ナナの救出
雑木林の中はツタが邪魔でなかなか進めない環境になっていた。
それに、魔物の気配もする。
こんな場所に一般人がいるとは到底思えない。
少なくとも冒険者……あるいは誰かだろう。
「魔物が来るよ!」
「分かった!」
アイラの声に合わせて、飛び出してきた魔物を切り倒す。
すると、また赤い宝石のような物がドロップした。
やっぱり関係性はありだな。
どうにか切り倒していき、二体のダークネスオーガが佇んでいる明らかに怪しい場所までたどり着いた。
魔物の奥には、ちらりと地下へと続く階段が見える。
「あそこか」
俺は飛び出し、
「《斬撃波》ッッ!」
一撃でダークネスオーガ二体を葬り去る。
後は……この階段か。
「気をつけて。何か嫌な気配がする」
「奇遇だな……俺もだよ」
ここで停滞していても意味がない。
意を決して階段を降りていく。
赤い光源で内部は照らされていて、明らかに不気味だ。
しばらく続く階段を降りきると、目の前に扉が現れた。
間違いなく、ここだな。
扉を蹴り飛ばし、中へと一気に侵入する。
そこには、ロープで壁に縛られたナナと二人の男がいた。
「ちっ……バレたか」
「大丈夫だ。我々には神のご加護がある」
「ナナをどうしてさらった! これまで多くの高ランクの魔物が現れていたのもお前達が原因か!}
叫ぶと、一人の男が答える。
「そうだ。この王女を捕まえるべく、神の力を使って魔物を操っていた」
「ほう……喋るんだな」
そう言うと、男はくつくつと笑う。
倣うように隣の男も笑った。
「そりゃな。お前はここで死ぬからだ」
男はそう言い放ち、こちらに向かって魔法を放ってくる。
この禍々しい魔力……闇か。
闇魔法は人間が使うような魔法ではない。
どちらかと言えば魔族が使うものだ。
俺は咄嗟に切り、魔法を回避する。
「ナナを――仲間を助けるまでは絶対に死なない!」
『ルイトさんの危機を確認。アシスト機能の実施を提案します』
突然、世界が止まった。
男たちは魔法を放とうとしたまま固まり、俺も動けないでいた。
「な、なんだ!?」
「隠しダンジョンのコアが現実に干渉してきた……つまりコアはルイトを認めたってこと……? いや、今は関係ない! ルイト! これはチャンスだよ!」
その中、アイラだけが動いて俺の目の前に立つ。
「隠しダンジョンはあくまで君をアシストする。覚えているでしょ? 初めてダンジョンでレベリングした時のこと」
「危機に瀕した時、アシストをする……! まさか!」
俺は咄嗟に叫ぶ。
「アシスト、オン!」
時は再度動き出す。
しかし――
「なんだこれ……?」
「体の動きが鈍い……!」
男二人だけを取り残して。
俺は剣を二人に向ける。
「ははは……お前らが言う神は俺に味方してくれたらしい」
SSSランク隠しダンジョン。それが何物で何者なのかは知らないが、少なくとも俺の味方である。
「ちっ、撤退だ。神がそう言っている」
「王女様はどうするんですか?」
「今はいい。行くぞ」
「おい、待て!」
手を伸ばそうとしたが、俺の手は空を切った。
逃げられたか……。
ともあれだ。
「ナナ! 大丈夫か!? 何もされてないよな!?」
ナナを縛ってある紐を切り、抱きかかえる。
ぜーぜーと肩で息をしており、決して状態はよくない。
俺はナナのポケットから、預けていたエリクサーを取り出す。
「飲めるか?」
「は、はい……」
すると、みるみるとナナの体調はよくなる。
本当にエリクサーを持っておいてよかった。
「立てるか?」
「大丈夫です!」
ひとまず、難しいことは後から考えよう。
まずは帰還だ。
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