フランの狂気
フランが地下室に閉じ込められます。
これは、フランの狂気が目覚め始めた頃の話である。その日は雲一つ無い晴天の日だった。
「フラン、今日も遊ぶことが出来ないの。ごめんね。」
まただ、また今日もお姉さまは一緒に遊んでくれない。何でなの?
「なんで一緒に遊んでくれないの?一緒にお姉さまと遊びたいよ!」
「...ごめんね。」
そう言うと、お姉さまは部屋から出ていってしまった。
「なんで?なんでなの?」
その日の夜、フランは暇なので屋敷の中を散歩していた。すると、部屋の一つから声が聞こえてきた。
「あれ?確かこの部屋はお姉さまの部屋だったかな?誰かと話しているみたいだけど...」
「...んで!..ランを..!」
「仕方...。...れが...あの子の...。」
「何を話しているんだろう。もう少し近づいてみよう。」
フランは話の内容が気になって扉にこっそりと近づいた。...これが、フランを地下に閉じ込めてしまう原因になってしまうことにフラン自身、気が付かなかった。
「何でフランを地下室に閉じ込める何て言うの!?」
「...え?今お姉さまは何て?」
「仕方ないじゃない。あの子の狂気は周りの者達を“壊してしまう”のだから。」
「だからってフランを地下室に閉じ込めるなんて!」
「お姉さま、フランを地下室に閉じ込めるって本当なの?」
「フラン?!もしかして話を聞いていたの?!」
「答えて!お姉さま!」
「...私は!」
「いいわ、レミリア。私が話すから。」
お姉さまが何かを言おうとしたとき、もう一人いた女の人が話に入ってきた。
「フラン、貴女の狂気はかなり危険なの。だから貴女を地下に幽閉しようと思うの。」
「何で!私はただ遊びたいだけなのに!」
「貴女のその“遊ぶ”は他の者からしたら“殺される”のと等しいのよ。だから貴女を地下室に閉じ込めるのよ。」
フランはその言葉を聞いた瞬間、何かが頭の中で切れた。
「何で、なんで、ナンで、ナンデ!」
「フラン!?どうしたの?!」
「っ!もしかして、狂気が暴走してしまったの!?」
「タダアソビタイダケナノニ、ナンデトジコメヨウトスルノ?!」
「どうするのよ紫!」
「...私がフランを気絶させるから、貴女はフランを地下室に閉じ込めて。」
「何で私が実の妹を地下室に閉じ込めなければいけないの?!」
「フランを思うなら言う通りにしなさい!それとも私がフランを殺しても良いの?!」
レミリアはその言葉を聞いてはっとなった。
(そうだ、私がフランを地下室に閉じ込めなければ紫がフランを殺してしまう!)
レミリアは少し悩んだが、すぐに紫を見て
「分かったわ。私がフランを閉じ込める!」
紫はそれを聞いて安堵した。紫自身もフランを殺すのは嫌だったからである。いくら幻想郷を守るためとは言え、知り合いの妹を殺すのは嫌なのである。
「貴女は地下室の準備をしておいて。フランを気絶させたら連れていくから。」
「...分かったわ。」
紫はレミリアが地下室に言ったのを確認して、あらためてフランを見た。フランからは通常では有り得ない狂気を放っていた。
「ハナシハオワッタノ?ダッラアソボウ!」
「フランには申し訳ないけど、貴女の為なの。大人しく気絶しておいてちょうだい!」
紫はフランの攻撃をスキマを使って防ぎ、僅かなスキを見てフランの首に手刀を当てた。
「ア...グ...」
フランは紫の一撃を諸に食らって気を失った。
「何とか気絶させれたわね...早くレミリアの所に連れていかないと。」
「待たせたわね、レミリア。準備は出来てる?」
「ええ、出来てるわよ。...フランを中に寝かせてくるわ。」
レミリアはそう言うと、紫からフランを受け取って地下室の中に入っていった。
「ごめんね。フラン...!でも、貴女を殺させないためにはこうするしかないの...!」
レミリアは泣きながら気を失っているフランに呟いていた。
「レミリア...」
紫もレミリアの気持ちがわからない訳ではない。しかし、幻想郷の管理者として平和を脅かす者をほっとくわけにはいかないのである。
こうして、フランはレミリアが紅霧異変を起こすまで一度も外に出られなかったのである。
過去って書くの難しいですね。