銀月 天との出会い
初めての投稿になります。田島 春と申します。よろしくお願いします。異世界物を一度でいいから書いてみたいと思い今回この小説を書かせてもらいました。楽しんでいただけるととても嬉しいです。
いつもの平凡な日常が変わったのは彼女に出会ってからだった。
ある夏の夕方 鋼森 樹 は友達と、
「なんでこんなに蒸し暑いかな。」
「仕方ないよ夏だし。でも俺は寒いよりかは暑い方がいいよ。」
「お前、寒かったらたくさん上着を着ればいいだけの話だけど暑かったら脱ぐのにも限度があるだろ。それに今ここで暑いからって裸になってみろ。俺は警察に連れて行かれるんだぜ。」
「別にそんな話してるわけじゃないだろ。」
「てか、異世界に行ってみたいな。」
「樹まだそんな話してんのかよ。俺らもう高校生になったんだぜ。そんな夢みたいなこというのやめようぜ。」
「お前は夢がないな。だから毎日がつまらなそうなんだよ。中学卒業前までは一緒に異世界に行って可愛い女の子に囲まれて生活したいな。なんて話してたのによ。」
「それじゃあ俺の家ここだから。樹また明日なー。」
「おうまた明日。」
そして樹は今まで歩いて帰ろうとしていた。するといつも帰りに通る橋の下にベンチコートを着た人が寝転がっていた。
(関わったらちょっとやばそうな人だな。でも歩けなかったりしたらかわいそうだしな。多分ホームレスのおじさんだろうけど……)
しかし樹はこれも人助けだと思い思い切って声をかけた。
「あの、大丈夫ですか?歩けますか?家まで送りましょうか?」
樹の質問に帰ってきた言葉は、
「ありがとうございます。少し怪我をしてしまって歩けそうにもないので家まで送ってもらえませんか?」
それは女の子の声だった。
(嘘でしょ。えっ、まじかよ。声かけてよかったーー。神さまありがどう。これで可愛ければ最高なんだけどな。)
そう思っていると、その女の子はベンチコートのフードをとった。
(えっ、まじかよ。ガチで可愛いじゃん。)
その女の子は目元が少し柔らかく笑顔が可愛い女の子であった。
「あの、そんなににやけてどうしたんですか?私の顔に何か付いてますか?」
「嫌々、大丈夫です。えっとお家の方はどちらですか?」
「ここから少し離れた場所です。」
「それじゃあお伴しますよ。」
というと樹はその女の子の手を取り歩き始めた。それから10分程度歩いただろう。樹は思い切って、
「あの、名前なんて言うんですか?」
「あっすいません。自己紹介してませんでしたね。私は 天 です。銀月 天 っていいます。あなたの名前はなんと言うんですか?」
「俺は 鋼森 樹 って言うんだ。よろしく。じゃあ銀月さんって呼んでいいかな。俺のことは 鋼森さんって言うのは長いから樹って呼んで。」
「わかりました。樹さんここが私の家です。」
そう言って銀月が指差したのはボロボロの木造建築の家であった。
「えっ………ここに住んでるの?」
その家は本当にボロボロで、少し触れただけで壊れてしまいそうな家だった。
「はい!!ここが私の家です。ここで一人暮らししてます。そうだ!助けてもらったので少し家に上がっていってください。」
(俺が入って壊れたら弁償とかさせられないだろうか。でもここまでいってもらってるんだから上がらないわけにはいかないだろうな。)
「あの、もしかしてこの後用事とか入ってましたか?それなら全然構わないのですが……」
と少し哀しそうな顔をした銀月に樹は、
「全然大丈夫ですよ。それじゃあお言葉に甘えて上がらせてもらいます。」
すると銀月は嬉しそうな顔をして、
「それじゃあどうぞ少し休んで行ってください。」
その笑顔に樹は釘付けになっていた。
「どうぞ、」
「それじゃあ、お邪魔します。」
銀月は樹を居間に通して
「それじゃあお茶お出ししますね。」
と言った。家の中身は外見とは違い、新しく、綺麗であった。そんな家の中をキョロキョロと見ていた樹の前にお茶を持った銀月がやってきて樹の前にお茶を置いていきなり、
「それじゃあ樹さん。あなたの望みを2つだけ叶えてあげます。」
「へっ?いきなりなんですか?銀月さんちょっと頭おかしくなっちゃいましたか?」
「そんなことはありません。なんて言ったって私は神様なんですから、私を助けてくれた人にはちゃんと恩返しをしているだけです。」
「あなたが神様ですか?嘘でしょ。」
すると銀月は頰を膨らませて、
「樹さん。私のことを信じてませんね。たしかに私は神様には見えないかもしれませんが正真正銘の神様なんです。じゃあ試しにあなたの小さな願いを叶えてあげますよ。何がいいです?」
「それじゃあ、一万円札を1枚ここに出して。」
「たしかに小さいことって言いましたがそんなことでいいんですか?まあいいでしょう。」
そう言うと銀月は自分の手を重ねて、
「汝、神の力をもって樹様に幸福を与え給え。」
そう言うと樹の目の前に一万円札が1枚だけ現れた。「まじかよ。銀月さんって本当に神様だったんだ。それじゃあ異世界転生ってできるんですか?」
「ええ、でもあなたが異世界に行った場合、現世で生きていたあなたの存在は消えて無くなります。それでもいいんですか?」
「大丈夫です。」
「それじゃあ、あなたの存在の消し方は元から人間として存在しなかったことにするか、あなたが事故か何かに巻き込まれて亡くなったことにしますか?」
「流石に友達を悲しませたくないから存在ごと消してくれないか。」
「承知しました。それじゃあどんな異世界に行きたいですか?」
「そうだな。王道のファンタジー系だと面白みにかけるから、異世界で戦って自分の領地を増やしていく感じがいいかな。できる?」
「私を誰だと思ってるんですか?神様ですよ。それぐらいできないわけないじゃないですか。」
「それじゃあお願いします。それに1つだけちょっとしたチートすぎるつけるってありです?」
「んーーー、まあオマケしましょう。オッケーです。じゃあどんな能力がいいですか?」
「スナイパーのスキルで、、いや、待てよ。異世界に行って領地を取るために必要なのは最初は接近戦だな。だったら最強の剣術とかがいいかな。」
「なんか少し厨二病なのかオタクなのかわかりませんが早くしてくれませんか。」
「わかりました。それじゃあ、最強の剣術でお願いします。」
「承知しました。それじゃあ2つ目のお願いをお願いします。」
「これって、本当になんでもいいんですか?」
「なんでも大丈夫ですよ。」
「それじゃあ」
それは銀月 天にとっては思いもよらないことばだった。
「異世界で、、、、、」
「なんですか?」
「俺と結婚してください。」
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