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遠い記憶の守人  作者: 名波 笙
成長記録
69/99

行方を追う







 宮廷前広場にほど近い通りで、転移魔法陣による誘拐事件発生。

 被害者は少年二名。

 他一名、魔法陣の魔力により何らかの影響を受け、現在治療中。

 魔法陣の全容判明。現在転移先の解析中。




 王宮に第一報が入ったのは、事件発生から程無くしてだ。

 魔導士たちの動きが慌ただしくなり、同時に外務省も動き出す。

 王都・セランディアルトから転移先の距離が割り出された。地図が広げられる。


「距離…一万だと!?」

「まさか!それだと中央山脈を越えることになる!!」

「あのお粗末な陣で飛ばされたとなると、女子供には相当な負荷も考えられる……」


 魔導士の報告を受け、外務省の役人たちが一様に顔を険しくする。


 東側大陸には、南北を分断するように中央に大きな山脈が横たわっている。神聖視もされる山々はどれも万年雪を頂くほど高く、険しい。

 山脈を超えるルートは二つしかない。

 故に、東側大陸は、南北で文化が全く異なる。どうしても交流が限られるからだ。

 時に『南の蛮族』と蔑むこともあるらしい。らしいというのは、リスヴィアが北側の最も北にあり、国として直接交流が全く無かったからだ。


 リスヴィアの外交官たちには伝手がない。それが最大の難関だった。

 唸る役人たちに、追い打ちをかける様な続報が入った。


「被害者の身元が判明しました!お一人は、グランフェルノ公爵家の三男だと!!」


 室内には短い悲鳴のような声が多々上がった。






   ◆◇◆◇◆◇






 その報せは政務省の大臣室にも届けられた。

 




 グランフェルノ公爵は周囲の制止も聞かず、その扉を勢いのまま開いた。視線が一斉に集まる。それも全く気にせず、彼は目的の人物に詰め寄った。


「何故だ!信頼していたのに!!お前のところなら、そう問題も起こるまいと…何故目を離した!?」


 肩を掴む。

 掴まれた相手――フラメル司祭は、ただ深く頭を下げた。

 言い訳の一つもしない司祭に、公爵は顔を顰める。その足元に小さな衝撃があった。


「やめてぇ、せーるがわるぅのよぉ…ししゃあしゃま、いじめないでぇ……」


 ポコポコと、小さな手が公爵の足を打つ。

 どれだけ泣いたのだろうか。幼子の目は真っ赤に腫れ上がり、声もすっかり掠れていた。それでもまだ涙は止まらず、しゃくりあげている。


「せーうがわういのよぉ…おやくしょく、まもんなかったの。にいにといっしょ、しなかったの。せーう、わうの…ししゃしゃま、おこんないでぇ……」


 ふとその姿に幼かった末っ子が重なった。今よりもさらに幼い、行方不明になる前の。

 公爵を打つセイルの手を、少しだけ大きくなった子供の手が握り込んだ。公爵からセイルを引き離す。


「ごめんなさい。僕たちが傍を離れたから…一緒にいるように言われてたのに、守らなかったんです。レグルス様一人にセイルの面倒を見させてしまったんです」


 ごめんなさい。司祭様とセイルを責めないでください。

 俯いたままの少年の声は、今にも消え入りそうだった。細い肩が震えている。

 公爵は小さく息を吐きだした。身を屈める。


「すまない、取り乱した。悪いのは誘拐事件を起こした犯人であり、お前たちではない」


 少年達の頭を撫でる。

 少年が不安げに顔を上げる。蒼白な顔で、今にも倒れそうだ。

 実際に現場でへたり込んで動けなくなってしまったことは、公爵は知らない。


「セイルのせいでも、ウォーレンのせいでもない。自分を責めてはならん」

「ごめんな、さ……」


 ポロリとウォーレンの目から涙が零れる。それを隠すように、後ろから手が伸びた。

 少女がウォーレンの視界をふさいだ。


「泣いちゃダメ。セイルがまた泣くから。アンタは今泣いちゃダメ」


 ウォーレンは唇を噛みしめる。

 公爵から苦笑いが漏れた。セイルを抱き上げる。

 息子よりずっと小さく、軽い。けれど仕草はどこか似ていて、公爵の肩にこてんと頭を預けてくる。


「も、おこんない…?」

「最初から怒ってはいない」

「…れぐぅしゅしゃまもおこんない?」

「うん?」


 セイルは鼻をすする。


「れぐぅしゅしゃま、ほんとはおうちにかえぃたいの。でもかえんないの。せーう、しってうの。れぐぅしゅしゃま、さみしいのよ」

「寂しい?」

「おうちかえぇなくて、さみしいの。れぐぅしゅしゃま、ひとぃぼっちなのよ。ひとぃぼっちはさみしいのよ」

「…皆、いてくれるだろう?」

「ん~ん。めぇなの。せーうじゃめぇなのよ」


 セイルは頭を起こした。まっすぐに公爵を見る。

 息子と同じ薄い水色の瞳だが、白目がすっかり真っ赤になっている。どこかとろんとしているのは、泣き過ぎて眠くなってきているのだろう。


「おこんないであげないと、めぇなのよ」

「…最初から、怒るつもりなどない。帰ってきてくれたら、どれだけ嬉しいか……」


 公爵が眉根を寄せると、セイルが小さな手で眉を伸ばそうとする。思わず表情が緩む。

 セイルは不思議そうな顔をし、首を傾けた。それから大きく欠伸をする。

 公爵の肩に頭を預け、そのまま眠ろうとするので、慌てて司祭が近づいてきた。


「セイル、こちらにいらっしゃい。そこで眠っては駄目ですよ」

「んむぅ~……」


 不機嫌そうに唸りつつ、セイルは司祭の腕へと移った。司祭にあやされて、セイルは瞬く間に夢の世界に落ちていく。

 司祭は眠ってしまった幼子を抱えなおし、改めて公爵に視線を戻した。


「申し訳ございません……」

「いや」


 公爵の方が気まずげに視線を逸らす。それから溜息を吐いた。


「魔法陣の解析は終わった。出現先は、スランダード王国だ」

「聞き覚えはあるのですが…どこでしたか?」

「中央山脈を越えた向こう側の国だ。リスヴィアとは国交がない」


 司祭は視線を彷徨わせ、やがて顔を上げた。


「確か、砂漠の国です。言語は南方では主流のドゥナム語で、古代神教が国教のはず。表向き三神教を認めていますがが、実際はかなり格下として見下されています」

「神子であってもか?」

「それはまた別ですよ。末端でも古代神の一柱を降ろせる存在として、まあそれなりに」


 ずり落ちそうなセイルを抱えなおしながら、司祭は記憶を引っ張り出す。

 中央山脈を越えて、更に二つほど国境を超えた遠い異国。文化も風習も、リスヴィアとはまるっきり違う。

 南方の人々は明るく陽気というが、あれ程排他的な国もなかったと司祭は思い出す。確かに明るい国であったが、それは人だけ。しかも国民だけが人なのだ。

 神子と共に来訪した神官たちを彼の国の王侯貴族は歓迎してくれたが、その目に蔑みの色があったことは同席した神官たちにも感じ取れた。

 公爵の表情が険しくなる。


「二人とも、見目は悪くないな」

「むしろ上物の部類に入るかと。特にレグルス様が」

「この色だしな。いい値が付きそうだ……」

「天井知らずになりそうで怖いですが」

「うむ。安売りされるのも不愉快だな」


「何の話をしているのさ!?」


 ウォーレンに怒鳴られ、話のずれていた大人たちはハッと我に返る。

 子供たちが軽蔑するような眼を彼らに向けている。

 公爵が咳ばらいをした。


「まあ…命の危険だけはあるまい」

「ええ。ですが、精神的にどうなるか……」

「急がねばならんが、どうしようもあるまい」


 他にも行方不明者がいる。その安否も分かるかもしれないと、魔導士たちは張り切っている。


「フラメル司祭、貴方の力をお借りしたい」

「出来得る限り、ご助力致しましょう」


 普段穏やかな司祭の纏う空気が変わった。

 子供たちも気付いたのか、不安そうに身を寄せ合う。気付かないのはぐっすり眠り込んでいるセイルだけだ。

 ふっと公爵が笑った。


「今日はお帰りになられるがよろしかろう。もう大分時間が遅い。孤児院で留守番している子供たちも心配しているだろう」


 公爵は子供たちの前で屈んだ。一人一人の頭を撫でる。

 事情を聴かれていた彼らも疲れの色を隠せない。不安げに公爵を見上げてくる。

 公爵は小さく頷く。


「案ずるな。ルオーも必ず連れて戻ろう」


 びくりと彼らの肩が揺れた。

 魔法陣に消えようとするレグルスを追いかけ、一緒にいなくなった彼らの仲間。忘れていないことを伝える。

 控えていた侍従に馬車を用意させ、公爵は彼らを見送った。


 ようやく頭が冷えてきた。受けた報告を一つ一つ思い出す。

 あの時は気付かなかったが、もう一つ大きな問題が起こっていた。

 ふっと一つ、息を吐きだす。


「レリック…ココノエ侯爵はどこにいる?」

「恐らくは魔導士の研究塔へ」


 気配もなく控えていた部下の一人が答える。

 公爵が振り返った。


「外務省の連中に伝えろ。【神子】の協力を取り付けられた、と」

「はっ」

「陛下にお会いする。先触れを」

「すぐに」


 事務官たちが足早に立ち去り、公爵もまたあるべき場所に戻るため歩き出した。






   ◆◇◆◇◆◇







 ゆっくりと、少女の意識が覚醒する。ぼんやりとしたまま目を開けば、辺りは薄暗く、よくわからない場所だった。


「目が覚めた?」

「おとう、さま…?」


 耳に馴染む声に少女はほっとする。父親が手を握り、額を撫でてくれている。それだけで安心した。

 ほのかな笑みを浮かべた娘に、父親もまた安堵の息を吐く。


「具合はどう?どこか痛いとか…気分は悪くない?」

「大丈夫…でも、私は……」


 どうしてこんな場所にいるのだろう。

 少女は辺りに視線を巡らせる。薄暗い、石造りの武骨な部屋だった。まるで地下室のようだ。

 彼女が寝かされているのもベッドではない。まるで生贄を捧げる様な石造りの台の上だったが、マットやクッションを重ねているために少女は気付かない。

 父親は娘に不安を与えないよう、優しく笑いかける。


「ここは王宮の地下。いざという時、王宮に結界を張るために魔力供給する魔法陣の中だよ」

「……?」


 父親の言葉が理解できず、少女はきょとんとする。


「う~ん…何て言ったらいいのかなぁ。お前はね、魔力の暴走を起こしたんだよ。覚えている?」


 少女はようやく自分の身に起こったことを思い出し始めた。顔が歪み、目に涙が溜まる。

 慰めるように父親は頭を撫でる。


「怖かったね、痛かったね…大丈夫だよ。居合わせた魔術師が、お前を助けてくれたから」

「小さな男の子がいたの。一人で勝手にお兄さまから離れてしまって…怒られるって泣きそうだったの。だから一緒に謝ってあげるって、連れて行こうと思って……」


 ポロリと涙が零れる。

 それを父親の指が拭った。そのまま頬に手を添える。

 少女はその手に甘えるようにすり寄った。涙を堪える。


「歩き出したら、眩しくなったの。体中から力が抜けて…意識はあったのよ?でも、目も開けられなくなってしまったの」

「うん。話は聞いているよ。悪い魔法陣が、お前から魔力を奪ったんだ。それで倒れてしまったんだよ」

「男の子が誰かに呼ばれたのは知っているわ。あの子のお兄さまだったのかも。でも私は動けなくて……」

「うん。一緒にいた子は、無事に保護者のところへ帰ったよ。心配しなくても大丈夫」

「良かった…でも、私は……」


 少女は少しだけ笑った。けれどすぐに顔を強張らせる。

 あの時体中に走った衝撃を、彼女はしっかり覚えていた。全身が引き裂かれるような、内側から何かが食い破ろうとするような激痛は、ただただ恐怖だった。


「あれが魔力の暴走なの?私はそんなに高い魔力があったの?」


 しっかりとした視線で父親を見つめれば、父親は困ったように眉を下げた。


「正確には暴走とは違うんだ…お前はね、成長と共に魔力が高まるタイプだったんだよ」


 包み隠さず、父親は娘に事実を告げる。


 本来なら少しずつ高くなるはずだった魔力が、強制的に魔力を奪われることで、一気に覚醒させられた事。

 その為に未成熟な体が魔力を制御できず、体内で暴走した事。

 魔術師の応急処置により一命は取り留めたが、今もなお魔力が上昇し続けている事。

 上昇し続ける魔力を放出する為、王宮の魔力供給装置の中にいる事。

 今魔力上昇が収まっても、暫くは更に上昇し、そのたびに命にかかわる危険がある事。

 最終的には、不老の魔術師並みの魔力量になる可能性がある事……


 娘は不安そうであったものの、動揺したり泣き喚くようなことはしなかった。父の言葉をしっかり聞いて、解らない言葉は聞き返してもいた。

 そして最後に頷いた。ほんのりと笑みさえ浮かべて。


「ふふ…私、魔法使いになれるのね」

「うん?なりたいのかい?」

「だって、ココノエ家は有名な魔術師の血筋でしょう?それに私が強い魔法を使えるようになれば、きっと『王国の盾』の役目だって果たせるわ」


 父親が目を見張った。

 その手をしっかりと握り、少女は微笑む。


「お父さま。私、頑張るから…もう少しだけ、こうしていてもいい?」


 ギュッと握られた手を見、改めて娘に視線を戻す。それからゆっくりと頷いた。


「勿論だよ。傍にいるから、今はもう少しお休み。目が覚めたら、これからの事を話そう」


 父親は指先で頬を撫で、少女を眠りの世界へ誘う。

 少女も抗う事無く、目を閉じた。父の手を握りしめて。




 緩んだ手をそっと外し、ココノエ侯爵は娘の傍を離れた。

 距離を取った瞬間、床の魔法陣が光り出す。

 彼はまるで睨むように、それを眺めた。


 バタン!と乱暴に扉が開け放たれる音に、視線を移す。


「…リュカ?」


 最近すっかり顔なじみになった少年が中に入ってきていた。発動中の魔法陣をしばらく見つめていたと思ったら、おもむろに紙とペンを執った。そして猛然と何かを掻き始めたのである。

 唖然としてその様子を眺めていると、苦笑いの魔術師が入ってきた。


「転移の魔法陣は完成したよ。後は組み立てだけ」

「…そうですか。それで……」

「この魔法陣、大きすぎるだろ?八百年位前の物だから仕方ないんだけど、今の技術ならもっと小型化できるから、その改良を頼んだんだ」


 魔力を強制的に吸い上げる魔法陣。大昔に作られたもので、王宮の地下に設置しているため、大型でも全く問題なかったので、今まで改修も改良もされていない。

 小さな令嬢を置いておくとなると、話は別だ。

 彼女の強力な魔力を吸い上げるにはこれだけ強力な魔法陣と膨大な開放先が必要だが、石造りの牢獄に放置するにはあまりに哀れだ。彼女は罪人でも何でもないというのに。それに、魔法陣の発動中は誰も近づけない。

 この魔法陣を、威力と魔力の供給先を変えずに小型化し、少女を快適な部屋に移すこと。

 リュカは転移の魔法陣の解析と再構築の後、そのままここを訪れた。集中力はいまだ途切れていない。ひらひらと落ちる紙を、宮廷魔導士が拾い上げている。


「あの子は大丈夫なのですか?」

「凄いよね。お願いした俺が言う事ではないけど、怖いよね」


 のほほんと笑う魔術師に、ココノエ侯爵は溜息を吐く。

 それを見上げ、魔術師は気まずそうに頬を掻いた。


「身内が困ってたら、俺だって助けたいと思うよ」

「…すみません。ありがとうございます」


 ココノエ侯爵は我に返り、深く頭を下げる。

 魔術師は困った様子でそっぽを向いた。僅かに耳が赤い。


「別に。ムカつくヤツが当主になったから疎遠にはなったケド…全部が全部、嫌いってわけじゃないし」

「五代くらい前の当主でしたか……」

「よく覚えてないけどね。二・三続けてアホが主になったら、誰だって嫌になる」


 ココノエ侯爵は頷いた。

 魔術師、ノクターン・ジェズ・ココノエは、初代当主の末っ子である。不老の魔術師となった彼は父の死後、兄を助け、その子供を助け…と永くココノエ家を見守ってきていたが、何代か前の当主が腐ったのを機に、リスヴィアから離れた。

 今回、悪質な魔術による誘拐事件が無ければ、彼と会う事は一生無かっただろう。

 あの場所に、皆より遅れながらも駆けつけた彼がいたからこそ、少女は助かった。


「いくらココノエ家だって、高潔な人間ばかりじゃいられない。そういうのはすぐに見捨てるから」

「心に留めておきます」


 ノクターンは満足そうに頷き、魔導士に向かって声をかけた。


「リュカの手が止まったら、それ持って長のところに行って。そしたらリュカも休ませてあげてくれる?」

「はい!」

「多分そろそろ転移の魔法陣も組みあがっただろうから…俺は行ってくるよ」


 転移先がどんな場所かわからない以上、リスヴィアの魔導士や騎士たちを行かせるより、魔術協会の長が行った方が早いと判断された。彼らがこの件に非常に協力的だという事もある。

 黒いローブが翻る。

 彼はちらりと台座の方を見た。


「…身内に手を出されたら気に入らない。恩ある人の子孫だって、同じだよ……」


 ポツリと呟いて、部屋を出ていく。

 ココノエ侯爵はふっと笑い、後姿を見送った。それから再び中に視線を戻せば、相変わらず鬼気迫る様子のリュカと、その足元紙を拾う魔導士がいた。

 何となく手元を覗き込む。


「終わりそう?」

「あと三十八行!!」

「…ぎょう?」


 日頃の丁寧な様子が抜け、ガリガリとペンを走らせる。そんな状態なのに、紙に書かれた魔法式の文字は一定で、綺麗に列が並んでいる。

 足元の魔導士が死んだような眼で見上げてくる。


「終わりまで正確な式が見えているんですよ。だからあと何文字とか、行数で答えてくるんです。恐怖しか感じません」


 パラリとまた一枚、魔法式を書き込んだ紙が落ちた。


「あと二枚ですね。そしたら多分倒れると思うので、侯爵お願いします」


 嫌だとは流石に言えなかった。






   ◆◇◆◇◆◇







 辺りが騒がしく、怒声が行き交っている。

 けれど深く眠る彼らにその声は届かない。ふわりと二人を囲んだ結界は、騒音も阻害する。

 何者かが結界を大きなハンマーで殴りつける。けれどヒビ一つ入れられず、逆に弾き返された。

 二人はまだ眠っている。これから起こることも分からないまま……






誤字脱字の指摘、お願いします。


涼しくなったので、活動再開!…といきたかったんですが、夏の疲れがどっと……夜は、ご飯食べてお風呂に入ったら、もうおねむです。

このまま冬眠に入りたい。


更新できない間も拍手ぽちっと、ありがとうございました!!

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