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一話

初めまして、我面増々です!!

今日は連続で六話更新します

拙い文章ですが、最後まで読んでくれると嬉しいです。

 「秋月(あきづき)(ゆう)()、『日本退魔士協会八咫(にほんたいましきょうかいやた)(がらす)』の命により、あなたを拘束させていただきます」


 刀を俺の方向に突き出し、睨みながらそう言ってくる一人の女の子

 俺はいきなりの出来事に焦っていた


 「え……? いやちょっと待ってくれよ、なにがどうなったら拘束させられるんだ? てか、なんだよ、その怪しい宗教みたいなのわ!」

 「抵抗する場合は、力ずくで捕えさせていただきます」

 「いやっだから説明を……してほしいんだけど……」


 おいおい、冗談だろ

 なんでこうなったんだ





 一日前   朝


 ――返せ――

 ――返せよ――返せ――



 目が覚めると見慣れた教室の光景になっていた

 朝から最悪な気分で学校が始まったことに溜息をつきながら

 いつもの愚痴を考えていた


 最悪だ、またこの夢かよ

 まったく目覚めが悪い……もう一度寝直すか

 はぁ、さらば現実、俺にもう一度気持ちのいい世界に行かせてくれ


 そんなことを考えていると、俺の目の前に一人の気配を感じた

 なぜかとても、俺に対して怒りをぶつけているような気配を感じていた

 だが俺は、きっと気のせいだろうと思い眠りにつくことに集中しようとした瞬間

 とても、女性の声とは思えない声が聞こえた


 「おい」

 「いって!」

 「朝からいいご身分だなぁ悠真、しばかれたいのか?」

 「あれぇ先生…………」

 「そうだ先生だ、あとで職員室まで来てもろうか。理由は言わなくてもわかるよな?」

 「は、はい」


 そういってホームルームを始め出したのは、真っ黒の長い髪を揺らしながら話している

 (はな)(ぞめ)朱音(あかね)という俺のクラスの担任だ。歴史の教師でもある

 俺が高一の頃に新しく入ってきてなぜか去年から俺がいるクラスで担任をしているのだ

 女性の中では、意外と長身のほうで真っ黒のスーツに身を包んでいる

 顔はとても整っていて、真っ黒の目を輝かせながら話していた

 ちなみに怒らせなければとても美しいと評判だ


 こっわっ、なんだよ、さっきの顔は

 ホームルームに居眠りすることは、最早自然の摂理だ、素晴らしいことなんだ

 できればもう一度眠りにつきたいものだ

 そういえば、さっきの夢なんとなくだがいつもより鮮明だったような、それになんかまるで一度体験したかのような……考えてもわからんか


 「なぁなぁ悠真、聞いたか」

 「…………」

 「なあなあ」

 「はぁ、何だよ」

 「今日朝に、クラスの男子から聞いたんだけどよ、一個下にめちゃくちゃかわいい転校生が来たらしいぜ!」


 今俺の後ろの席で興奮気味で話しているこいつの名前は後藤(ごとう)和樹(かずき)というやつだ

 俺が小学三年の時からの腐れ縁の親友ってやつだ

 セットしたであろう茶色の髪をいじりながら、俺にワクワクしたような顔で話していた

 昔からすぐ女の子が好きになってアタックをするがことごとく失敗していて

 そのたびに『俺は絶対あきらめない』というセリフを言うことから勇者と呼ばれている

 だが、一度も彼女はできたことがないかわいそうなやつなのだ…………


 「だから何だよ」

 「なにって、めちゃくちゃかわいい女の子が転校してきたっていうんだからうれしいじゃないか!」

 「興奮しすぎだぞ、和樹(かずき)。そもそもお前の彼女にはならないよ」

 「ひどっ! だが俺はあきらめん! 絶対彼女をつくって青春を謳歌するんだ!」

 「お前は、ほんとこりねーやつだな。勇者様」


 はぁ、あの鬼教師に今回はどんな鬼畜なことをやらされるか

 やばいな、考えただけで吐き気がする

 前は、宿題を三倍にされたが、頼む宿題以外でお願いします!!

 それ以外ならなんとかなる!

 いやむしろなんとかなってくれなきゃ俺が困る

 あの鬼教師のことだ、できなかったことをいいことにもっときついことをやらされるに違いない、それだけは回避したい!!





 「はぁ、暑い…………」


 夏という理由もあるだろうが、今日の居眠りの罰がきつかったせいか

 立ちながら眠ってしまいそうなほど疲れていた

 そんな疲れた体に鞭を打って、やっと家にまでついた


 「ただいまぁ……まだ誰も帰ってきてないのか」


 はぁ今日は疲れたな

 朝から変な夢を見せられ気持ちよく二度寝をしようと思うと叱られ、鬼教師には見つかるし、昼休みはまるまる一階から三階までのすべてのトイレ掃除させられたし

 あの鬼教師いつかほんとに角が出てくるんじゃねーか

 もう今日は、さんざんだったからもう寝よう

 にしても、今日は柚木(ゆずき)とじいちゃん遅いな、じいちゃんはまだ道場かな


 俺はこの家で、じいちゃんと柚木の三人で暮らしている

 家事が楽だからという理由で少し短い髪をしていて、身長は普通だが本人はもう少し低いほうがよかったといつものように愚痴っている

 柚木は一個下でとてもよくできた俺にはもったいないぐらいの妹だ

 朝が弱い俺をしっかり起こしてくれるし、ご飯はほとんど毎日作ってくれるし、明るくて、誰にでも優しくできる、素晴らしい人格者だ

 じいちゃんの名前は、田丸(たまる)太蔵(たいぞう)。俺達が住んでいる家はじいちゃんの家で五歳の時からずっと住んでいる

 白い髪と髭をいつも短く整えていて、がっちりとした体形をしている

 俺たちのことをものすごく大切にしてくれるいつも明るくて少しうるさいぐらいだ、きわめつけは、I LOVE孫と書いているTシャツをよく着ているのがとても恥ずかしい

 となりには、じいちゃんがつくった古武道の道場がある。俺も五歳から中学三年までやっていたのだが、始めたての頃、孫大好きなじいちゃんが道着を着た瞬間いつもの雰囲気からは想像できないプレッシャーを放っていたのだけは覚えている


 外暑かったなぁ

 たしか、冷蔵庫に麦茶があったきがするんだが

 あぁ、柚木が居たら座っていても持ってきてくれるのになぁ

 あ、無い…………

 もう動きたくないのになぁ

 コンビニに買いに行くか


 財布を手に取り、向かおうとすると

 玄関のほうから扉が開いた音が聞こえた

 気配的には、妹の柚木だなと分かったが、もう一人知らない気配があった

 少し気になりながら、玄関のほうに向かった


 「ただいまぁ」

 「お帰り柚木。ん? 誰ですかいその子」

 「あ、この子は、今日転校してきた子で星宮(ほしみや)(すず)()ちゃんっていうんだけど、今日おうちに家族は仕事でいないからって言ってたから、うちで夕飯一緒に食べようって誘ったの」


 そこには、柚木の友達であろう女の子がたっていた

 俺はなぜだか一瞬、見とれてしまった

 柚木よりは少し長い黒髪が風に揺らされていて、とても綺麗で整った顔で、瞼を下すたびに茶色の瞳はがとても力強かった

 そんな何気ない一挙一動が、美しいと感じていた

 それと同時に、悪寒が走った


 「どうも、はじめまして。星宮鈴香と申します。お邪魔させていただきます」

 「お、おう、人数が多いほうが飯はうまいからな! 硬くならず楽しんでいってくれ! じゃ、俺は用事があるから」


 少し固まった自分が恥ずかしいと思った

 そんなことを考えながら、コンビニまでの距離を時間短縮と少し涼むために

 少し進んだところにある、竹藪を通っていくことにした

 本来なら十五分かかるコンビニも、そこを通れば十分で到着することができるのだ

 少し久しぶりに通ることを懐かしみながら入っていった


 久々にこの竹藪通るなぁ

 小さい頃はよくここで遊んでたのになぁ

 まぁ、まだそんな長く生きてはいないけどな

 ん?

 なんだ、誰か俺のことを見ている

 明らかな敵意…………


 その場に立ち止まり、気配のあったほうに注意を向けた

 だが、そこには何もいなかった

 気のせいなのか、何かがいるのか

 少し警戒しながら、あたりを見渡していると

 自分の頭上から、何かが俺に向かって飛んできた


 ドォン!


 咄嗟に俺は避けていた

 轟音とともに何者かは、今まで聞いたことがないような

 まるで、獣のような声を出した


 「な、なんだ!?」

 「まさか、避けられてしまうとはなぁ」


 そういったなにかは、俺のほうに向かってきていた

 着地した瞬間の土煙に隠れていた、何かの姿が俺の目の前に現れた

 その姿は、人間というには大きく、全身が黒い毛におおわれていた

 猿のようなとても大きい、霊長類のような姿をしていた

 だが、動物だとしても、とても知的な顔をしていた


 なんだ、こいつ!?

 今言葉を発しなかったかこいつ

 まて、そんな動物が存在するのか?

 いやいや、ありえないだろう!

 しかも、こいつはまずい

 直観だが、マジでヤバイ!


 「がはははは! そんなに警戒しなくてもいいぞ人間。なぜならお前は今から、俺の腹の中に入るのだからな」






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