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成長したら色々大変だね

改訂いたしました。27.5.6

 

 さて。勉強もそこそこに今日も頑張りたいと思います。ニアキスは機械みたいだけど、最近ではちょっと笑うようになったよ。凄い変わりようだね。一瞬だけど。


 あれから半年たった秋ごろ。四季がちゃんとあってなにより。でも雪はまだ見ません。気温だけが季節を物語ってるようです。


 その中で私はアーガスト家の天才児に祭り上げられました。




 まったくもって胡散臭いです。ええ、不愉快なのですよ。




 ニアキスは喜びのあまり色々と私のお勉強にせいを出し初めている。


 教えた事をだいたいパーフェクトで成し遂げちゃうからかな。次々と教えてくるから私も調子に乗ってお勉強したら『天才児』なんて崇められるし。


 まあ、長々とやるよりは言いか。回りがちょっとウザいけど。


 そう、回りだよ。ジェルエさんがあんなに隠していたのに、なんでバレちゃったんだろね?ニアキス。


 私はちゃんと犯人がニアキスだって知ってるんだよ?


 うっかりお父様に報告しちゃったんだって?私がちょうど算術を4桁やったら彼女が舞い上がってポロリとやっちゃったらしいとか。


 それからあれよあれよと喜びの嵐になっていたね。お父様から暑くらしすぎる抱擁と、お母様はマジ泣きで。お姉様からは目から嫉妬の光線をたっぷり貰いましたよ。


 唯一の私の理解者(絶対そう)であるお兄様も驚いていたけど、肩に手を置いて労ってくれる姿だけでもじゅうぶん物語ってくれていた。


 ダリスさんとジェルエさんと3人がかりで宥めるの大変だったろうね。お疲れさまです。


 もう少し大きくなったら何かお礼いたします。


 喜びのあまりせっかく作った料理をもっと豪華なものに作り直させようとして涙目の料理人さん。


 私へのプレゼントで金貨150以上もするドレスを見繕うようにと駄々をこねたお父様を抑えた護衛騎士さん。騎士を登場させるほどの暴走っぷりに呆れ返って見えるのは………あれは気のせいの類いにできないね。


 そして庭の花をすべて私の部屋に待ってくるようにお母様に言われて戸惑っていた庭師さん。 枝切りをもってかなり葛藤してた。


 癇癪を起こしたお姉様を必死になだめ続けたメイドさん達。顔がすごい必死で、終った後の姿がボロボロのままくたびれてた。


 本当に、本当に!お疲れさまですっ!!


 お父様に替わって謝ったら慌てて止めさせようとしたけど、これだけはやらせて下さい。


 最後にこの家を見捨てないでね、とお願いしてなんとかその日を納めたけど。


 お父様の自慢は止まらない。なんでそこまでして親馬鹿になったのか、誰か教えてよ。


 なぜか私宛に初めて届いた手紙はヴィグマンお爺ちゃんとレーバレンス様。


 多分、読み書きが出来るのなら読めるだろ?的な意味で送りつけたんだと思う。お父様も鼻息を荒くしてお返事を書くように言ってた。


 因みに二人の手紙はこんな感じ。まずはヴィグマンお爺ちゃんから。


『娘っ子へ。元気そうでなにより。今のところは暴走の類いはないか?その親を持つのは大変じゃろう。なにか気になる事があればわしに訪ねなさい。老いぼれでも、少しは役にたつであろう』


 お爺ちゃんは孫を気にしてます。そんな感じが伝わってきてしまうのは私がおかしいのかな?心配は嬉しいけど孫扱いが否めない。いいけどね!私も心の中でお爺ちゃんって言ってるし!


 なんかすごく涙でそう。お返事はお父様の行きすぎた親馬鹿にっぷりに最近恥ずかしいと答えておこうかね。


 次はレーバレンス様。まさかあの人が手紙を書くとは思えなかった。きっとお父様がしつこかったに違いない。ごめんなさい。レーバレンス様。


『親の手綱を握っておけ』


 うん。無理。てかレーバレンス様、これだけ?これだけなの?どんだけ強制されたの?そしてとても辛辣な一言を子どもに、しかも手紙で書かないでいただきたい。これは適切すぎる言葉に思わず目眩がっ。


 こっちは丁寧に「無理です。手綱ってなんですか?それは縛り付けれますか?」と答えておいた。


 冷たすぎる?とても子どもが言うセリフじゃない?そんな事ないよ。子どもは素直なだけだよ。ほら、手綱ってなあに?って訪ねてるから疑われない。22歳の前世と3歳児の今をつい混ぜたらこんな事になっちゃっただけだから。


 きっちり封―――は危ないからニアキスにしてもらって私からお父様へ手紙を渡す。なんか中身を見られたから今度からお父様にお願いしよう。


 ニアキスはまだ信頼てきない。なんでだろう。この機械みたいな顔のせい?


 手紙を貰ったお父様はまた自慢するぞ!とか言っていそいそと出掛けた行った。お父様を見送って今日の平和を取り戻した。みなもいい笑顔だね。


 お昼にはまだ早い。いつもなら午前中はお勉強で午後から私の自由時間なんだけど。なにかする?


 今では、ら行が半分の確率で言えるようになって喋るのが楽しくなっている。ニアキスも神妙な顔でうなずき返してくれた。


「お嬢様は5歳までやるお勉強をだいたい終わらせてしまったので、今日はお昼まで屋敷の散策などいかがでしょう」


「さんしゃく?たのしそう!」


 それはぜひ採用で!喜びと共に返事を返してさっそく散策する事にした。思い返したら部屋から出るのは食堂までしかない。


 いったいこの屋敷になにがあるのか何一つわからない私にとってはとても素敵な意見だった。


 しかも、今日はこの屋敷に家族は私しかいない。


 お父様はお仕事。お母様とお姉様は近所のお茶会。お兄様はお城で騎士の訓練。うん。静かだね!


 私的にはお兄様とゆっくり語らいたいものなんだけどさ。10歳となったお兄様は魔法師ではなく、騎士の道を選んだらしい。


 お父様みたいに魔力がある訳じゃなく、お母様より少ないしうまく扱えない事から騎士の道に変えたんだって。これはそんな珍しい事ではないらしい。


 しかも、騎士見習いは10歳から通えるんだとか。本来は15歳の成人からお城に入れるんだけど、騎士道は10歳から見習いとして足を運べるらしい。若い子はけっこう早くから習い始めて上り詰めるんだって。ダリスさん談でした。


 私が思うにお兄様、まさかこの家に居たくなくてそっちに行ったんじゃないよね?ちょっと疑っちゃうよ?


 お姉様は女の子であの性格だから貴婦人を目指すみたい。なれるのか、すごく心配してる。


 社交で生きていく人は7歳の認定式が終わったら家でお嬢様の教養を身につけて15歳で嫁ぐんだって。そのため、ダンスとかお茶会とか。たくさん場を積むんだとかお母様が張り切ってた。


 私はすでに道が決まっているから………まあ、いっか。魔法師は認定式で十進魔法師のお眼鏡にかなったら推奨で10歳からお城の魔法院で勉強できるって。他にも例外も色々あるみたいだけど。


 それより私はお父様が十進魔法師の一で、王宮魔法師の筆頭と初めて聞かされた時は顎が外れかかったほど驚いた。


 十進魔法師は王様に認められた10人をそう呼ぶんだって。それぞれ1席2席と順位みたいのがあり、お父様は一番なんだって!すごいね!


 すごい人だからこそ、あんなに砕けていられるのか………じゃなくて、そんなに凄かったんだ………………て。


 魔力はお父様よりあるみたいなので間違いなく、私は魔法師の道に導かれるだろうね。別にいいけど。


 まあそれは追々考えていくとして!そんな暇をもて余して屋敷の中には私。と他の使用人しかいないのですよ~。ちょっとはっちゃけられる!


「まずは2階から見られますか」


「ちかいもの。じゆんあん、に、いこ?」


 そう答えれば納得したようにニアキスは頷いて先頭を歩く。私はそれに着いていくだけ。


 しかしながら思うのです。右を見ても、左を見ても。黒っぽいとか白っぽいしかわからない壁。


 はたして部屋を見て回るだけで面白いものなのか………やばい、楽しめないかも知れない。


「2階にはそれぞれ旦那様やご兄姉様の部屋。後、執事のダリスさんと乳母のジェルエ先輩の部屋も奥にございます。個人部屋への入室はご遠慮ください」


 いや、勝手に入る趣味はありません。


「旦那様が個人で集めていらっしゃる趣味の貯めどころがこちらの扉になります。見られますか」


 ニアキスって訪ねる時には疑問で訪ねないよね。なんでなんだろう。


「おとーしゃまの、しゅみは、ろんなもの?」


「一度みたら二度と見たくないと思われる品々です」


 なんで知ってるの?そしてお父様はなにを集めているの?


「…………………………それを、わたしにみせう?」


「必要かと」


 試すなよ。


 しかも、眼光がさらに鋭くなった。君、私の侍女としてそれはどうかと思うよ?


 私が『天才児』ともてはやされてからニアキスはこうやって試すように私に訪ねる事が多くなった。


 間違ってもいないのに文字の指摘をして困惑させたり。算術だって4桁をわざと出して答えさせようとする。本だって、童話から大人向けの本に変わってたりする。


 今ではテーブルマナーまで教え込もうとしているのだ。ニアキスは油断ならない。私、まだ3歳児だって。いっぺんに進んでどうするの。


 しかも、ジェルエさんの目を盗んでやるものだからちょっと腹立っている。


「おとーしゃまの、しゅみなら、おとーしゃまのきょかを、えてから、みう」


 お父様なら見てほしければ遠慮なく私に見せると思う。私が嫌だと思う物でも。いや、遠慮する………するのかな?分かんない。


 だからわざと、お父様を引き合いにだして答えの責任を投げ捨てた。ニアキスの顔色を伺うことはしない。


 ジェルエさんが向こうからやって来たのだから。私はそっちに飛び付いた。


「しぇうえ!あっち、なにあるの?」


「クロムフィーア様。走ってはなりません。裾が捲れてしまいます」


「おめんなしゃい」


 逃げたかったの。なんて言葉を後ろにつけて謝っておいた。素直に謝る私にジェルエさんの優しい微笑みが眩しい。


 それから今度はジェルエさんを交えて回ることにした。ニアキスは先頭。私の隣に歩調を合わせてジェルエさん。


 よし。これで私の防御は完璧だね。じゃあ、他を回りましょう!ジェルエさん、フォローはお願いします。





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