第四話:死神
玲子は、空を見上げた。
玲子は、笑った。
玲子は、赤い血溜まりを踏みつけた。
そして、
「お姉ちゃん。ごめんね。殺して」
玲子は、笑って言った。
そして、彼の家に帰る。
バレなければいいのだ。
たとえ、私が誰を殺そうと。
***
俺の朝は、早い。
朝の四時には、起きている。
そして、リビングに出た。
しかし、いつもいる玲子の姿は、ない。
玲子は、どこに行ったのか?
そこで、俺は、一枚の置き手紙を見つけた。
"今まで、ありがとう。もし、君がこの手紙を見たら、怒るかもしれないし、発狂するかもしれないけど、ちゃんと見てほしい。君の名前を知りたい。そう思った私は、君の名前を知る旅に出ようと思ったんだ。だから、長い別れになるかもしれないけど、ちゃんと私のこと覚えていてね。"
彼女の手紙には、これだけ、書かれていた。
それを見て、俺は、泣いた。
俺が一体何者かは、俺も知らない。
でも、彼女が、俺を救ってくれるだろうから。
だから、君にすべてを任せていいんだな。
俺は、そう思った。
***
玲子は、笑った。
彼女は、全て、外から、見ていた。
そして、彼女は、一枚の紙を落とす。
死神亜理子
それが、彼の名前だ。
それは、ここでは、よく知られている悪党。
最強の男の名前であった。
そして、そこの顔写真には、彼の顔があった。