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心情ノエル  作者: 文月玲
第一章:心無玲子との出会い
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第七話:死んだ死神

 夢幻。

 とは、何か?

 まだ、知らなくていいことだ。

 知らなくていい言葉。

 ディガルは、笑った。


「死ね」


 そう言って。


***

 玲子れいこは、ディガルを殺して、赤く赤く光る宝石に触れた。

 それは、心無一族が代々受け繋いできた宝石。


 "龍の魔石"


 だった。

 龍の魔石は、大量の魔力を含む宝石で、その総量は、過去に時を戻そうと思えば、できるほど含まれている。

 そして、その龍の魔石を掲げて、玲子は、言った。


反逆走時間タイム・フリーパー


 玲子は、そう言って、笑った。

 すると、ときは、みるみるうちに戻ってゆき、あの朝になった。

 そして、玲子は、死んだ。


***

 俺は、跳ね起きた。

 ディガルと呼ばれた化け物に殺された。

 その恐怖が消えない。

 怖い。

 怖い。

 やめて。

 そんなことで甘えている自分が嫌いだ。

 そう思った。

 そして、冷静になって整理した。

 すると、気持ち悪くなった。

 玲子の死体は、たくさん増えていったこと。

 玲子は、何度も死んだこと。

 それが、俺の頭から離れない。

 どれだけ振っても、振るっても、落ちない。

 脳に焼き付いている。

 刻み込まれた苦い記憶。

 俺は、その場で嘔吐(おうと)した。

 床にピチャピチャと食べたものが飛び散る。

 汚い。

 最初にそれを思った。

 ドロドロとした液体。

 そして、黄色い胃酸。

 口の中に酸っぱい味が広がる。

 そして、もう一度吐きたくても、吐けない。

 目が潤んでくる。

 これが、悲しいという感情。

 しかし、その発生源は、よくわからなちゃいます。

 何について悲しいと思ってるのか。

 何なのか。

 よく分かっていない。

 しかし、わかることが一つだけある。

 誰かが俺を殺した。

 ということだけだ。

 俺は、ふっ。と笑った。

 しょーもないな。そう思った。俺は、しょーもないことだけを知っただけなのだ。

 そして、また、ふっ。と笑った。

 しょーもない事を知って、安堵(あんど)している自分に。

 死んだ。俺。

 そして、また、ムキになった。

 安堵?安堵?安堵って言ったのか?殺すぞ?なんで安堵してんだ?なんで安堵なんか?殺すぞ?ざ、けんな!なんで冷静にしていられるんだ!なんで、なんで、冷静なんだ!殺すぞ!殺すぞ!!

 そして、オレは、誰にも知られないで、決めた。

 殺した誰かを殺す事。

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