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パトリック オコンネル少尉

パトリック オコンネル少尉は最前線の駐屯地でBLACKWOLF捜索の任務に就いていた。もう何回も出没情報を元に範囲を捜索を繰り返していた。

隊長の大尉はイライラするばかり。

こう何度も無駄足を踏まされれば誰だってそうなる。

どこかがなにかが間違っている、おかしいのはわかっていた。

どこが間違っているのか…


今日も駐屯地の街には列車が着く。

降りてくる乗客の中には、BLACKWOLFの勢力圏に行く者もいる。

みんな先祖が眠る土地に戻りたいのだ。

これを全て検問する。

これ以上BLACKWOLFの元に帰すわけには行かない。

なんとか検問を逃れようとする者はすぐ捕まえられる。

そして強制送還だ。

難民として施設に入れられて、出発したところに返される。

パトリック オコンネル少尉はいつものように乗客をチェックしていく。



「君達はここら先へ行けない。全員もと来たところに帰ってもらう!」


「私は商売をしにいくだけだ!」

「親が病気だから見舞いに行く…」


いろんな理由が飛び交い、騒ぎにすらなる。


「だめだ!」


銃で威嚇されればみんな渋々従わざるを得ない。


一人が逃げ出した。


兵士の一人が、狙いをつける。


「撃つな!」


パトリックは兵士の銃を手で押さえた。

兵士は驚いてパトリックを睨んでいた。


「少尉殿!」


「待ってろ!一人も逃がすな!」


そういうとパトリックは馬に跨って脱走者を追いかけだした。

この騒動に乗じて逃げようとしだす。

抑えようとする、兵士。

何発かの威嚇射撃。

騎馬隊に取り囲まれてだんだん押し込められていく。


パトリックは脱走者に追いつくと、正面から迫った。

まだ逃げようとする脱走者。


「逃げるな!これ以上逃げれば撃つ!」


パトリックが叫ぶと、脱走者は諦めたのか、その場にうずくまった。


「全く、お前らは手間をかけるな…こんなもの使いたくはないが…」


そういってパトリックはロープで脱走者を縛っていく。


駅には護送用の馬車がきていた。

全員をそれに乗せる。


一等車から降りてくる乗客がパトリックの視界に入った。


「今頃…なんだ?」


黒いマントを身につけていたその乗客の腰にリボルバーが二丁、背中には短銃身のライフル。

一番目をひいたのは、その肌の色。


パトリックは部下に後を任せるとその乗客に近づいていった。


「すいません、お客さん、ちょっと帽子を…」


「少尉さん、レディにそれは失礼ではありませんか?」


そういいながら、その乗客は帽子を取った。

肌の色ははっきり証明していた。

だが、その瞳は赤黒い。

みたことのない瞳にパトリックはますます怪しんだ。


「なにか身分を証明するものお持ちですか?」


すると、その乗客はマントの中に手を入れた。

パトリックは腰の銃に手をかけた。

それがわかった乗客はゆっくりと手を出した。


手には一通の封筒があった。

ゆっくりとその封筒をパトリックは受け取った。

「中を?」

パトリックのその言葉に乗客は頷いた。

その封筒の中には、この持ち主が、貴族の一族だと書かれていた。


封筒と乗客の顔を思わず見返すパトリック。


「気がお済みですか?少尉さん」

乗客は微笑んでいた。


パトリックは無言でその封筒を返した。


「失礼しました。いい旅を…」


パトリックはそういうと馬車のところに戻っていった。

パトリックはあの乗客が気になっていた。


「少尉殿?」


部下が声をかけてくる。


「いや、何でもない…」


これが再会だとは2人は全く気がついていなかったが、どこかで歯車は回り始めていた。




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