雷の後は世界が終わった景色だった
ある日の事、夕方にかかるころ。雷が降っていた。
雷の音を広げるように雨は静かになる。
雨は顔色を伺い音を増していく
雨が上がった先にはこの世の終わりのような、どこか綺麗で心が動く風景が待っている
私はそれを見るために窓に近づく
ふっと湿気った匂い。ホコリの匂いがする。
悪い気はしない
日焼け止めを塗るのは今日ではない、気分がそうさせるだけ
そういう日なんだ
紫と黒と赤と
橙と黄と緑と
探してもいない景色が目の前にある
暗くて恐ろしさすら感じる。私の喜び