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混乱してるんです

転生後の主人公の目にはすべて白と黒でしか物が見えません。登場人物の色の説明などがおざなりになる事をご了承下さい。


多少のネタバレを含む人物紹介を書きました!読んでも読まなくても本編は変わりなく進行していきます。


誤字等を修正いたしました。27.3.26

再!修正!私の言葉遣いがそのまま反映されているっ!?口が悪くてすみません。。。27.3.27

 ただいま、意味不明な展開につき凍りついてます。


 まず最初に言うべき事がありました。皆さまおはようございます。私、田中良子。うら若き乙女。16歳よ。………うん、自分で言っていて傷ができるわ。しかも一生もんの傷が。


 すみません。違います。私こと渡利真綿(わたりまわた)、22歳独身。大学生の女です。歴史を専攻して夜な夜なファンタジー小説のサイトを巡ってはニヨニヨしていた女です。よし、記憶は大丈夫。


 ただ、現実?はそう理解できるような事ではないんですよ。もうわけが分からなくて誰かに語りかけるように言わなきゃやってらんない。


 まず、目覚めたら回りがぼやけて見えません。ええ、見えません。私、視力を低下させたことないのですが?自慢じゃないけど両目とも1.0を下回った事なんてありません。むしろ自慢したい。あれ、文法おっかしいわー。まあいいや。


 で、もしかしたら見えてる範囲が霧に覆われているのでしょうか?え、それはなんの冗談なわけ?笑えない。


 寝る前は死ぬのかな?なんて思っていた私なので………てっきり病院かな、なんて思っていたのにそんな感じじゃないんだよね。静かすぎて怖いけど。いや、病院だからこその静けさ…………逆に怖いわっ。


 それに耳もおかしくなったのかな?鼻もおかしいらしいし。なんで花の匂いがするの。なんの花の匂いなのかは見当もつかないけど。むしろこれは花の匂いだよね?病院は薬品でしょ。え、個室なの?個室が与えられるほど私の状態ってやばいの?


 視覚、聴覚、嗅覚が当てにならないとかどんだけやばい状態なわけ?それより私は生きているのか知りたいわ。


 味覚は………普通だね。薬の味はしない。てかあんだけ死ぬかも、なんて思っていたのに酸素マスクしていないのおかしいよね?え、そんなの必要としないくらいピンピンしているの?錯覚って恐ろしいね。


 触覚である体は確かに布に触れているんだけどなあ。病院じゃないの?もしかして『死ぬかも』なんて下りがおかしいの?じゃあ私の勘違い?精神科で大丈夫かな?一人だからつまんないし心細いし泣いちゃいそうだよっ!


 疑問が尽きない中で私は色々と動いたりしてみる。とりあえずまず体は大丈夫なのか知りたいもん。私の記憶の最後は痛々しいものしかないからね。前向きに―――前向きに考えなきゃ。………………切なすぎるっ。


 しかし―――体が思うように動かないとか……………えー、もうどうなってんの。拘束プレイだけは止めてね。SMとか体験したくないから。私にそんな趣味は皆無だよ!!………今思えば体が痛くないのって、おかしいよね………………




 てか誰か説明してよ!しに来てよ!




 て。さっきから声に出しているのになぜか声にならない。意味不明です。やっぱりヤバい状態なんじゃあ…………あ、でもくぐもった音?は聞こえる。これはどこから聞こえてくるんだろう。


「¢£₩%#&*@?」


 神よ!なんちゃって!…………うわ。私、痛いわ。無理矢理明るくしようとしているから痛々しすぎるっ!―――て、ん?なんて言ったんだろう。まあいいや。


 ようやく人が出てきた~。もー心細かったのなんの。歓喜に足をバタつかせてみたらなんか笑う声みたいな…………くぐもってて分からないっ。結局なにかわかんない!


 ま、いいんだけどね。でも………おかしくないですか?なんか浮遊感が否めないんですけど?浮いた私はとうとう、何かしてしまったんだろうか?そろそろ天国ですよ、て思うべき?きっとそうなんだろうなぁ~。


 そんな事を考えていたら、ちょっとボヤけた声が耳に届く。声からして女性かな?だんだん近づいてきたな、なんて思ったら


「♭♯‰∀∃ΚβΛ~」


 ごめん。なにを言ってるの?やらせですか?今、孤独だった私にはとても堪えるんで止めてください。


 わけがわからずボヤッとしていたらなんか口に入れられたし!そして私はなんか吸っちゃったし!?なにこれ流し込み!?いや、私が吸っているような気がするっ。


 驚いて手をバタつかせたけどやんわりと抑えられた。なんてこったい!………………やんわり?私の全力が?


 何を口に入れているのかは知らないけど丁度さ、水分が欲しかったからありがたく受け取っておこう。お腹も空いていたし。腹が減っては、だよね。


 ただね、今ごろ気づいたんだ。口に含んでいるものは何か。ボヤけた視界に映るものは何か。ようやく理解に追い付いた頭は少しだけ私を焦らせる。もしかしたら少しじゃないかもしれないけど。


 人の顔がこんなにも近くにあるなんてそりゃあ驚くよね!んでもって私はなんてものを口に入れてるんだかね!


 終わったら眠くなってしまったけど、私はなんとなく理解しちゃったよ。てか頭だけね。心は複雑なまま眠っちゃうんだ。


 ダメだよそんな。背中を優しく叩かれたら眠く、んげふぅ………なるん、だっ……………………











 しばらくしたらまた起きました。おそようございます。今度は暗い。多分、夜なんだろうね。そして起きたのは多分、あれだ。訴えるやつだ。


 ここで私は頭では理解したけどまだ心が追い付いていないこの状況を馴染ませるために考える。なんか寝たら落ち着いてきたし。私、意外としぶといな。さて―――ぶっちゃけて結論から言ってしまおう。




 私は赤ちゃんになっているのではないだろうか?




 根拠、1。お乳を吸った状態でようやく人間の顔が認識できたから。あれはまさしく授乳の体験だったし。


 根拠、2。体が思うように動かない。でもジタバタは出来る。だが転がれない。まだ体が出来上がっていない証拠。力が入らないもん。


 根拠、3。声が出ない。最初は喉が潰れてしまったのかと思ったけど喉元、口になんら違和感は存在しない。でもなんとなくボヤけて聞こえる音は声のような気がするので、もしかしたら声は出てるかも。矛盾だなあ。


 根拠、4。舌をなんとか頑張って動かすも、歯らしきものに当たらない。そしてすぐに疲れる。


 これだけで判断しようにも根拠が少なすぎるけど、なんかそんなんじゃないかなー、とは思う。しかもまだ生まれたてぐらいじゃないかな、とか。想像はできる。


 てか産声どうした、私。あれ?生きているよね?でもこれしか考えられないからな~。


 だってさ、よくよく考えたら私は一応、事故にあったでしょ、あれ。あの激痛は半端ないし。じゃあ病院に運ばれているよね。意識が戻ったら看護師さんか医師がくるよね。なんでこない?


 来たと思った矢先にお乳だよ?私は女でそんなやましいのを望んでいません。てか病人と思わしき私になんて仕打ちだ。


 それに、まだ情報は少ないけど私は思うのですよ。ファンタジー小説を読んでてよくある設定を。頭の中にファンタジーの定番を染めるあれ。素晴らしき事は善きかなあれ!そうだよね!?


 事故死亡で転生しちゃった!てヤツ。私はそれだとしか思えない。いや、思うしかないじゃん!そうであってほしいし!これは私の願望である!!


 ここは家族がどうだろうとか考える場面なんだろうけどさ。他人より自分が大事なんだよ!


 だってどうせ帰れないだろうし。帰れるんだったら帰るわ。待っている人がいるなら、逢いに行きたいもんね………


 ああ、色々と考えたらまた眠くなってきた………やっぱり赤ちゃんだからだよね。なんでこんなに落ち着いていられるんだろ、私。


 結局、しばらくしたら眠くなってきたから瞼を閉じて爆睡。ジタバタしたおかげでタオルケット?がかかっていなくて寒いような気がするけど限界なんだよね。


 まあ、風邪なんて引かないよ。おやすみ。明日はもっと情報が得られるように頑張ります。それより明日も人に出会えるのかが心配だけどね。まあ、いいか。それでは皆さま再びお休みなさい………………ぐー。






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