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「先輩、ファンタジーものについてどう思います?」
「は?」
放課後、俺こと佐藤 大輔は同じ部活に所属している後輩に、その部室で何の突拍子もない質問をされたので思わず首を傾げてしまった。
目を向けていた英語の単語帳からその視線は後輩の方へと向き、手は止まり口からは疑問の声が射出される。
「昨日パソコンで創作の小説を読んでいたんですよ」
「あ、そのまま話し続くのな」
「それでですね...あ、その前に先輩はどういったものをよく読みます?」
「読まない。」
キッパリと即答をすれば何やら少しつまらなさそうな顔をして、じゃあ読むとしたらどんなものを読もうとします?と聞いてきたのでそれにも同じ答えで即答をしてあげると大声で唸りだす後輩。
どうどうと宥めてやれば私は牛じゃない!と怒り出す始末。
誰も牛と限定したわけでもないのに馬でなく牛と言ったのは昔いびってやったのが効いているのだろう、この話はまた今度にでも。
喜怒哀楽が激しい事に定評のある後輩、光圀 春香はとうとう地団駄を踏む始末、振動でゆっさゆっさと揺れ、彼女が手に持っているパックのイチゴ牛乳はストローの先からぴゅっぴゅと飛び出す。
見てられないので窓の外へと目を向ける。季節は春、高3で大学受験を控えている俺と新入生感がすっかりとれ、一高校生としての雰囲気のある光圀が出会ったのは去年のちょうどこの時期。
そういえばあの頃は。と思い耽りそうになったところで部室内にバンッ、と音が響く。
彼女がミーティングテーブルを思い切り叩いたのだ。
「先輩話聞いてくださいよ!...あとですね、イチゴミルクが腕に飛んだりして気持ち悪いんですけどタオルとか持ってません?」
「自業自得め、ウェットティッシュあとで出してやるから話続けなよ」
「ん、それでですね、えっと...そうです、昨日”ファンタジーもの”というのを読んでいたんですよ」
「ファンタジーってーと勇者がー、とか魔王がーみたいなやつのことか?」
「うーん、確かにそうなんですけど二次小説だとちょっと違う、あーでも魔王は大概登場しているので概ねその通りですね
やっぱり読んだ事あるんじゃ...」
ちら、ちらっと見てくる彼女の目に俺の目は否定だと目で語る
「RPGな、ファンタジーっていうからそっから考えただけだって」
ぶーと唸る彼女。
「そですか、それでです、先輩はファンタジーものについてどう思います?」
「いやさっき俺答えたろ?」
「あれは考えというよりファンタジーそのものへのことじゃないですか、私が聞いているのはファンタジーものについてですよ」
え、読んだ事無いからわかるわけないじゃん、と返す俺は光圀にいいから教えてください先輩!と怒鳴られてしまう。
ぽいっと捨てて英単語の暗記に戻ってもいいにはいいのだが勉強するよりは後輩と会話する方がまだ楽しい。
となれば考えるかなと思った俺の目の端には期待の視線を寄せる光圀。
明らかにこれは答えが確定している質問なのだ、そう、女の子とデートで服を買いにいった時、どっちが良い?という質問は意見を聞いていない。というのと似ている。
ああいうのはだいたい答えを決めた状態で持ってくるのだ。
先の話の膨らまなさから「勇者が魔王を倒す英雄譚とか。」などとでも言ってしまえばあのパックの中の牛乳は噴水が如く飛び散ることだろう。それはそれで見てみたい。
それを写真に収め...嗚呼、携帯鞄の中だくっそ。
少なくとも言葉の意味そのものの話をしたいわけではないことは容易にわかるのだが。
有る情報といえば勇者があんまり重要でもないということくらいだろうか、つまり魔王?
彼女はここから世界征服について話し合いたいというそういう、えっ。
「魔王さm」
「ん?」
「...いやなんでもない」
ん?の言葉の重みに即座に中断をした俺の判断は英断と言えよう。
だがしかし、だとすればもうネタが無い、ファンタジーと言われても有名なRPGとアニメと口には出来ないもの程度しか知識が無いのだ。
何かないのか...ファンタジー...ドラゴン、ゴブリン、オーク、女騎士...
スライム、女騎士......触手と...女騎士......
「お姫様」
ポツリと光圀が呟く。
触手とお姫様?いやいや、もしや女騎士とかッ!
ふと思考の渦から帰ってきて目の前の後輩へと目を向ければ「私、不満です!」と顔に書いた女の子がそこにいた。
「...もしもですよ、もし一国のお姫様が命の危機の時に颯爽と現れたイケメンに助けてもらったらどうなると思います?」
あー、そっちね、と少しテンションが下がった。
「そりゃ、恋に落ちたりするんじゃないか?」
「そうそれです!!!」
正面に座っていた後輩がいきなり身体を乗り出してびしっと指を刺してくる。
「私、そんな恋愛をしてみたいなって!」
「チョロインかよ」
向いている指を右手で押し返しながらそう返す。
「いやー感激でした、最後はイケメンに死が迫ったときに身を挺してお姫様が庇って死んでいくところで涙がほろりと」
「死にたい願望までも」
「そして死に際にキスをして言うんです!忘れないでねt」
「重いわ!!」
思わず声を上げた。
「というわけで今日はその事についてお喋りしましょう先輩」
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後輩が明確に話のテーマを言ってきたところで、一度区切って飲み物とお菓子の準備をする。
後輩がお茶を淹れ、俺が年季の有る木製の棚の中からクッキーの入った缶を取り出しテーブルの上に置く。
ややあって後輩がお茶をテーブルに置いて椅子に座って、一服してから話を始めるというのが定例になりつつある。
この部室にはある程度では済まない程度には物が揃っている、どうやら光圀が色々持ち込んだらしい。
紅茶もそれを入れるための道具なんかが揃っているのだ。そして慣れなのか後輩は紅茶を淹れるのが上手い、と個人的には思う。もっとも手際が良かったり美味しかったりするからであってプロがどのようにしているのかは皆目見当がつかない。
「で、どう思います?」
「どうって言ってもな、ようはお姫様になりたいって事でいいのか?」
「あーいえいえ、確かになりたいですけどポジションよりシチュエーションのほうが重要なので」
ふーん、と返しながらふと、脳裏から一つの記憶が蘇る。
「...なぁ、光圀後輩、以前会話したときお前似たようなこと言ってなかったか?暴漢に襲われそうになる既の所で助けてもらって始まるラブストーリーみたいなやつ」
「あー、うん、ありましたね。」
今より前、数ヶ月前にも似たようなことがあったのだ、部室に入るや否やそんなことを言い出して3時間ほど語らった覚えがある。
今回といい、その前といい共通点と言えば
「光圀さ、お前襲われることに願望があるんじゃねーの?」
「な、な、な...なわけないじゃないですか!!」
「いや、もしそうなら路地裏とか歩き回っていると確率的にはなくはないと思うぞ?
寧ろ襲われる確立は100と言っても過言じゃねぇな」
「だから違いますってば!」
これは怒っている、からかい過ぎてしまったようだ。
顔を真っ赤にして怒ってくるのではいはいと宥める。
俺個人としてはそれ願望で路地裏などをふらつく事はないと確認が取れて一安心だ、でなければ襲われ、求め、そして学校を去り、部員数が足りずこの部活は同好会へと格下げに...本当に良かった。
「それで、とりあえず話を戻そうか」
「全くです。」
「お姫様になりたいだけだったらここでお姫様抱っこでもしてやって話は終了だったんだが、どうもそうにはいかないらしい」
「あっ、え、えっ、」
「かといってシチュエーションっていってもなぁ、俺が思った感想だとリアルじゃまず無理だなと思うぞ」
といって、後輩の幻想を壊しているように見えるかもしれないがお互い普段こんな感じで遠慮なくやり取りをしているので今更というものだ。
俺が研修で訪れた若い女の教師についての話をしたときはそれはもう酷かった。ボロカスに言われた覚えしかない。
「...それは、まぁ、私お姫様でもなんでもないですし、ただの美少女高校生ですし...」
「言ってろ、いやそういう話じゃなくて、まずその恋愛自体がどうかと」
「っていうと?」
「中身がない。」
むむ、と声が上がる。
「いや中身ならあるじゃないですか、命の危機を救ってくれて、その勇ましさ逞しさに惚れて、色々気になったりして思ったりして恋に落ちて徐々に愛へと変化していく、ほら?」
「勇ましさ逞しさなぁ、それ、それほど顔の出来のよろしくない人に救われたらどうするんだよ」
後輩は左手の人差し指を顎の辺りに当てて少し考えるそぶりをとってから
「多分...お金を払って土地でも渡してー、その後の働き次第で爵位をプレゼントみたいな感じじゃないですかね」
「イケメン限定じゃねぇか」
「あ、いや、というよりそもそも先輩がそのシチュなら「恋に落ちるんじゃねぇか?」って言ったんじゃないですか!」
「光圀の顔にそう言えって書いてあったから」
「そんなわけない...ないよね?...あーもう!、イケメンと恋に落ちる、良い事じゃないですか!」
「ついに本性を現しやがったなコイツ」
「ふっふっふ、まだ私は二回の変身を残しています!」
「何、脱ぐの?」
「脱ぎません!!」
うがーーーと後輩が言う中で俺は落ち着いてクッキーの缶を開ける。
中にはチョコがかかったものやオーソドックスなもの、ジャムの乗っているものなど種類豊富で形さまざまなクッキーが詰められていた。
一つ口に入れて、目の前の煩い口にも一つ押し込む。うがーと叫んでいてもクッキーを押し付けられるとそれを頬張った。ちょっぴり顔が赤くなっているように見えたのは気のせいだろうか。
が、そこで止まらないのが光圀。リスのように頬を膨らまし、咀嚼しているのもわかるのだが、んぐ、んがんーーーとあくまで黙らない。
監禁とかされているJKの声もこんな感じなのだろうか、とこの唸り声をBGMとして耳に入れながらもクッキーを細かく噛み砕いて飲み込み、茶でスッと喉を潤して話に戻る。
「イケメンと恋愛がしたいのならほら、学校に一人くらいいるだろ、THE主人公みたいなやつ。そいつと関わり持つところから始めればいいんじゃねぇか?」
「んんふふ(いやです)」
「それはまたどうして?」
「ん、んっく...はぁー。先輩が言うその人種ってあれでしょう?容姿端麗才色兼備運動神経抜群の優男みたいな」
「優男かは知らないけど」
もしかして一見良さそうに見えて悪逆非道の数々を繰り返す主人公がいるかもしれない。
「最初は周りには一人の女だけのはずなのにガンガン増えていくハーレム系とか、学園ごと転移して凄い力を授かってあれやこれやと主に女を仲間にしていく系だとか、そういうものでしょう?」
「あれ、ファンタジーものってテーマまだ続いてんのこれ」
というと何言ってんだこいつみたいな目を向けられる。とても心外だ
一つわざとらしく咳払いをして、いいですか?と後輩が話を始める。
「私はそういう話をしたいわけではないのです、ようはイケメンと恋愛がしたいのです!」
言ってやったぞドヤーと彼女の顔が、目が、もう雰囲気が俺に語っている。
「じゃあなんだ、光圀後輩は外見と中身だと外見を見るタイプということか」
「いやー、中身って言ったほうが聞こえはいいかもしれませんけど、大半の女子はそうですよ?」
「繕わないよなぁ君」
「素直でいい子ちゃんですので。」
そう、彼女は繕わない。以前彼女が告白されているところを目撃したのだがその断り方がえげつなかったのだ。正直に言って同情してしまいそうなくらい。
私、他に好きな人がいるので、とか、その気持ちは受け取れないのごめんなさい、だとか。そんなちゃちなもんじゃあなかった。
口と表情が一緒に語っているのだ。それでも美人さんなのだからなんだかなぁ。
そうこう話すうちに濡れティッシュを要求されていたのを思い出し椅子の隣に無造作に放ってあったスクールバッグの中からがさごそと探す。
「...先輩は外見で決める人って嫌いですか?」
ぽそりと小さな声で尋ねてくる。なんだろうか、その程度で嫌うようなことはないのだが。
「んー?あ、あったあった。別に嫌いじゃないけど君はオブラートに包むことを覚えようね。」
良かった。と安堵する光圀に俺は首を傾げながらも、腕を前に出してごらんと催促する。
訝しげにこちらを見ながらもはいと言って右の腕を出してくるのでその腕を掴み、長袖の制服の袖を捲くって掴む手と逆に持っている取り出した二枚のうち片方のウェットティッシュで腕を拭いてやる。
よく小説なんかで描かれる真っ白い手だの腕だのではないが健康的で若干の白さのある腕をある程度丁寧に拭きながらも綺麗だなと心の中で思ってしまう。
「え?先輩?、わっ!ちょ、自分で出来ますって!」
「はいはい、黙ってされてろ」
「いや、あの...ほんと出来ますよ?」
顔を真っ赤にして言ってくるので少しまずかったかと心配になる。
「あー、飛び散らせた要因は俺にあったしな、嫌だったか?」
「いやうれs...大丈夫です。」
「ん、じゃあもう片方も出しな」
と言って先ほどとは違う腕を出すように催促し、今使ったほうのティッシュをゴミ箱へと投げる。が、ふちに当たって床にぽとっと落ちてしまった。
ゴミ箱に投げ入れようとしてはずした経験はないだろうか、とても恥ずかしい。
という思いは既にどこかに捨ててさっさと腕を拭いてしまう。
ほい終了と言ってまた投げると今度はしっかりと入った。あの落ちたゴミは帰るときにでも捨てておこう。
はぁーと溜息を吐く後輩にそれでどこまで話したんだっけと問いかける。
「あー、私が基本外見で選ぶってところでしたっけ、先輩はどうなんです?」
どうなんですというのは、俺は外見か中身かということだろう。
率直に言うと外見寄りなのだがそれを言ってしまうと同類扱いされてしまいそうなので別の策をとる方がいいだろう。もちろん、頭の良い相手にはどれでも通用しないだろうが、光圀は頭の出来が悪いほうなので大丈夫だろう。
馬鹿なのではない、阿呆なのだ。
きっと光圀の両親は外見にステータスポイントをガン振りしたのだろう。
「どっちでもいいんだが、じゃあ逆に光圀はどうだと思う?俺がどっちで選ぶか」
「それはもちろん中身ですかねー」
随分と返答が早い。考えるそぶりが無かったので適当に答えたのではと疑いの念が出てきた。
「理由は?」
「いやだって、外見だったら私に惚れること間違いなしじゃないですか、二人きりの室内。私襲われない理由が今でもわからないですし。」
「俺はそう思われていた理由が今わからないです。」
人を獣扱いしてくれるコイツマジどうしてやろうか。
ここでこの部室内に備えてあるベッドに押し倒して何をするわけでもなくこれまた何故か置いてあるSMプレイ用のアイテムで手足縛って今日の部活動を終了してしまうか、はたまた褒め言葉で褒め倒してしまうか、いたずら用でいつも持ち歩いているリアル感あるコックローチの玩具をこの机に置いてやるか、ううん、悩ましい。
そもそもこの外見と中身という話し合い自体が無駄な気がしている。
総じて外見なのだ。外見から中身へと変化していくのだ、異論は認めよう。
大人ならまた違うだろうが、小中高は凡そ外見が判断材料になってくる。もちろんダンスが出来たりすればまた違うかもしれない、そして少なくとも軽音をすればモテるという考えはガセであると友人は豪語していた。
「その考えだと後輩は中身もろくでもないという結論を招くがいいのか?」
「はっ、その発想はありませんでした!」
ふ、不覚ッ!みたいなポーズを取るこの後輩はやはり阿呆の子なのだろう。
「まぁ俺は好きになった人が好き、これでいいだろう」
みんなも聞かれたときはこう答えてやるといい、どっちでもない回答。凡そ相手の反応は
「うー、ずっこいです。」
だろう。
「で、また話が脱線しそうなのだが俺じゃなくてお前のことを話し合うんだろこれ。
ここまでの一年の高校生活で気になる相手とかいなかったのかよ。かっこいいやつとか」
「いや、だって私ほとんどこの部活に時間費やしてましたし」
確かに、思えば毎日放課後の殆どを後輩と時間を過ごしている気がする。
たまに部活を二人で休んで出かけることがなくもなかったが確かに一緒にいる時間がやたらと多い気はす
る。もしや彼女の出会いの少なさは俺が原因?
「クラスとか講座とかは?」
「そういう人は大体彼女持ちですよーだ」
やってらんないですよ、はぁー。とぼやく後輩に少し同情の目を送った俺は悪くない。
「なら諦めるしかないという結論でどうだろうか。」
「そうですね、出会ったばっかのイケメンと恋愛をするというのは諦めます」
諦めるとは口にしていたが表情を見る限り特に変化が無い、もしかしてそれほど重要な話でもなかったのかもしれない。
これがもしイケメンに告白されて保留にしているだとか、イケメンに一目惚れしてその相談も兼ねていたのだとすればあれなのだが、恐らく大丈夫なのだろう。
まぁ、光圀はスタイルも顔も良いのだからそうこう考えなくても彼氏くらい出来そうなものだが、とは思う。
実際光圀よりも深刻に悩んでいるやつのほうが多いのではなかろうか。
何をそれほど考えていたのか、今思えば謎だとは思う。今度は俺からそれについて話を切り出すのも面白いのかもしれない。
と、学校のチャイムの音が鳴り響く。
時計を見れば午後6時半、文科系の部活動終了のベルだ。
「じゃあ今日はここまで。部活動終了っ」
俺はたった一人の目の前の部員と、それから自分に向けてそう言ったのだった。
▼
「それで春香、今日はどうだったのよ」
耳に当てているスマートフォンからがさごそとした雑音と一緒に友達の声が聞こえてくる。
時刻は24時になるちょっと前。
今の私は自分の部屋でふかふかの毛布に包まってベッドの上でごろごろしながら通話している。
「ううん、全然ダメでした。あーでもお姫様抱っk」
「してもらえたの!?」
「を逃しました。」
アホーーーー!!と怒鳴り声が響いて瞬時に携帯を耳から離す。
私こと光圀 春香は恋をしています。もっとも一方的なのですが...
出会いから色々と衝撃的で、語るには時間が足りないくらいで、好きな理由もそれまた時間が足りないくらいなのですが取りあえず短く言うと恋をしているわけでして、今話している友達は応援してくれている友達の一人。
部活動に名前だけ貸してくれていたり、ベッドの件でも手伝ってくれたりとお世話になっている相手で。
「いやー、いつもと違って恋愛系の話をしてみたんだけど、どうも乗ってくれなくってですね、その、いや、ごめんなさい。」
「あと一年しかないのよ?おまけに触れ合うチャンスを逃すなんてお馬鹿ちゃんね」
「面目ない...あ、でも明日は頑張るから!」
「はいはい、早く良い結果報告持っておいでよー?」
はーい、と告げて画面の通話offをタッチした。
明日こそは、と意気込んで私はそのまま部屋の電気を消した。
フリーメモを後書きと勘違いしたおーぎゅすとです、皆さん初めまして。
読んでいただきありがとうございます。
一応打ち切れるように仕上げたのですが続くかもしれません。
お姫様抱っこよりも誤字探しの方が辛かったです。
頑張って探しましたが誤字脱字があると思いますので見つかりましたらご報告していただけると幸いです。