花田幸男②
陽千に言われたことを一時間も守る事が出来なかったな。
それに野郎に抱き着かれるのはこんなに気持ち悪いことだとは知らなかった。
明日は陽千の元に行って打開策を貰おう。殴られるくらいの覚悟はしておこう。
その夜、夢を見た。
その夢には花田が出てきた。実におぞましい。
僕を後ろから追いかけるのは花田。
しかも、すごく速い。僕は自転車で逃げているにもかかわらずぴったり5メートルくらいをキープし延々と追ってくる。それだけならまだましだ。
花田はどんどん増えていく。
10、20、30、40、50、60、70、80、90、100………
無限に増える花田。同じ顔の妖怪が僕を襲ってくる。
すると、右の方からなにか降ってきた。
そう、花田だ。
続けざまに雨あられのように花田が降って来る。正直、地獄絵図だ。
ガッ、と僕は小石につまずき転倒してしまった。
そして、無数の花田に取り囲まれこう言われた。
『あーなたは僕から逃ーげられないのでーすよ』
下卑た笑いが反響する。
「うわーーーー」
はぁはぁ
僕は勢いよくガバッと起き上がる。
何だか生き心地がしない夢だった。
枕元の時計を見ると4:57だった。
少し早いが神社へいくか。
こうして僕は神社へ向かった。