花見
はじめまして、流星 白です。
まずは見つけてくれてありがとうございます。
今作は私が人生で初めて書いた小説です。
なので多少拙い表現なのがあるかと思いますが、そこはどうか暖かい目で見てもらえるとありがたいです。
ぜひ最後まで読んでいただけたら嬉しいです。
雨が降っている。
あの日も今日のような雨が降っていた。
静かで、冷たい。
まるで彼のようだった。
私はここで何をしていたのか。
何をしようとしていたのか。
思い出せない。
--------------------------------------------------------------------
「ありがと、さよなら」
それが彼の最後の言葉だった。
彼は死んだ。
私が、殺した。
--------------------------------------------------------------------
数年前の春。
ふたりは出会った。
大学の友人に花見に誘われたので、当時暇を持て余していた私はお酒目当てで出向いた。
近所の大きな公園には花見客が集中しているとのことで、私たちは友人のひとりが住んでいる団地の敷地内で花見をすることになった。
そして駐輪場の近くに桜の木が1本だけ植えられていたのでその下にシートを広げた。
しかし3人用とは思えないほど大きなシートだったので私は聞いた。
「誰か、他にも来るの?」
それを聞いた友人たちはニヤリと笑った。
「そろそろヒカリも彼氏作んなきゃヤバくない?と思ってね、何人か呼んどいたから。」
テキパキと準備をしながら友人のひとりが答えた。
「…そっか、ありがとう。」
微塵も感謝などしていないが、とりあえずといった具合で礼を言う。
私は、誰かと愛し合うということが想像できない。
周りの人たちは当たり前のように誰かを好きになる。
そして愛し合う。
私は違った。
私は誰かを好きにはなれない。
別にそれでも構わない。
今どき結婚しない人なんてたくさんいる。
私もその中のひとりなだけ。
寂しくはない。
これが私にとっての当たり前だから。
友人の話によると、あと15分ほどで男性陣が来るのだと。
それまでになんとか帰る口実でも思いつけばいいのだが。
ここまで読んでいただきありがとうございます。
「ありさよ」は今後も定期的に連載していくつもりなのでどうか次作もよろしくお願いします。




