。何通も何通も書いた。決して届くことのない手紙。捨てられるだけの僕の思い。けれどそれすらきっともう書くことが叶わない。
ブルブルと手が震える。こうして座っているだけで息があがる。体中がいたい。それでもどうしても書きたい。君に届かなくていい。残しておきたい。
ぼんやりと視界が揺れた。鼻の奥がツーンと痛む。ああ、いけない。せっかくの便箋が汚れてしまう。
混み上がってきたものを呼吸を整えて必死で逃がし。僕は今までのこと。宝物のような出来事を思い出しながら、目の前の便箋に向かった。




