第16話 ファーマ君、神様から学ぶ
聖界に来てから早24時間(時計が無いので体感)。ずっと会話と囲碁が続いている。エミルとレオナは、ここに来て20時間ほど経った頃に気力の限界を向かえて寝落ちてしまい、今はラグナムート様の用意してくれた静かな部屋の柔らかいベッドの上で熟睡中。
僕は状態異常完全耐性のお陰で何日でも眠らなくても大丈夫。寝ようと思えば眠れるのだけど眠らなくても害はないのだ。
思いつく限りの前世の話はしてしまったので、これ以上引き出しは無いのだけど、お二方との会話は楽しいのでまだまだ続けても平気だ。
ラグナムート様達からも色々な話を聞くことが出来た。
この浮遊島はラグナ山を中心にして直径100kmの円状の島で、ラグナムート様の神力と大気中の神素をエネルギーにして浮かんでいるらしい。必要な時にはラグナムート様の意思で自由にどの方角にでも飛ぶことが出来るらしいのだけど、普段は自動制御で星の自転に合わせて衛星の様に回りながら南北に移動してアスガルドを周回している。浮遊島を作ってからこれまでに、自動制御を解除したことが無いらしいので余程の事が無い限りラグナムート様が浮遊島を操作することは無いのだろう。
次に聖域近辺の生き物が極端に強い理由。これは聖域から漏れ出す神素の影響らしい。神素の濃い地域で何世代も続けて生活していると体内に取り込んだ神素の影響で肉体が強くなり同種の生き物であっても格段に強力な生物になるらしい。
太い神脈が通っている地域も聖域近辺程ではないけど、神素が濃くなりやすいので強い生物が生息しやすいらしい。人間でも平均値の何倍もチカラを持っている人なんかは、本人の努力もあるけど、神素の影響を受けている事が多いらしい。
これを利用すれば数世代後には人種もギガントフロッグより強くなれるらしいけど、今更そんな危険地帯に町を作ろうと思っても、あっという間に食べられて終わりだろう。現実的ではない話だ。
因みに、ミスリル鉱石やアダマンタイト鉱石といった特別な神鉱石は、長年(何百年、何千年)神素の影響を受けた鉱物が変化して出来るらしい。つまり、神素の濃い地域の鉱山には結構特別な鉱石の鉱脈があるんだとか。
でも、普通の人種は掘りに行けないだろう。鉱脈を見付ける前に近辺の生物に食べられてしまうから……
そういった場所以外でも極稀に採れる事があるのは、自然災害(火山の噴火や地震、台風など)の影響で鉱石が移動する事があるのと、神素の薄い地域でも数万年かけて魔鉱化する事もあるらしい。
次に迷宮。迷宮は、出来てから年数が経つほど深くなり、奥に行くほど迷宮生物も強くなり、罠も増え、最大で100階層まで大きくなるそうだ。罠には入った者を直接殺す様な物はなく、違う場所へ転移させたり、暫く神術を使えない様にしたり、全ステータスを下げたり、部屋に閉じ込めたり等々バラエティーに富んでいるらしい。入った時の楽しみが無くなるからと全部は教えてもらえなかったけど、基本的に解除方法や救済方法を作ってあるので慎重に確認を怠らなければ命に係わる事はないだろうと言っていた。
因みに、迷宮は僕のリミッターを全部外した状態で遊べるほど鬼畜仕様にはしていないので、2つ以上外したら強制的に外に転移するように設定し直すから外さないようにと注意された。
面白そうだから行くつもりはあるんだけど、2つ以上外したらという事は、1つは外しても影響ないほど厳しいって事だよね? 普通の人には充分鬼畜仕様だと思うんだけど?
「そういえば、ラグナムート様は、ここから人界を見て僕を見付けたんですよね?」
「ああ、そうだ」
「ひょっとしてレオナの親が今どこにいるのか分かったりしますか?」
神様の視野なら見付けられるかも知れない。レオナはまだ子供だし親元に帰せるのなら帰してあげたい。
「それは無理だな。ファーマのように特別なチカラを持った者を探し出せというのなら他愛もないが、ただの人種を特定して探す事は出来ぬ」
「そうですか……見付けられるなら親元に帰してあげたかったんですけど。無理を言ってすみませんでした」
「レオナを親元に帰すのはお勧めしないよ」
僕が気を落としているとエアリス様がそういってきた。
「どうしてですか?」
「猫人族っていう種族は少し変わった種族でねぇ。命名の儀で狩りを成功させられなかった子を我が子として認めないんだよ。もし、親元に連れて行ったとしても受け入れられないか、最悪、一族の恥として処分されてしまうんだ」
「ええっ!? そんなに厳しいんですか?」
ライオンは千尋の谷に我が子を突き落として戻ってきた子だけを育てるという迷信が前の世界にはあったけど、この世界にリアルでそんな事をする種族があろうとは思わなかった。
「どこをどう間違えたのか、そういった仕来りを持つ種は幾つかある。特に野生に近い種ほどそういう傾向にあるのだ」
レオナの両親を探すのは止めた方が良さそうだ。うん、やめよう。見つけ出しても良い事がない。これからは僕が本当の家族になろう。
この後暫く会話を続け、僕達も休憩を入れる事にした。
━━翌日? 聖界にいるので正確な時間は解らないけど軽く仮眠をとって目覚めた後。
今日はラグナムート様とエアリス様が娯楽のお返しに、僕達に色々な事の基礎を教えてくれる事になった。
僕はラグナムート様から神眼、真理、創造の能力の使い方のコツや神術について教わり、エミルとレオナは別の場所でエアリス様から神術や術式、薬学について教わっている。レオナが小難しい話を理解できるかどうかは難しい所だけど、まあ、少しでも勉強になれば良いな。
「神眼は眼の使い分けだけでなく範囲の調整や精度の調整をする事で未熟なファーマでも複数の眼を同時に使う事が出来るのだ。必要な時に必要な分だけ発揮できるように力を調整しながら使う。神術を使うのと同じだな」
それは考えた事なかったな。因みに僕が遠視単体で使っていると思っていた能力は実は遠視と透視の複合だった。遠視も単体だと広域視と同様に遮蔽物の向こう側は見る事が出来ないらしい。つまり、遠視だけだと、どんなに遠くを見ようとしても僕と見たい場所との間に遮蔽物がある場合その向こうは見る事は出来ない。
人界に来た時にグラダの町を見付けた時も森の中でリリとミミが襲われているのを見付けた時もカナイ村の塀の外に盗賊を見付けた時も実は無意識に遠視と透視を同時発動していた訳だ。
なるほど、まったく疑問に思った事は無かったけど、言われてみればそうだよね。自分が使っている能力にヒントがあるとは……まったく間抜けな話である。
因みに広域視と透視が同時に使えなかった理由は視野の広さが原因。広域視の方が負担が大きいのだ。
「真理は脳への負担が大きいが成長と共に負担も減り、200年もすれば普通に使えるようになるだろう。もし、必要に迫られたら考察範囲を絞って使用すると良い。全てを見抜こうとするよりは負担を減らせるだろう」
なるほど、知りたい事を絞って使えば良かったのか。でも、まあ、自分で試行錯誤しながらモノを作った方が楽しいし、頻繁にお世話になる事は無いだろう。2回ほど自分の欲の為に使ったけど、出来る限り頼らず生活しよう。
「最後に創造だが、物質を理解し、製造工程や構造、原理、法則を知る所から始めるのが近道だ。創造や神術の錬成だけでなく、手作りでの製造も覚えるとより明確なイメージが掴めるだろう。そのモノさえ理解してしまえば、あとは神術で炎や水を作り出すのとそう大差ない。もうある程度の神術は使えるのだろう?」
「はい、デザリアで手に入れた本に書いてあるものは全て覚えました」
知識や能力や神術にだけ頼らずに物を作る事も大切なんだな。これからはもっと貪欲に色んなモノを鑑定して理解を深めながら物作りをしなくては。
説明を受けた後、暫く能力の使い方を実戦で教わった。今の所、あまり進歩がみられなかったけど、ほんの少しだけど、コツは掴めてきた気がする。練習あるのみだな。
「次は神術についてだな。ファーマが読んだという本はどういうモノなのだ? 現物を持っているのなら見せてみろ」
「はい、これです」
僕は収納魔法道具からグラダの町で購入した【初級魔法書】【魔法文字辞典(下)】【術式構成の基本】【術式の応用(初級編)】【魔法道具作成の基本】を取り出しラグナムート様に渡した。初級魔法書だけでも良かったのかも知れないけど、とりあえず僕が持っている神術や術式についての知識は全部把握してもらった方が説明をしやすいだろう。
ラグナムート様がパラパラと本のページを捲り約20分。
「ふむ、これがファーマが暮らしている国の神術書か。中々面白いのだが、あまり良いとは言えぬな」
相変わらず本を読むペースが異常だ。それにしてもあまり良くないとはどういう事だろう?
「どういう事ですか?」
「うむ、まず詠唱術式の方だが、これは術式の重要部分だけを切り取り短い詠唱で発動できるように組んである。詠唱でどんな術を使うのかを隠す為に5音だけを使って暗号化させているのは良い点だが、神術の初心者や属性適性の低い者は、この詠唱で術を発動させるのは中々に困難だろう。詠唱でしか神術を発動出来ぬ者にとっては、いざという時に素早く詠唱を終えられ、どの属性を使うのかを隠すことが出来るこの方式は役に立つのだろうが、囲碁の時にも説明したように、詠唱というのは本来神術発動の感覚を覚える為の基礎練習に使うものだ。この短縮詠唱では中途半端な術の発動になってしまうから、詠唱無しで発動できるようになった時に無駄に神力を消費してしまう様になるだろうな」
なるほど、効率を求めて非効率になってしまったパターンか。詠唱が早く終わっても変換効率が悪いのでは意味がないよね。特に、無詠唱で神術を使う様になった後も無駄に神力を消費する感覚をそのまま使っていたら、神力の少ない人は困るだろう。改善の余地が多いな。
「次に、術式神術に使っている魔法文字というものは、よくここまで作り上げたと褒めたいところだが、処々解釈を間違っている所がある。これでは術式の発動は出来るだろうが、本来の効果を発揮する事は出来ぬ。良い物を作りたいなら、もっと理解を深めなくてはいかんな」
この後、グラダの町で買った本を見ながら術式の無駄な部分、解釈を間違っている部分、構成を間違っている部分を順番に教わりながら正しい術式の組み方を教わり、僕が持っている収納魔法道具や冷蔵庫を分解して教わりながら術式を組み直した。
収納魔法道具は神力の消費量は変わらず容量が5倍ほどになり、冷蔵庫は消費神力が3分の2になった。文字の意味をきちんと理解すると、グラダの町で買った本に書かれている術式の粗が明確に理解できるな。
「折角だから、術式や詠唱を理解する為の本をやろう。読んで勉強すると良い」
そう言ってラグナムート様は百科事典のように分厚い本を5冊創造で作り、プレゼントしてくれた。
「ありがとうございます」
本を受け取り開いてみると中は全て神語で書かれていた。術式に使う文字はデザリアで魔法道具に使っている魔法文字ではなくまったく別な文字。
「術式ってこの文字でも組めるんですか?」
「ああ、最適なものとは言えぬが、ファーマの持っている本の文字を使うより、その術式文字を使った方が神力の循環効率も、術への変換効率も高くなるから、より良い物が作れるようになる。その術式文字で満足できなくなったら自分で更に良い文字を開発するのも面白いと思うぞ。……ふむ、いっそのこと術式の書も迷宮の景品にしてしまうのが良いかも知れんな」
自分で新しい術式文字を作るか……考えた事も無かったな。将来的にはそれも面白いかも知れないけど、今はこの本の文字で勉強して基礎を身に付けなきゃね。デザリアの魔法文字でも正しく組めば魔法道具の性能がアップしたし、この術式文字を正しく組めばどんな良い物が作れるのか楽しみだ。
詠唱神術の方も、ラグナムート様に頂いた本の詠唱と5音法を両方試してみると、確かに貰った本の詠唱は長かったけど術の発動自体は凄くスムーズで無理のない感じだった。それに消費神力の割に5音法より高い効果が出ている。なるほど、ラグナムート様が説明してくれた通りだな。1から覚えなおす事にしよう。
ひょっとして、この詠唱なら学問ギルドに高いお金を払わなくても人に神術を教えられるんじゃないだろうか? デザリアに戻ったらマルガンさんに相談してみよう。
◇ ◇ ◇
━━ここからエミル視点━━
昨日は旅の疲れもあってか、いつの間にか寝てしまいました。ファーマ様が起きているのに先に眠ってしまうとは不覚です。
目が覚めると私の隣にはいつものようにファーマ様の寝顔が。ファーマ様が目覚めるまでの間、寝顔を堪能させてもらうのが毎朝の至福の時間。
毎日見ても飽きないファーマ様の寝顔は、まるで天使の様で癒されます。いつものようにファーマ様の頭をそっと撫でると
「ぅんー……デーア母さん……」
ファーマ様は寝言でお母様の名を呼び、私に抱き着いてくる。毎朝の事ですがドキドキしますね。ふ、ふふふっ、ファーマ様、尊い……
「ぐべっ!」
私が毎朝の至福の時間を楽しんでいると、いつもレオナの足が飛んできます。思わず変な声を出してしまいました。
今日は頭ですか……熟睡している筈なのに何故、狙ったかのようにこのタイミングで足が飛んでくるのか不思議です。野生の勘で私がファーマ様を独占しているのを阻止しようとしているのでしょうか?
それにしても、いつもの事なのですが、私より先に眠ったレオナが未だ眠っているのは如何なものでしょう? 寝る子は育つとは言いますが、ファーマ様より遅く起きるのは困ったものです。まあ、そのお陰で私の至福の時間が増えるのだから、無理に早起きをさせなくても良いでしょう。
それは置いておいて、ファーマ様にお会いしてから驚かされるばかりですね。天使のようだと思っていたファーマ様が、まさかリュミエール神に育てられた御使い様だったとは思いませんでした。なるほど、どうりでこの世のものとは思えぬ美少年だと思いました。
ファーマ様にお会いできたのはまさに運命の出会い。私が2年もの間、処分されずに奴隷商に置かれていたのは、この運命の出会いの為。ファーマ様と私は会うべくして会ったと言わざるを得ません。そういう意味で言えば猫人族であるレオナが1年もの間、買われずにいた事も同じくファーマ様に会うためと考えるのがごく自然な事でしょうね。
殆どの亜人、特に猫人族と狼人族は人間族に捕まれば薬物実験や解剖、武人の試し斬り等で無残な殺され方をしますから、本当に五体満足な体で1年も生き残っていたレオナは奇跡としか言いようがありません。ですが、毎日のように痛めつけられ生き地獄のような生活だったのでしょうね。
等と考えながら1時間ほど経った頃ファーマ様が目を覚まし、レオナを起こして今日のご予定を聞くと、今日はラグナムート様とエアリス様から色々とご指導いただけるのだとか。
有難いお話なのですが1つだけ残念なのは、ファーマ様とは別々にご指導を受ける事になるという事。しかし、私達には教わっても意味のない話もあるそうなので、効率を考えるとこれも仕方のない事です。今は新しい知識を学べる事を喜びましょう。
「おはよー。ゆっくり眠れたみたいだねぇ」
「起きたか、疲れは残っていないか?」
「おはようございます。エアリス様、ラグナムート様、とても寝心地が良くて疲れは完全に取れましたよ」
「おはようございます。今日は宜しくお願い致します」
「おはよござます」
ファーマ様と共に私達が眠っていた寝室の2つ隣の部屋に入ると、お二方が出迎えてくれ、朝食に昨日頂いた神果という果物と見た事のない野菜の入ったスープを用意してくださり、軽めの朝食を頂きました。
ファーマ様の作って下さる食事もとても美味しいのですが、ここで頂く食事は素朴な味ながらもどこか懐かしさを感じる美味しさです。不思議ですね? 初めて食べる物ばかりなのに……
食事が終わるとエアリス様にファーマ様とは別の部屋に案内され、先ずは軽くお話をする事に。
「昨日の感じからするとエミルは薬学に興味があるんだよねぇ?」
「はい、幼い頃に母と研究をやっていたものですから、薬学や術式、魔法道具の研究は好きです。神具……いえ、宝具と呼んだ方が正しいのですね。宝具に近い性能の物を自身の手で作れる可能性があると聞いた時には胸を熱くする思いでした」
「物の成分や術式文字の意味を理解して正しい構成ができればそれほど難しくないから、そう遠くない内に作れるようになると思うよ。今日はその辺の勉強をしようか?」
「はい、お願いします」
「レオナは、こういう話には興味なさそうだよねぇ?」
「あぃ、難し話、眠いです」
「あははっ、レオナはどんな事が好きなの?」
「レオナ、狩り好きです。ファーマ様好きです。強くなって役立つます」
ふふふっ、私もファーマ様が好きという事に関しては負けませんよ?
「そっかぁ、レオナはファーマの役に立てるくらい強くなりたいんだぁ。じゃあ、神力操作や神術の使い方を覚えなきゃねぇ」
「レオナも使えるですか?」
「勿論だよ。この世界にいる生物はみんな神力を宿しているし、何かしらの神術適性は持って生まれるからねぇ。ちゃんと練習すれば覚えられるよ。レオナには天と地の適性があるから風を起こして敵をぶっ飛ばしたり重力を操って相手の動きを邪魔したり色々できるねぇ。適性値もそれなりに高いし強くなれるよ」
「重力を操る? 天と地の属性でそんな事が出来るのですか?」
「地属性には重力操作のチカラがあるんだよ。人界ではまだ殆ど知られていないけどねぇ」
これはまたとんでもない情報が出てきましたね。地属性は農業方面の研究に重点が置かれていたから発見されなかったのでしょうね。殆どという事はもう既に地属性の秘密を解き明かした方がどこかに居られるという事、お母様よりも凄い方が世の中にはいるのですね。
「エミルは天、水、聖、邪、合の5つかぁ、バランスが良いねぇ。でも邪属性の適性値が低いから、あまり使わずに放っておいたら消えるかもしれないよ?」
「適性を失う事があるのですか?」
「うん、適性値が低い属性は消える事があるよ。体も鍛えていなかったら筋力が落ちたりするでしょ? あれと同じで神術適性も神術を使っていないと衰えるし、エミルやレオナみたいに子供の内は定着していないから、使わなかったら適性が無くなる事もあるんだよ。逆に生まれた時には適性が無くても訓練していれば適性が芽生える事もあるよ。絶対じゃないけどねぇ」
そういえば、適性を失った方がいるという噂は聞いた覚えがあるような? 邪属性は、いざという時に便利な属性なので消失させるのは勿体ないです。普段は必要なくても練習だけはしておかないとダメですね。
2時間ほど様々なお話をして頂き、その後私は先ず薬学を教わり、レオナは神力操作を教わりました。それにしても精霊術も魔法も教会の神聖術も、詠唱方法が違うだけでどれも同じものだというのは衝撃的事実でした。これからは私もファーマ様と同じく神術と呼ぶことに致しましょう。
今日はポーション作成の間違い点を教わりました。基本的な作り方は合っているらしいのですが抽出方法に問題があったようです。今までのやり方では成分抽出の時に不必要な成分までポーションに混ざってしまう為、どんなに成分濃度を高めても大きな効果を発揮する事は出来ませんでした。
つまり不必要な成分を完全に取り除く事が出来れば、より高い効果を発揮できるモノを作る事が出来る。そのヒントも教わったので、これから先は私の研究と努力次第です。お母様を超える研究者になるのは近そうですね。
レオナの方はというと、かなり難航しているようです。神力を感じ取る感覚を理論で説明してもレオナが理解できずかなり苦労しているようで同じ話を何度も繰り返し、最終的には「こりゃラグナに教わる方が良さそうだねぇ」とエアリス様は匙を投げたようです。
レオナ、頑張るのですよ。




