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5節 採用試験4

 昨日の鍛冶屋に来た自分は、カウンターに誰も居なかったので声をかけて親方を呼んでみた。


「おう、来たな。何が必要だ?」

「取り敢えず、これで支払いって出来ます?」

 

 荷物から簡易カードを見せた。


「カードか?出来るから心配すんな」

「であれば取り敢えず、カードをペンダントにして貰えます?」

「なんだ、お前も無くすタイプか?」


 親方は、わははと笑いながらすぐ出来るから店ん中見て待ってろと言ってカードを持って奥へと入っていった。


 あぁ・・・もっと慎重に扱って・・・・高価なんてもんじゃないんだよ、それ・・・・


 カードをひらひらさせながら持って行った親方を心配したが金属を叩きつける音が聞こえた後にすぐに戻ってきた。

 カードは両側に穴が開けられ、そこに鎖がつけられた武骨なペンダントになっていた。


「おらよ、・・・そんな心配すんな。簡単な作業だから失敗したりしねぇよ」


 そんな顔に出てただろうか・・・別に腕を心配した訳ではないんだが・・・


「で、後は何がいるんだ?」

「えーと・・・・?」


 何も考えてなかったな。


「決めてねぇなら何するか言ってみな。見繕ってやる」

「んー・・・・地下墓地で戦闘と探索?」

「・・・儲かるのか?それ」

「いや、なんか試験なんで・・・」

「どっかの僧侶でも目指してるのか?まぁいいが墓地ならアンデットか?切るよか叩き割った方がいいな」


 そう言うと親方は数本のメイスやハンマーをカウンターに並べた。


「自分の手に合う物選びな。振ってみて自分が振り回されない位の物がいいが、軽すぎると意味ねぇぞ」


 自分が選んでる間に親方は盾?小手?を持ってきた。


「なんですか?それ」

「あ?地下に行くんだろ?ちょっと前に作ったんだがな。俗にいうランタンシールドって奴だ」


 そこには小手と盾が一体化した防具があった。


「この腕側の所にランタンがあってな盾についてるスリットから灯りが漏れるようになってるんだ」


 重さ的にもだいぶ軽い・・・これは・・・


「・・・ミスリル製?」

「おうさ。普通に作ったんじゃ重いと思ってな。ランタンの熱も伝わるからミスリルで作ってみた」

「売れました?」

「売れねぇ・・・・」


 そらそうだ、誰が買うんだこんな高級品。


「兄ちゃんなら買えるだろ?売れたんだろ?板金」

「まぁ売れましたが・・・売れ残り押し付けてません?」

「してねぇよ。善意だ善意」


 目が泳いでるんだよなぁ・・・

 まぁ、便利そうだから使ってみるのもありかな・・・?


 その後、親方がモーニングスターやらナックルやら持ち出してきたのでメイスとランタンシールドに決めたと告げた。

 親方は渋々持ってきた物を片付けていったが、あれは絶対売れ残り売ろうとしてたな。


「あとは兜とか鎧も必要か?」

「出来れば欲しいですかね」


 親方は軽く採寸した後にブツブツ言いながら奥へ商品を探しに行った。

 戻って来た時には、木箱を1つ抱えていた。


「これでどうだ?盾役って体系じゃねぇしな。身軽な皮鎧でいいだろ?下取りしたので悪いが中々の品だぞ?捨てるのがもったいねぇと思うくらいには。あとは間接に肘当てやら膝当てつけてやるよ」

「新品はないんですか?色物以外の」

「色物とか言うな。高性能だろうが」

「論点はそこじゃないんですよねぇ・・・」

「後は頭か。フルフェイスよりかはヘッドギアかな?」


 逃げるの早いな。


 そんなこんなで鍛冶屋の親方にだいたいの物を用意して貰った。

 

 頭:ミスリルのヘッドギア    ☆2 店売り 

 体:中古のレザーアーマー改   ☆2 店売り改造品 

 右手:ミスリルメイス     ☆2 店売り 

 左手:ミスリルランタンシールド ☆2 特注品 

 足:ミスリルグリーブ      ☆2 店売り 


「まぁこんなもんか」

「・・・地味じゃないです?」

「そういうセンスは装飾屋にでも聞け」


 まぁ実用性第一で行きますか


「いくらになります?」

「カードの加工代とレザーアーマーはオマケで付けてやるよ。そうだな・・・金貨60枚ってとこか」


 カードを渡すと何かメモを取り、1枚の書類を作った。


「ここにサインしてくれ。そうすりゃ支払った事になる」


 すげぇ金額のはずなんだがなんか麻痺してきてるな・・・

 サインして親方に渡した。


「毎度、またなんかあったら来てくれや」

 親方にお礼を言った後、雑貨屋の場所を教えて貰い店を後にする。

 その後、雑貨屋を教えて貰い細々と買い込んでから集団墓地の礼拝堂へと向かった。

 

 全身ミスリル装備で雑貨屋で買った背負い袋に細々と必要雑貨詰め込んで見た目は完全に冒険者。


 ・・・おかしい・・・自分は事務方の仕事の試験を受けるんだよな・・・・?

 他人には言えないが、この事情を知ってる第三者から見たら『金で目が眩んだ』って思われるんだろうな・・・


 気分が乗らないまま、ボロな礼拝堂の扉を開けた。


 中では2人の少女が、昨日と同じ様に待っていた。

 ボロの礼拝堂には場違いなテーブルセットの椅子に腰掛けながら・・・


「うわ、本当に来たよ・・・」

「来ましたね」


 来ないと思ってたのかよっ!ドン引きしてるみたいな顔すんなっ!


「・・・来ましたよ。採用試験を受けに」

「まぁ、いいけどね・・・それにしてもまぁ・・・」


 こちらの姿を一瞥して呟く


「大量に買い込んで来ましたね」

「まぁ、自分の使う物は好きにしたらいいさ」

「では、今日から試験開始にしますか」

「・・・よろしくお願いします」


 こうして採用試験が開始した。

ヴァイト 残金:金貨4939枚 銀貨48枚

     冒険者ランクE

レアリティ

 頭:ミスリルのヘッドギア    ☆2 店売り 金貨10枚

 体:中古のレザーアーマー改   ☆2 店売り改造品 おまけ

 右手:ミスリルメイス     ☆2 店売り 金貨10枚

 左手:ミスリルランタンシールド ☆2 特注品 金貨30枚

 足:ミスリルグリーブ      ☆2 店売り 金貨10枚


雑貨 背負い袋 銀貨5枚

   携帯食料等 銀貨3枚

   水+携帯用皮袋 銀貨5枚

   種火用火打石セット 銀貨2枚

   止血用麻布 銀貨1枚 

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