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教えてもらえる情報

改訂いたしました。27.5.8

 あれから半年ぐらいが経ったかな?2つほど季節が巡ったらしいからきっとそうだよね!今は夏に入るところかな。家の中が快適すぎてわからないとか前世が泣けるわー。


 それで、今までを―――と言うか、とある方の事をお母様に詳しく聞いた話をまとめると、まだこちらの牽制が邪魔をして大事にはなっていないらしい。


 お兄様が毛嫌いしているとある方。それはドミヌワ伯爵と言う、外見がまさに脂ぎったブタで気持ち悪い印象しか持てない男だそうです。


 お母様のあの話したくなさそうな顔。すごい物語っていました。口にするのも嫌なんだね。私もうっかり想像しちゃって嫌だわ。


 しかも、お母様と一緒で金髪碧眼。そうとう嫌らしい。同じ色と一瞬でもよぎったらそれ以来、見たくもないと思うくらい嫌悪が膨らんだとか。そうかお母様は金髪碧眼か!


 お父様がいなければお母様が対応するから本当は立てこもろうか、まで考えてたとか。大変だったんだね。


 まあ、そんな感じで何があるか分からないから対策として私は外に出ないことが約束させられました。どんだけ箱入りにしたいんだろうね!


 因みに病名を変えてお母様の案でしらを切り通す事はすでに周知の上で決まってしまっていますよ。お父様もだいぶ渋ってたけどね。


 やっぱりなんで私がその知識を得たのかが気になって本人が直々に取り調べされました。家系図まで喋ったよ。


 頭を抱えて苦笑いもらったけどね。そりゃあ無動作に他の本と一緒の本棚に保管していたら見るよ。順番に見ていたし。隠すのが面倒だったのかな?それとも木を隠すなら森の中の原理で混ぜたの?それは止めておいた方がいいよ。


 この事は内緒だ。なんて言われたけど家族はもう知ってるよ?この前、集まって話しちゃったんだから。


 それを言えば項垂れるお父様はもう床とご挨拶ものだね。私と同じ目線まで下がっちゃった。ごめんね。


 そこまで知っているのであれば、と言う事でもう吹っ切れたお父様は色々な情報を私にくれた。6歳児になに話してんだか。あれ?私ってもしかして6歳に思われてないの?


 ちょっと大人の素振りをしすぎた?そんな事、しているつもりはまったくなかったんだけど………いやだからって遊ぶにしても娯楽ないし。私が悪い訳じゃないよね?解せぬよ?


 少しずつ話してもらったのはお母様の情報とニアキスとなぜかマルカリアさん。関わりがあるんだって。


 お父様の調べではこの二人はブタ、じゃなかったドミヌワ伯爵と関わりがあったらしい。


 やっぱりニアキスはスパイで当たってるとかね。そうだろうとは思っていたよ。あからさますぎるし。元々、裏方から情報収集をする人なのにわざわざメイドとして潜り込んだのだとか。


 ジェルエさんは魔法によって惑わされていたみたい。少ない魔力でも抵抗は出来たんだけど、魔力を持たない他の人が騙されちゃってたから彼女の嘘も信じちゃったんだって。


 半年はおかしいと思ったんだよねー。よくよく考えたら私の傍にいない時は隠れてたり外に出たりと遊んでいたらしいし。―――ポメアは例外だけどね。実力はちゃんとみんなで見てるから大丈夫!


 今さらだけど変な事しなくてよかったと思うよ~。眼もバレなくてよかった。おっかしいとは思ってたんだけどね。思うだけだけどさ。


 お兄様も魔力で抵抗できたからすぐにおかしいと思ってくれてたし。本当に、変な事しなくてよかった。


 ニアキスは本当の意味で処分したと報告を受けたけど、愛着ないから別に問題なく私は頷いておく。お父様、さらに変な顔をしないで。処分なんて意味、わからないよ。うん。6歳児にはわからない。


 それでお次はマルカリアさん。この人はお父様と同じ十進魔法師で五の席についている人。風の特化型で、風を使わせるなら彼女の魔法は申し分ないんだってさ。


 なにが関係あるの?そう首をかしげれば彼女の地位と、性格に問題があるみたい。


 彼女の魔法は確かに問題ない。実力もある。しかし、そのほとんどが家の力である可能性が高すぎるらしい。これぞ貴族じゃない?


 確かに技術も威力も間違いないけど、ヴィグマンお爺ちゃんに言わせれば偽りなんだとか。お洒落好きでさりげなく宝石をつけているらしい。ただの宝石ならなにも言わないんだけどね。


 感じとる事の出来るヴィグマンお爺ちゃんが調べればすぐに答えが出てきた。


 まるで隠すように威力を増幅させる魔法具を所持していたらしいよ。だが、それを糾弾する事はまず難しいそうだ。


 何故なら、マルカリア・ラートとは宰相さんの一人娘だから。現王に言われて後宮に送ったらしいけど今の王子はほとんど秘匿にされているから近いうちに戻されるような話になってるみたい。若そうだったけどけっこうなおばさんだって。


 それで、宰相さんの娘がまた話を複雑にする。後宮入りしていればほとんどが手を付けられないらしい。結婚するまで。結婚した後は1年間だけ別れを惜しむ期間?があるみたいだけど………じゃなくて。


 彼女一人ではないのだ。彼女の取り巻きも当然いる。ただ文句が言えるのは自分の嫁に当たる王子だけだそうで、何も出来ないんだって。王子は気力もなく後宮をどうにかする気力がないみたいだから放置しっぱなしだってさ。


 表向きは子どもが大好きな天真爛漫の女性。社交的で貴婦人の鑑。裏向きは欲しいものは何がなんでも手に入れたがる亡者に近い存在と囁かれている。


 それを踏まえて彼女は私が欲しいらしい。魔力が高いから。自分の中に取り込んで優越感に浸りたいんだとか?ドミヌワ伯爵は言いように使っているとの事。


 魔力が高いものが身内にいればいるほど、その家は世間様から称賛が貰える。外の世界はまだ私には分からないけど、アーガスト伯爵家はお父様一人でも魔力が高くて異常魔法師だから称賛の声はいくつか上がっているみたい。


 多分、マルカリアさんは気に入らないんじゃない?その称賛がほしいんでしょ。だから私を取り入れようと画策しているらしい。それがこの前のお茶会。


 まあ、あれは言質を取ったと言っても私と、までしか言ってないからその後はどうとでも作れるので濁しに濁しまくって揉み消したとさ。お父様、すごい。


 複数の証言。侯爵様に伯爵様。それは王宮魔術師に王宮お抱えの魔学医。発言力はかなりあったみたいでひっくり返る事はなかったみたい。


 因みにお茶会の報告はお父様だけにしたよ。駄目な親馬鹿でも、しっかり仕事はしているみたいだからね。一人で抱えておくにはちょっと重すぎると思ったんだ。


 それでまずいと判断してくれたんだけどね。なんでもお茶会で一緒にいた夫人は仮の王妃様なんだとか。王妃様はもちろん現王の奥さん。お婆ちゃん王妃様。王子の件があって名前だけ取って付けたみたい。一応、次の王妃の座に一番近い存在。


 決定的なのは双子ちゃんです。今は王位継承権でどうするか悩んでる二人だとか。一応は第一位は兄に収まってるらしいけど。マルカリアさんが引っ掻き回しているんだってさ。子どもで可愛いからとかなんとか。


 まあ、私は知らぬ存ぜぬです。面倒ごとはさっさと抹消して素敵異世界ライフを漫喫させて下さい。


「今日はこれをクフィーに渡そうと思っていたんだ」


「なんでしょう?」


 一通り教えていただいたある日。お父様が一冊の、それはそれはぶっ厚ーい!本を私にさしだす。やっぱりぶ厚くて持ったら重かったのでポメアに持ってもらうことにした。


「魔法陣の見方や使い方の本だ。読みがいがあるだろう」


 そりゃあこんだけ分厚ければ読みがいはあるでしょ。厚みがお父様の手のひらサイズだもんね。枕でも高すぎるわ。


 お父様は私が本を読めると知ってからかなり奮発してくれていると思う。本の値段なんて知らないけど、ポメアが言うには高い。その一言に尽きる。あれ、私ってお姉様のようにお金がかかって………まさか、ね。


 ああ。そうだった。そっちのお勉強はまだ手を付けていないかも。だって書斎にあるの同じで似たような事しか書いてなかったし。


 あ。


 お父様がいい笑顔で去ってからふと気づく。本ばっかり読んでたから、この世界の日常的な事を知るの忘れてた。


 どうせ外に出られないのだから今教えてもらおう。誰にしようっかな~。


 ただ今の時刻………………お昼はまだ。じゃあ昼頃のレッスンとかを日常的のお勉強に使ってもらおう。先生はもちろん、ジェルエさんがいいな~。


「ポメア、午後はお勉強にしましょう。私、金銭のあつかいや貴族の決まりがおろそかだわ」


「かしこまりました。すぐにジェルエ侍女長と相談して参ります。お嬢様は早めに昼食なさいますか?」


「もう少し部屋で読書をしています」


 まだお腹は空いていないので。まったく、早く時計を見つけなきゃね。体内時計じゃあ心もとないよ。そう言えばこの世界は3食あるね。どうなってんだか。まあ、味は塩とたまに肉汁的な感じだけどね。肉が入っていれば。


 ポメアの流れる動作を見送ってちょっと休憩。読みすぎも疲れるわー。文字が全部一字って言うのがまた………………疲れるね。


 さすがに腰がちょっと痛いかな。上半身直立で股を閉じながら見るのって苦しいよ。貴族って面倒。


 でも、本が面白いから良しとしよう!だってお父様がくれた魔法陣の本はなんと、懐かしき漢字が使われているのでーすっ!


 この読み方とか解き方とか書いてあって懐かしくてつい思い出に浸っちゃったのはご愛嬌だよ。大丈夫、怪しまれていない。


 まさか魔法陣が漢字だなんて誰が思うんだか。読むだけでちょっと笑っちゃう。


 でもこれは気を付けなきゃいけないね。魔法陣が分かるんだから、大事になりそう。今では魔法陣をすぐに読める人は少ないらしいし。


 じゃあ、魔法を放つ時はどうしてんの?と思うけど、ほとんどの人が見て覚えて取得してるんだとか。それでいいのか、異世界の魔法師。


 でも魔法陣と言えばレーバレンス様だよ。魔法具って魔法陣を刻んで他の人が使えるように魔術師がするんだって!


 魔法陣も読める、なんて言ったら私の将来は選び放題だわー。どうなっちゃうのかな?ここは流されてみる?面倒じゃなければどこでも………いや、お父様のところ以外でお願いしようかなっ。


「お嬢様。お食事が終わり、準備が整いましたら執事のダリスが本日の教師をお務め致します」


「ダリス?珍しい………」


「本日はトフトグル様がいらっしゃらず、奥様も午後少し、ご用があるとの事です」


「なるほど」


 手持ち無沙汰、と言う事かな?さすがダリス。アーガスト家を支えてくれる影の支配者!


 なんだか久しぶりにお話を聞くような気がするよ。ほら、私も大きくなったからね。お父様のお付きに戻ったダリスさんとはなかなか逢えないから。


 昔はよくほっぺたを突っつかれたなー。つい笑いが溢れてポメアに叱られてしまった。お嬢様、か………なかなか侍女として様になってきたね。


 ちょっと持ち上げたらはにかみながら笑ってくれた。いいね。可愛いね。こっちまで笑いたくなっちゃうよ。


 それを目撃したお姉様が怪訝な顔で通りすぎたけどね。まあ、いいじゃない。外がうるさいけど、こうやってゆっくりしていられるんだからさ。


 今はゆっくり、のんびり、楽しく過ごしていようよ。争いが起こるその日まで―――…




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