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ファーマ君の気ままな異世界生活  作者: 幸村
4章 王立学園
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第3話 ファーマ君、授業を受ける その1

 衝撃の再会をした翌日。


 登校した僕は教室の前でターニャを見かけたので挨拶をする。


「ターニャ、おはようおぉっ!」


 挨拶をしようとした僕を遮るように、ターニャの背後から突然剣が飛び出してきた。僕は首を傾け寸前で躱す。


「や、やあ、久しぶりだね、グレイシス君。なんで1年生の教室に?」


 突きを放ってきたのはターニャのお兄さんのグレイシス君。とてもお怒りのようだ……っていうか学園内は演習場以外で帯剣禁止じゃなかったっけ? 廊下を歩いている子や教室内の子達から、かなり注目を浴びているんだけど?


「貴様……誰に断りを入れて我が妹を愛称で呼んでいる?」


 低く重々しい声で威圧感たっぷりに睨みを聞かせてくるグレイシス君。その隣では今起こった出来事が予想外過ぎたのか、ターニャが顔面蒼白で硬直している。


「誰にと、言われても本人に許可を得てとしか答えようが無いんだけど……?」


「認めん! 俺は貴様とターニャの交際など認めんぞ!」


 ちょっと待て、どうして友達になった話が交際なんて話に変わっているんだ?


「お兄様? 私は交際するだなんて一言も言っていませんよ? お・と・も・だ・ち、解る? 交際するのではなく、お友達になったと昨日も説明したではないですか?」


 正気に戻ったターニャが間に割って入りグレイシス君の言葉を否定する。良かったこれで剣を納めてくれるだろう。


「そうだよ。ターニャの言うとぅぉおー!」


 と思っていたら、グレイシス君は間にいたターニャをするりと躱し、再度僕の首に向かって剣が振り、僕は上体を逸らして躱す。


「愛称で呼ぶなと言っているだろうが!」


 聞いてないよ! ってか、僕じゃなかったら首が飛んでいるところだよ?


「もう、いい加減にして兄様! 久しぶりに会いたいというから教室まで連れて来たのに、斬りかかるなんて酷いわ。これ以上騒ぎを大きくするのなら、もう口を利いてあげないんだから」


 1度ならず2度までも僕を斬りかかった事で、ついにターニャの堪忍袋の緒が切れたようだ。でも、罰が軽すぎない?


「ち、違うんだターニャ。俺も本当に顔を見るだけのつもりだったのだが、こいつが〝ターニャ〟などと愛称で呼びやがるから、つい頭に血が上って……」


 友達なんだから、あだ名で呼ぶのはいけない事ではないと思うんだけど?


「だから昨日から何度も友達だって言っているでしょ?」


「いや、しかし愛称で呼ばせているという事は、そういう事なのだろう?」


 僕は知らなかったのだけど、デザリア(貴族の間)では身内以外が異性の事を愛称で呼ぶのは、恋愛的な意味で親密な関係になった相手なんだそうだ。


 つまり〝愛称で呼んでください〟〝愛称で呼ばせてください〟というのは〝好きです、付き合ってください〟と同義なんだとか。


 なるほど、昨日のテレスティナさんのニヤニヤはそういう事だったのか……って


「ちょっと待って。そんな話、初めて聞いたんだけど?」


「いえ、私もそういうつもりで呼んでほしいと言った訳ではないのよ? 本当に異性としてではなく親友として愛称で呼んでほしかっただけなの。ごめんね、ファーマ。ファーマって女の子みたいな顔だから男の子だって失念していたわ」


 ぐふぁっ……それは酷い…… こらっそこっ! ニヤニヤすんな! そこの子も男だったの? みたいな顔は止めろ!


「じゃ、じゃあ、今からまたタータニヤちゃんって呼び方に戻すよ」


「それはダメ! 折角、愛称で呼んでもらえる友達が出来たのに、戻してしまったら友達ではないみたいでしょう? 男女がどうとか、どうでもいいから親友として愛称で呼んでよ」


「くっ、はははははっ、なるほど。確かに、顔見知りでなかったら俺もお前の事を男だとは思わなかったかもな。ふははははっ、だが、愛称で呼ぶ事は俺が許さん!」


 笑ったり怒ったり情緒不安定か!


「お兄様は関係ないのだから黙ってて。私が良いと言ったらいいのよ。ファーマ、お兄様の事は無視していいから、絶対に愛称呼びは止めたらダメよ?」


「ゆるさーん!」


 もう、どっちでもいいから兄妹喧嘩は他所でやってほしい……なんで朝からこんな目に……


 授業開始5分前の鐘が鳴り、グレイシス君はターニャに無理やり背中を押され自分の教室に帰って行った。



 今日、最初の授業は語学。概ね前世の国語と同じような授業で、例文を使いながら正しい言葉の使い方を学ぶ。


 因みにデザリア語は前世で言うところの英語と同じで、近隣諸国では共通語になっているので、この大陸の魔性の森(聖域)より西側ではデザリア語が話せれば他の国に行っても、言語で困る事はあまり無いそうだ。


 元アイセン王国人のエミルやエルミナさんが普通にデザリア語を話していたのには、そういう理由があったのだ。


 ルクシーネ先生の授業はとても丁寧で説明も分かりやすく、ちゃんと分かり難い点ではこちらに理解できているかの確認もしてくれる。


 少し残念なのは、まだ授業に慣れていないのか、性格が真面目過ぎるのか、授業に遊びが無い。前世の教師なら合間に授業には関係ない余談を交えたりして教室内を和やかにしていたのだけど、そういう授業の脱線的なものは一切ない。


 まあ、この学園の教師が全員こういう感じなのかも知れないけど、何人か寝ている子がいるのは問題だよね。


 1時間の授業が終わると10分の休憩時間が設けられる。これは前世の学校と同じだな。


「分かり易い授業だったね」


「そうね。でも、もう少し授業以外の緩い話もないとつまらないわね。私は今日やった授業は家にいる頃に習っているから余計に寝そうになったわ」


 なるほど、って事は寝ていたのはターニャと同じで既に今日の内容は習っていた子達なのかな? でも、寝るぐらいなら授業に出る意味がないんじゃないだろうか?



 語学の次は算術の授業だった。算術は前世の小学5年生程度の内容、僕とターニャにとっては復習みたいなものだ。この授業も何人か寝ている子がいたけど、あまり油断していると単位落としちゃうかも知れないよね。


 算術のあとは歴史の授業が始まる。この授業はちょっと楽しみだったんだよね。本や人から聞いた話で多少の歴史は知っているけど、やっぱり知らない事や新しい事を教わるのは楽しい。


 今日はデザリア建国以前の話だ。


 デザリアは現在の王家直轄領地がデザリアの前身のパルイア王国という国だったらしい。王族のミドルネームのパルィはパルイア王族から来ているそうだ。


 パルイア王国時代、世の中は荒れていて不正や内乱、国家間の戦争も多く大陸の西側はかなり酷い状態だったそうだ。


 その時代、パルイア王国を平定したのが、パルイア王国第12代国王デザンリウア・パルイアだ。


 不正を行っていた官僚を洗い出し挿げ替えて一新させ、内乱を起こしていた人達を先導していた宗教家達を捕え首を跳ね。国教を制定し、それ以外の宗教は全て邪教として排除。それまで、領地ごとに領主が定めていた税率を国家で統一して引き下げた。


 当然、領主達からの反発は大きかったそうだけど、説得と戦で一時期国土を7割に落としはしたが、国内を安定させ、内政に努め、土地を肥やし、生産量を上げ、力を蓄えた。


 デザリア歴前23年。パルイア王国が鉄砲(ガン)を開発し、歴史は大きく動きだす。


 当時は魔法も今ほど発達しておらず、今のデザリアでいうところの初級の上位魔法程度しか使えなかったそうだ。防具も今よりずっと粗末な時代だったので鉄砲は戦争の在り方を変えた。


 当時は開戦前に互いの大将同士が名乗りを上げ、奴隷や民兵に盾を持たせて先頭を走らせて突撃するのが主流の戦法だったらしい。


 まあ、実際は布陣や戦略や戦術も使われていたらしいけど、今の時代から見ればとてもお粗末なものだったとルクシーネ先生が話していた。そんな時代に鉄砲は驚異的な武器だ。


 弓も届かない遠距離から突撃してくる敵を一方的に攻撃できるのだから戦は連戦連勝。あっという間に改革時にパルイアから離反した領地を攻め落として取り戻した。


 領地の奪還は鉄砲が優れていたのも要因の1つだけど、大きな要因は元領主達の圧政に苦しめられていた民を味方につけた事。内と外から同時に攻め、あっという間に攻め落としたそうだ。


 この授業で1つ疑問だったのは鉄砲について。そんな古くから鉄砲があったわりに、前にカナイ村を襲った盗賊が使っていたのは前世の幕末ぐらいに使われていたような旧式の鉄砲だ。誕生から700年近く経っているのに進歩が遅い気がする。


「ここまでの内容で何か質問はありますか?」


 ルクシーネ先生が問いかけてくれたので僕は手を上げた。僕以外に手を上げている人は居ない。


「はい、ファーマ君。なんでしょうか?」


「僕はこれまでに鉄砲(ガン)を使っている人を見たのは1度だけ、それも盗賊が使っていただけで、正騎士さんとか冒険者さんは使っているどころか持っているのも見た事がないのですが、700年も昔に活躍した鉄砲(ガン)なのに、今は使っている人が少ないのは何か理由があるのでしょうか?」


「良い質問ですね。確かにこの時代、ガンはとても有用な兵器でした。魔法や弓の様に特別な訓練をせずとも、戦闘経験がない者でも手っ取り早く戦力に出来ましたからね。ファーマ君は燃石と言うのを知っていますか?」


 質問をされたのが嬉しかったのかルクシーネ先生はとても良い笑顔で受け答えし始めた。


「はい、鍛冶を行う時に炉の温度を上げる為に入れる石ですよね?」


 この世界では鍛冶作業を行う時、木炭や石炭だけではなく炉の温度を上げる為に燃石と呼ばれる可燃性の石を使う。日那国でも名前は違ったけど同じ石が使われていた。


「詳しい材料や調合法は教えられませんが、ガンに使用する火薬の材料の1つにこの燃石を粉にした物があるのですが、燃石というのは魔力に反応して熱を発するという特性があります。粉にしなければ多少温かくなる程度なのですが、火薬の状態で特定以上の濃度の魔力に触れてしまうと暴発を起こしてしまいます──」


 と、ルクシーネ先生は話を続ける。


 威力だけなら当時のどんな武器よりも勝っていたのだけど、反面、使用者の危険も大きかったそうだ。その欠陥が敵方に知られるまでは有用な武器だったのだけど、知られてしまうと簡単に看破されてしまう。


必ずしもそうではないけど鉄砲隊に向かって魔法(神術)を撃ちこむと、かなりの確率でその魔力(神力)に反応して暴発してしまうので使用時のリスクは跳ね上がったそうだ。


 その欠陥をなくす為に火薬筒を魔力(神力)が通り難い鉱物で作ろうとしたりもしたらしいけど、失敗。魔法が届かない遠距離から撃とうとしたけど、距離が開き過ぎて威力が出ず。


 遠距離でも威力を落とさず打てるような加工(ライフリングのような加工)も施したらしいのだけど、その頃には防具の方も進化していたので思ったほど効果は出ず。


 そうこうしているうちに魔法(神術)や術式の研究が進み、ダンジョンから発掘された迷宮武具や神具と呼ばれている特殊な武具を基にして魔法武具が開発され、弓矢の射程距離と威力が鉄砲を上回ったんだそうだ。


 魔法武具は鉄砲の様な致命的な欠陥が無い為、遠距離攻撃の主流は弓矢に戻る。弓矢を扱うにはそれなりの訓練は必要だけど、魔法武具の弓は魔法(神術)が使えない者でも起動句さえ唱えれば、エミルの使っていた纏矢のような効果を発動するらしいので、鉄砲よりは人を選ぶが訓練を受ければある程度扱う事が出来る。


 欠点と言えば魔法石(神結晶)の交換を忘れて使い過ぎると普通の弓に戻ってしまうところくらいらしい。


 当然、鉄砲にもその技術を応用しようとはしたらしいのだけど、魔力(神力)に反応して発火する火薬は術式との相性が悪く、何人もの研究者が研究中に死んでしまったので断念されたそうだ。


 そういった理由で鉄砲は用なしになったそうなのだけど、鉄砲や火薬が危険物だという事は変わりないので、当時、魔法武具の開発が進められると同時に、世に出回っていた鉄砲や火薬の現物と製法は回収し処分され、現在では一部の者以外知る人は居なくなったらしい。


 因みに製法の回収は文献だけではなく、それを知る人も含まれていたそうだ。つまり、処分されたという事は……ゾクッとした。


 鉄砲は致命的な欠陥はあるが、魔法の使えない者や魔法武具の買えない者にとっては高威力の武器だ。


 現在デザリアでは製造や販売が禁止されている為、真っ当な商店で売られることは無いが、裏ルートではまだ製造、輸出入、販売されているらしい。


 だけど、買うのは勿論、持っているだけでも捕縛される対象になるらしいので、万が一どこかで拾った場合は、そのまま持っておかず、直ぐに最寄りの正騎士ギルド駐屯所に届けるようにと注意された。


「ガンには致命的な欠点があるとは言いましたが、適度な距離からであれば中級下位の物理魔法障壁くらいなら貫通する程度の威力はあります。万が一ガンを持っている盗賊に襲われた場合は、守りを固め適当な魔法を撃ちこみながら距離を取って逃げるように。相手も欠陥は知っているでしょうから無理に追ってはこない筈です。間違っても正面切って戦おうとしないでくださいね? さて、ガンの話はこの辺に──」


 ゴーン! ゴーン!


 鉄砲の話を終え、ルクシーネ先生が授業を進めようとすると、授業終了の鐘が鳴り響く。


「あっ、授業終わっちゃいましたね……では、この続きは次回の授業でやります」


 先生は苦笑いしながら授業を終え、次の授業の準備の為、教室を出て行った。授業は脱線してしまったけど、実戦で役に立つ良い話が聞けた。


 クラスメイト達も鉄砲の話になってからの方が興味深そうに授業を聞いていたように見えたから、やっぱり余談って大事だよね。



 午前最後は作法の授業。


 これは貴族やこの学園に通う程の子供なら絶対に不可欠な技能らしく、舞踏会や晩餐会等の社交界では作法のなってない人は、笑いものになるだけでなく家柄も疑われてしまうらしい。


 叙勲や叙爵等、褒章を受け取るような功績を残した場合には王城の謁見の間で陛下と相対するかも知れない。陛下の前で無作法をしては不敬に当たる。生徒が無作法だと教師の能力を疑われる事にもなってしまうので教える側もかなり真剣だ。


 この作法の授業は礼節や立ち居振る舞いだけでなくダンスも教えてくれる。舞踏会で踊れないと恥を掻いてしまうんだそうな。


 貴族家では物心ついた頃には厳しく指導されているそうなので、今やっている授業内容程度の作法は、僕以外のみんなは完璧にできるらしい。


 僕には関係のない社会の話だと最近までは思っていたけど、何故か偉い人と知り合う機会が多いから、しっかり学んでおかないと絶対に失敗してしまいそうだ。


 今までは善い人と接する事が多かったから殆ど何も言われなかったけど、上の階級の人間に〝さん〟とか〝君〟とか言っていたら例え子供同士でも不敬罪で捕まる可能性はあるんだよね。


 因みに学園内では階級に関係なく対等に接しても良い事になっているので、あまり気にしなくても問題は起こらない。まあ、僕以外の子達は気遣いしながら接しているようだけど。



 今日の必修科目はここまで、午後からは選択科目の授業だ。と、その前にお昼ご飯の時間。


 お昼は寮に住んでいる子達は寮に帰れば食事がタダで食べられるそうなので殆どの人は寮の食堂に行き、それ以外の人は学食で好きな物を買って食べる事になる。


 寮暮らしの人でもお金に余裕にある人は学食で食事をする事もあるそうだ。


 僕達は寮で暮らしていないので学食で食事を摂る。学食は3階建ての建物で、中は高級レストランかと思うぐらい落ち着いた雰囲気の綺麗な内装。各階、100席もあり、ゆとりをもって座れる。


「私達1年生は1階を利用するのよ」


「学年によって使える階が違うんだ?」


「別に決まっている訳ではないのだけど、暗黙のルールみたいなのがあるのよ。まあ、上級生と交流があれば他の階で食事する事もあるだろうけどね」


 なるほど、そういうのがあるのか。でも上級生が一緒に食事しないという事はグレイシス君も当然いない訳で、僕としては安心して食事ができるから良かった。


 また絡まれるのは勘弁してほしい……いや、待てよ? 規則で決まっていないんだったらグレイシス君もこの階に来るんじゃないだろうか? ま、まあ、今、来ていないという事は学園ではターニャと一緒に食事しないって事なんだろう。気にし過ぎるのは止めておこう。


 食事はメニュー表から選んで注文し、食事の後席を立つ前にその場でお会計するシステムなんだとか。メニューはかなり豊富で値段はそれなりにいい価格。


 毎日食堂で食べると食費が大変そうだな。弁当でも作って持ってこようかな?


 出てきた食事は結構豪華でお値段以上の品だった。


「おおっ、このサラダに掛かっているのって? ……違った」


 マヨネーズ発見かと思ったのだけど、フレンチドレッシングみたいな物だった。


「やっぱりファーマもマヨは発見できていないのね?」


 やっぱり、という事はターニャも発見できていないのか。


「材料は覚えていたんだけど、どうも作り方が違うみたいなんだよね」


「貴方も試したのね。私もやってみたけど30分混ぜ続けてもマヨにはならなかったわ」


 僕は1時間頑張った。


「でも、シチューにそっくりな食べ物はあったわよ」


「本当?」


「ええ、この食堂にも確かあった筈よ。……あった、これよ〝エルトミイルク〟」


 名前からするとミイルクを使った料理なのか? シチューなんてハ〇スを使って作っていたから原料は知らなかったんだよね。


「明日のお昼に早速食べるよ。教えてくれてありがとう」


 味を覚えたら自分でも作ってみよう。エミルやレオナ達にも食べさせてあげたいし。


「ファーマは何か発見したの?」


「僕はお米と味噌と醤油を手に入れたよ」


「本当!?」


「うん、今度お裾分けするね」


「うん、ありがとう。ところで、カレーは日那国にもなかったの?」


「残念ながらなかったよ。何十種類もの香辛料を合わせて作るっていうのは知ってるけど、何の香辛料をどんな配合で混ぜるのかなんて普通は知らないよね?」


「そうよね。うちはバー〇ントだったから簡単に美味しく作れたけど、原材料なんて読まないわよね」


 ほう、ターニャのところはバー〇ントだったのか。うちのカレーはエ〇ビーだった。


「でも、世界は広いんだし何処かには似た料理がある筈だよ。学園を卒業したらまた暫く旅に出るつもりだから発見出来たら教えるね」


「うん、頼りにしてるわ」


 きっと、ちゃんと香辛料から配合して作ったのは市販のルーより美味しい筈。何処かにあると良いな。


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