夏はかき氷りの山が崩れて行くように
掲載日:2022/08/30
夏はかき氷りの山が崩れて行くように
気がつくと
夏は旱の中で
燃え尽きていた
熱い大地は
草木を枯らし
水を吸い上げる力を失って
ごほごほと咳をしながら
ザラザラとした大気を吸って
遠のいて行く空を
惚けた人のように
仰いでいる
チリリーンと鈴の音
ひらりと微かな風に揺れる暖簾
真っ白な雪山のようなかき氷り
いちご、メロン、レモン
小豆とミルク
雪崩のように崩れていく氷りの山
木漏れ日が降り注ぐ
柔らかな葉づれが
眠たげにゆっくりと
時間をかき混ぜる
夏は旅立とうかどうか
迷ってでもいるかのように
熱いため息をつく




