暴露
改訂いたしました。27.5.9
疲れたー。ぐ、と背筋を伸ばしてゆっくりとベッドに沈む私。やばい家のより弾力が。しかも広い………
天井を向けば薄いカーテンが四方をから垂れ下がってる。キングサーイズのそれはいわゆる天外付きのベッドです。私が10人いても広いです。はい。
あの後、マルカリアは私に魔法で放って殺そうと攻撃をしかけたんだけど、お父様のおかげでその攻撃は防げました。ただ、別の意味で私は死にかけたらしい。
それからお父様の無双(ただし一方的)でマルカリアを床に押し付けて動きを封じ終了。私が言い当てた魔法具は当たりで、どれも増幅させる魔法具だったらしい。
怒りを爆発させた彼女はうまくいかない事に腹をたててすべてを話だした。ぶっちゃけるのが遅すぎたよ。まったく………
―――なんでも、国の名前がほしかったらしい。その名前があると国の行政に携われて、自分が描いていた孤児院を優遇にするよう政務を変えて繁栄させたかった、との事。子どもたちのためだ!と言い張って企てていたとか。そのために王妃の母を目指して私の養子縁組み企画が実行されたみたい。自分が王妃になる事はもう無理だからね。
王妃の母になるためにはまず、条件として双子ちゃんのどちらかに後見人は自分で魔力の高い女の子を用意しなくてはならない。魔力が高い乙女―――これは陛下が無駄な争いを避けるために決めたらしいんだけど、これをマルカリアは信じてそ希望に添うように計画していた。
マルカリアはずっと後宮に、グラムディア様の側室であったために男の影はない。その時は入りたてでもあり王子はあの事件で憔悴していたし、まだ側室の契約もしていなかったため、3年前に宰相である親に後宮を出る事を告げて孤児院を自分で出来る公爵持ちをけしかけ乗っとる事で下地を作る。
最初は手探りだったけど、そのうちに私と出会ってしまったので、候補はもう決定していたみたい。そのため、私を迎え入れる下準備がすぐに行われていたらしい。
表向きは孤児院を運営して可愛がりながら子どもたちに寝食を提供し、私との関わりがない事をアピール。裏では私が手に入らなかった時のために魔力の高い子(とくに女の子)を強奪に近い闇取引で蓄えていた。
しかしそれは何年も続けられず、運営が傾いてお金の話で苦闘。公爵となっても大きなお金はさすがに動かせず、歴史もあるために中途半端にできずに閃いた結果が人身売買。
アーガスト家はとても手強かったそうなので、予備を整えていた結果が子どもを売る事。とても子ども好きだとは思えない行為。自分の満足する魔力の高い女の子が手に入るまでそれは繰り返し行われ、探していたそうだ。
結局は私並みにある魔力の高い女の子は見つからないし、ブタさんの進展は皆無。数年も待って未だに進展しない展開と、加えて王子たちの成人の間近。
ブタさんの仲介は当時の計画上、マルカリアが後宮からでてもいないし、公爵に嫁いでいなかったから私を迎え入れれなかったらしい。それと私がアーガストの娘でお父様が阻止するのは絶対だから、わざわざブタさんに移して自分が迎えられる準備ができたら養子縁組みをする計画だった。
しかし焦ったマルカリアはグラムディア様にお願いし、刻印をちょうだいして私が逃げられないように準備を整えていた。王家の刻印は覆す事のない決定事項なので、先に取り付けていたそうな。
そして、認定式で実行。本当はあの時に成功してその日に私はドミヌワになってすぐさまウェケニーの家名となる予定だった。それだけ聞いて私はこの人はどこで間違えたのだろうと振り替える。
子どものために。国の行政を変えるために、奮起した結果がこれだ。まず、着目した点がおかしいのだがそもそも女が行政に色々と手が出せるとは思えない。
私ならその政を優勢に動かせる人物に取り次ぐね。孤児院の魅力と見積もりと将来性をまとめて相手が魅力を感じるように語って味方につける。その方が動いてくれそうだ。
それに孤児院なら街のみんなが協力してくれると思うんだけどね?マルカリアはただ一点を見つめすぎた結果がこれなんだと思わざるおえない。
因みに私は止めを指してきた。いや、言葉だよ?魔病持ちって、お金かかるからお嫁にいくにはとても大変な足枷なんだ。本にのってた。
だから私をお嫁さん候補にだしても魔病は隠せないからその時点で枠に入れない、それを告げたら絶句して何も言わなくなった。
生気をなくした顔でたった一言。
「私は………なんのためにここまでやってきたの」
それだけ口にして後は連れ去られた。私はその背中を大人たちに囲まれたので見ることは出来なかったけど。もう、生きる希望が見えなくなった顔はすべてを語っていて。
そして当然、心配したお父様が抱きついて矢継ぎ早に心配を口にしてもみくちゃにされましたよ。お父様一人なのにもみくちゃにされるって、どういう事だろうね?
陛下もなぜか降りてきて私の頭を撫でると言うもはや理解しがたい状況に目を白黒させて今回の事件は終わりを告げた。
因みに………私は聞かなかったけど、聞こえた話ではマルカリアは死刑判定。ヒアニスも色々と聞き出してから死刑となる。孤児院はそのまま旦那さんが調整して建て直す事になってる。援助金はないそうなので、かなりやりにくいんじゃないかな………日本では滅多な事では『死刑』と聞かない言葉に、少しだけ胸が締め付けられた気がした。
なんだか怖くなって、それを感じさせないようにも今は部屋でゴロゴロしてるんだけどね。ちょっと休憩だって。その後みんなでお夕飯………うん。逃げたひ。
そんな思惑がバレたのか、この部屋にノックする者が現れたんだけど!?一瞬、誰か見てるんじゃないかと背中がゾッとした。だ、大丈夫だよ。
「どちら様ですか?」
「お父様だよ!」
「伯母もいるぞ」
「その他4名もだ!」
ああ。お父様か………
ちょっと焦った私が馬鹿みたいだよ。その声を聞いた途端に安堵している私がいるけどね。安心しちゃったんだもん。
しかし、伯母ってユリユア様だよね?………駆けつけてくれたのかな?私には無理矢理に激甘クッキーを押し込まれた記憶しか出てこない悲しい思い出しかないのだけど、お父様の相手に伯母は心強い。
他4名は誰だ?なんて疑問も思わず扉を開けた。
まず入ってきたのお父様。飛び付き抱っこで私の視界は高くなる。ふっ。もう慣れたものだよ。そのままユリユア様の手に渡るなんて………お母様だと思えば慣れたもんだよっ。
久しぶりのユリユア様はやはり凛々しく私を片腕で抱き上げてた。前よりほうれい線が薄く出てきている事に驚いたのは内緒だ。これでお母様より年上なんてまったく見えないし。
そして男らしくそのままソファーに座ると言う、ね。何も言わせない雰囲気に飲まれてそのままユリユア様の膝の上で寛ぐことになった。
お父様がなにか言っているけど、ユリユア様には聞く耳と言うものがないらしい。俄然スルーを決め込んでお茶を促していた。お父様にスルーは常識なのかな?みんなスルーしていくような気が………………
そしてお茶に動いたのはなぜかレーバレンス様………無表情で動くその様は疲れきってます。お疲れさまです。
ユリユア様の横にお父様。正面にビックリ双子ちゃんとヴィグマンお爺ちゃんに、横はレーバレンス様。なんと豪華メンバーかっ!夕食はまだだよ!
レーバレンス様のお茶を見ながらそんな事を思ってしまったのは私のせいじゃない。みんなが集まるからいけないんだ!
「みなさん、どうされたんですか?」
「どうもこうも、わしが娘っ子に話をしたいと一応その父親に訪ねたらついてきたんじゃ。レーバレンスは魔法具を使うために行動を共にさせた。本来ならここに3人のはずがユリユア様と出くわし追い払えず、今度は王子たちと目が合い興味があると言うわけでついて来られたわい」
「………………お、お夕食の時では、いけなかったのですか?」
「陛下も同席させるのはさすがに、と思ったんじゃが………娘っ子はその方がよかったか?」
「そもそも、何に来られたのでしょう?」
ごめん。質問を質問で返しちゃうね!もうユリユア様がガッチリとホールドしちゃうから逃げられないの分かってるから!だから理由を聞いた方が早そうなんだよ!もちろん、陛下と一緒は遠慮したいな!
と、いうわけで質問返しをしたところ………私の魔病についてだった。そうだよ。それは私も把握したい。
まず手始めに、と言う事でヴィグマンお爺ちゃんに眼を見てもらう。因みにユリユア様の膝上からは解放されず、テーブルを少しずらしてヴィグマンお爺ちゃんが膝まづく形で診てもらった。
「ふむ。やはり変わっておらんのう」
普通、魔塊を患って放置していれば大きくなる。でも私のは大きくもならず、濃くもならない。これまた不思議な事になっているらしい。
私は難病を患いすぎでは?と思ったのは黙っておく。うん。大丈夫だよ。今からでも解決するって言っているんだから。それよりなんで放置してたのか。そっちの方が気になりますって。私、ヴィグマンお爺ちゃんに1回は診てもらったよね?失明してたらどうすんのっ!?
「何も症状が出ておらん事には処置ができんのじゃ」
そうきたか。
この異世界は分かるところまで待たなきゃ何も出来ないのかっ!あえて口に出来ないが代わりにお父様が言う。私のセリフをもろに取られて文句をいっぱい言い放つ。呆気に見つめたらヴィグマンお爺ちゃんから大きなため息が。
じゃあ変われ。とたった一言放つだけでお父様を黙らせたそれはとても低かったです。オーラがとても威圧的で怖いのもあります。
黙ったお父様は放置で次のステップ。やっぱり放置とかスルーはお父様の対策に優れているのかな。
で、私の属性をお披露目です。またやるの?と顔に出ていたらしい。今度はユリユア様が質問。ヴィグマンお爺ちゃん、すんなり答える!
「娘っ子は他に、難病すぎる魔病を患っている」
なんと、レーバレンス様とヴィグマンお爺ちゃんが言うには魔病、魔虚像混合はすでに発症してると思っていいと言われました。
発覚したのは前回に査定した時と、今日、マルカリアが風属性の魔素を集めたとき。私の体が反応したからだそうです。
よくわかんないのでポカンと瞬きを繰り返していたら説明してくれます。属性判断魔法具(今つけた)付きで。どこから出したんだろうね?
みんなが身を乗り出して聞き始めたよ。レーバレンス様は無言で準備し始めました。
「娘っ子は認定式で3つの属性を、所持しておると発覚した。この時点で魔虚像混合と言う病の可能性がでる。しかし、レーバレンスの話によると属性が等分されずに混じっていたそうじゃ」
なんとなんと、この魔法具の場合、本当ならばきちんと3等分で属性が別れて写し出されるものらしい。お父様が見本として見せてもらったらちょうど半分で薄いグレーと濃いめのグレーが別れて写し出された。これが正しい水晶の表示で、属性のあり方。しかし、私の属性は均等に別れるはずが混じっている。
この時点でおかしいと思っていたけど、他属性で苦しんでいたのだから否定する事も出来ない。属性の均衡が崩れた証なので、今からそれをもう一度確認して対策を練るらしい。
今回の対策は私に意識があったから。属性の多くを水属性でしめていたので水の魔素で魔力を補わせた対処法をとったそうな。
他としての理由はレーバレンス様には見間違いじゃないの?と疑いがかかっているみたいなので、ならばもう一回確認しよう、て事だって。
「出来ました」
「では、娘っ子よ。いいか?」
「ここまで準備してそれを聞くんですか………」
ついつい突っ込みを入れてしまえば眼を反らされてしまいました。ヴィグマンお爺ちゃん、それは癖ですか?
誤魔化そうとしてるよね?そうだよね?え、て事は私が本を借りてました、て言って陛下の視線を反らしたのは誤魔化したかったんだよね?本当は駄目だったんですかね!?あの時は面白い事を言っていたけど本当だったの!?
「さ、始めるんじゃ」
「今度、医学の本を貸して下さい」
「よし手を打とう………………ん?魔学ではないのか?」
ちらりとお父様を見てみる。うん。すごい真剣な顔で水晶玉を見てる。視線に気づいたら笑顔でどうしたか聞かれた。私も笑顔で笑い返しておく。
次にユリユア様。見上げるように見つめたら頭を撫でられた。流れるようにレーバレンス様を見る。表情一つ変えないで見つめ返された。疲れたら表情が動かないのかもしれない。
ヴィグマンお爺ちゃんは相変わらずの天辺がむな………涼しい魔法使いぷりの風貌。見つめたら元々細い目で睨まれたような気がする。
最後に双子ちゃんを見つめてみる。悠然と座る姿はまさに王子。わざわざ左右対称に足を組んでこれまたどうしたと言わんばかりに見返された。
よし、この穏やかな流れなら言える。ミサイル発射、5秒前。準備よし!標準は全体ですね!
「実は、まだ誰にも言っていない事があるんですけど………」
「ん?」
「んん?クフィー?」
「私が見える世界の色は白と黒しかないんです。目の魔塊はそれが理由かと思ってたんですけど、魔力で弄っても変化がなかったのできっと医学でなにかわかると思うんです」
よし、では属性見てみたいと思いまーす。
手を水晶玉に乗せようとして身を少しだけ乗り出す―――前に、面白いところから大合唱がなった。
「「「はぁぁあああ!!??」」」
お父様はわかるけどなんで双子ちゃん王子が驚いているんだろう?




