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好意の理由

 翌日、俺はまた机に突っ伏して寝たふりをしていた。

 なのに、また俺に絡んでくる奴がいた。


「おい、今日こそは屋上に来いよ」


 そういって、またメモを置いてくる。ご丁寧に名前まで付けて。


 御堂さんが行ったからもういいじゃん。という俺の思いは届かず、いつまでも俺に絡んでくる。

 もう、寝てるだけなんだからほっといてくれよ。


「ねえ、西村君が悪い訳じゃないよね? 昨日も説明したと思うんだけど」


 チラッと、寝ながら横を見る。


「……でも御堂さん、こいつが無視するから」


「それはあなたが理由もなくしつこいからなんじゃ?」


「…………」


 すると俺に絡んできていた人はとぼとぼと去っていく。

 なんか知らないけど、ありがとう。


「西村君!」


「え…何?」


 いきなり横から大声で話しかけられたせいか、起きて返事をしてしまう。


「西村君もひどいよね。昨日、私に彼を押し付けて帰っちゃってさ」


 いや、それとこれとは違うんじゃね。

 てか、なんなら『罰ゲーム』か『遊び』か何か知らないけど、あえて自分から回避したことで付き合わなくてもいいようにしたんだから感謝してほしいな。


 まあ、もうそろそろ相手の思惑に付き合うのもなんだし、この『遊び』を止めることにするか……


「御堂さんっていつも誰と話したり、遊んだりするの?」


「えっ、いつもはあそこの子たちと遊んだり、話したりするけど……あっ!でも、休日は女の子達としか遊んだことないよ!」


 なるほどな。所謂クラスの上位カーストってことか。妥当だな。


「他には?」


「今はあんまり遊んでないけど、中学の時の友達とか、一年生の時に同じクラスだった子とかかな」


 ということは、恐らく今行われてる『遊び』はこのクラスの上位カーストの中でやってる確率が高いということだな。

 そいつらからどうにかして裏を取って、提案者に俺が既に『遊び』だということを分かっていることを突き付けてやればこの茶番も終わりってことだ。


「そうか。ありがとう」


「え? どういたしまして?」


 そう言って、また寝たふりを続ける。

 御堂さんはなんでお礼を言われたのかわからないまま、不思議な顔をして、ホームルームが始まるまで俺の横で突っ立ていた。






 昼休みになった。

 俺はいつも通り、自分のベストプレイスでご飯を食べようと向かっていると、後ろから誰かの足音も一緒に聞こえてきた。


「今日も一緒に食べよ?」


「……まあいい。あそこは誰の場所でもないからな」


 校舎裏のベンチについて、今朝買ったパンを食べる。


「今日もパン?」


「そうだけど」


「パンばっかり食べてると栄養偏るよ?」


「昼ご飯以外パンは食べないからいいんだよ」


「それでも体に良くないよ。私がお弁当作ってきてあげよっか?」


 なんでこいつはここまでするんだ?

 『遊び』だとしても本気すぎるだろう。

 ここは人が来ないし、丁度いい。もう駆け引きをするのが面倒くさい。直接きいてしまおう。


「なあ、なんで御堂さんは俺なんかに告白したんだ?」


 なんかじゃないよ。そう前置きをしてから御堂さんは、


「西村君はおぼえてないだろうし、少し長くなるけどいいかな」


 こくりと頷いて、続きを促した。






 人気の少ない高架下で私は不良っぽい人たちに囲まれて追い詰められていた。


「君可愛いね。どこ中? 今から遊ぼうよ」


「ちょ、ちょっと触らないでください!」


「ちょっとくらいいいじゃねえか。優しくするからよ」


 そう言って、私の腕を掴み、強引に連れてこうとする。


 その時――


「おい!!!」


 と、近くで男の怒鳴り声がした。


「あ?なん……」


 私の腕を掴んでいた不良はその男の方を振り返ろうとしたが、振りむく間もなく顔を殴り飛ばされ倒れた。


 その瞬間に周りの不良たちも仲間を殴られ、キレたのかその男に向かって突撃する。

 だが、その男は俊敏な動きで不良たちを一人、また一人と殴り飛ばしていく。


 そして、残った不良たちは勝てないと感じたのか私を置いて逃げていく。


「おい。あんた大丈夫か?」


 そう声を掛けられた。


「だ、大丈夫です! 助けてくれてありがとうございます!」


「次からは気をつけろよ。じゃあな」


「あっ!待ってください!お名前だけでも!」


「あー、西村康平だ。」






 という話を聞かされた。


 うーん。完全に俺だな。


 あの時は親に褒められたくて、何か一つでも弟に勝てるように、弟がやってない格闘術を習って大会で優勝するほど体を鍛えたんだが、褒められるどころかけなされた上に、永延と弟を引き合いに出されて説教をされた後だったから、怒りで頭がどうにかしてたんだ。

 なんでもいいから怒りを発散できるモノを探してたら、ちょうどいい相手が見つかっただけだったんだがな……

 

「その時からずっと、西村君のことが好きで……」


「…改めて、付き合ってください!」


「……」


 てか、それが本当だとしたら本当に佐々木さんは俺のことが好きってことなのか……?

 いや、たまたま俺に『遊び』で告白ってなった可能性だってある。


 一体どっちなんだ?

面白い、続きが早く見たいと思った方は下の「☆☆☆☆☆」を「★★★★★」にして頂ければ喜びます。


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