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告白シリーズ

君に伝えたい、この想いを。

作者: くづもち

俺は、はじめ

普通の高校生。

彼女いない歴=年齢。

そんな俺には今、好きな人がいます。

その子は同じクラスの咲野春さくのはるさん。


咲野さんはクラスではあまり目立っていないが、

みんなの知らないところで頑張ってくれている。

頑張り屋さんなところを見られたくないのだろう。

俺は咲野さんの頑張りを知っている。

クラスの中で俺だけ。

俺はそんな頑張り屋さんな咲野さんが好きだ。


でも、これは片想い。

本人がどう思っているのかも分からない。

俺は、あの子にこの気持ちを伝えることが出来ない。

片想いが故に怖い。

どうなってしまうのか・・・。


咲野さんとは一応、仲はいい。

一度、委員会で一緒になったことある。

その時、仲良くなった。


咲野さんは、よく俺に話しかけてくれていた。

俺は、人と話すのが苦手で最初のうちは小さな反応で返すことが多かった。

でも、そのうち慣れて普通に話せるようになった。


今現在、ちゃんと話すことができる相手は咲野さんだけだ。

そんなあの子に、俺はいつの間にか恋をした。

___


私は恋をしています。

同じクラスの木下元きのしたはじめ君に。

いつからだろう、もう覚えてないくらいずっと長い間恋をしています。


木下君は話すことが苦手で、あんまり誰かとわいわいするようなタイプな人じゃないけれど

実際は優しくて、何かあればすぐに行動してくれる。

そんな優しいを所を表には出さないから知らない人は多いけど。

私だけが知っている。

私は、そんな木下君が好きです。


でもこれは一方的な片想い。

誰にも気づいてもらえない、片想い。


この想いを伝えることができない。

あと一歩が踏み出せない。


今現在の関係は「友達」。

もしこの想いを伝えてこの関係が崩れてしまったらと考えると・・・胸が痛くなる。

でも、いつかこの想いを伝えたいと思います。

___


ある週の金曜日。


俺は咲野さんを遊びに誘った。

返事はOKだった。


日程は今度の日曜、場所は遊園地。

ここで想いを伝えよう。俺はそう覚悟した。


日曜日。


俺は待ち合わせ場所に5分ほど早く来ていた。

少し待っていると向こうの方から咲野さんがやってきた。


「ごめん待った?」

「ううん、今来たとこ」

「よかったー」

などというよくありげな会話を交わしつつ「それじゃあ行こう!」と咲野さんは言った。


様々なところを回った。

メリーゴーランドやお化け屋敷にジェットコースター。

楽しい時間だった。

最後に観覧車に乗った。

チャンスだと思った。


でも、想いを伝えることはできなかった。


後日。


「この前は楽しかったね」

「そうだね」

「またどこかに遊びに行こうよ」

「いいよ」

学校でまた約束をした。

今度はどこがいいのだろう。

そんなことを考えているうちに、咲野さんの方から提案があった。

「木下君!今度は名所めぐりでどうかな?」

名所めぐり?

こんなところに名所なんてあったかな?

ちょっとした疑問を持ちながらいいよと答えた。


日程はこの前と同じく日曜日、場所は咲野さん一押しの場所らしい。


__


今度の日曜日、私のお気に入りの場所でこの想いを伝えよう。

いや、でも・・・だめだだめだ今からマイナスなことを考えてどうする。

私はそんなことを考えながら日曜日を待った。


日曜日。


待ち合わせ場所は公園前。どうやら私は先についたらしい。

少し待っていると木下君が来た。

「ごめん!待った?」

息を切らしながらそれを言ってきた木下君に私は「ううん今来たところ」

と前と同じように返した。

「それじゃ、行こっ!」

私の気持ちは凄くよかった。


しばらくいろいろなところに出向いた。

滝が見える場所、山がきれいに見えるところ、紅葉がきれいな場所。

凄く楽しかった。

木下君も楽しんでくれてた。


もうしばらくすると夜になり私は、「それじゃあ最後に私のお気に入りの場所に行こうよ」

とまた歩いた。

今までのところから少し離れたところ、少し深い森の中を抜けて、そこにたどり着いた。

周りは木々に囲まれていて誰にも邪魔されないそして夜空がきれいに見える場所。


私はよくここに来ていた。お気に入りの場所。


私は木下君に「見て!星が綺麗だよ」と言って、共に空を見上げた。

木下君は「すげぇ・・・」と感激の声をあげていた。


そんな木下君を見ながら私は覚悟を決めた。

覚悟を決めたと同時に、木下君もこっちを見た。

なんだろう、何か真剣な顔をしている。


私は声を出した。

「あのっ・・・!」

「あのっ・・・!」

木下君と被ってしまった。

私は焦りながら「どうぞ・・・」と言った。


「俺・・・咲野さん・・・いや、春に伝えたいことがあるんだ・・・!」


私は少し唖然として、すぐにこう言った。

「実は私も・・・元君に伝えたいことがあるの」

何?と元君は聞いてきた。


そして、私は言った。


「私・・・元君のことが好きです。ずっと前から」


元君は少し赤面してから。


「俺もずっと前から春の事が好きだ」


私の片想いは片想いじゃなかった・・・。

俺の片想いは片想いじゃなかった・・・。


「付き合おう、春。」

「はい!」


こうして俺たちの片想いは両想いになった。


この時、月が出ていた。

俺たちのことを祝うかのように綺麗な満月が・・・。

告白のパラレル小説になります。

今まで書いた中で一番長い気がします。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 文章構成がすごくいいです [一言] お互い頑張りましょう! うちも執筆頑張ります
[良い点]  二人の目線でそれぞれ分けて書いているのがいいと思いました。なろう、には異世界物が多いけれど現実世界の恋愛の方が僕は、好きです。 [気になる点]  短編だからでしょうか?少し展開が早すぎる…
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