死んでしまいました…。
ずっと、ずっとずっと、憧れていた。
ずっとずっと信じていた。
私はとある国のお姫様で、いつか、白馬の王子様が迎えに来てくれるって…。
そして、それは、お父様の計らいにより、本当に叶ってしまった。
…それが、私の人生最大の過ちとは知らずに。
アーツナイツ様の誕生日パーティーで、事は起こった。
「…皇太子アーツナイツ・ジェネラスの名において、フィリアネット・フォルトゥーナ嬢との婚約破棄をここに宣言する!」
陛下の前に呼び出された私は、殿下から、私に絶望を呼ぶ声を放った。
「…で、殿下…如何して…?」
「…済まない」
「……っ…」
別に、謝ってほしいわけじゃない。
ただ、ただ…冗談だって、嘘だよって、取り消して欲しかった。
また、愛してるって、好きだよって、言って欲しかった。
……でも、如何して…?
如何して殿下はそんなに悲しそうな顔をしているの…?
「…ごめん、フィリア…ごめん」
乞うような謝罪の言葉は、私の耳には届かなかった。
婚約破棄の後、しばらくして、…私は殺された。
意図的に。
美しいと褒め称えられていた顔は引き裂かれ、身体中は爛れ、バケモノの様にするという、女には最大の屈辱を与える方法で。