表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生したら悪役令嬢みたいなんだけど、最強護衛メイドたちが勝手に誤解して、どんどんヤバいことになった件(´;ω;`)ウゥゥ  作者: ざつ
本編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

9/22

第7話 王子の独占欲と社交界の混乱 -1

 悪役令嬢としての評判が拡大する中、アメリアは新たな計画を立てた。


 それは、ヒロインであるリリアナを社交界にデビューさせ、王子との仲を取り持つこと。これでこそ、ゲームのシナリオ通りに進み、悪役令嬢の役回りが終わるはずだと信じていた。


 オルテンシア公爵邸のドレスルームは、煌びやかな光に包まれていた。


 アメリアは、数えきれないほどのドレスの中から、リリアナに一番似合うものを選んでいた。淡いピンクのシルクドレスを手に取り、リリアナに差し出す。


「リリアナ、このドレスはあなたの瞳の色に似合って素敵よ。どうかしら?」


 リリアナは、目を輝かせながらドレスを受け取った。


「アメリア様が選んでくださるなら、どれでも嬉しいです!

 こんな素敵なドレス、初めて着ます…!」


 その無邪気な笑顔に、アメリアは内心で満足げに頷いた。


(よし、これでヒロインが王子と出会って、私の役割は終わり…のはず。

 絶対、絶対うまくいってくれ!)


 アメリアは、ドレスを抱きしめるリリアナの隣に座り、真剣な表情で語り始めた。


「リリアナ。近々、王宮で盛大な舞踏会が開催されるわ。

 貴女には、その舞踏会に参加してほしいの」


 リリアナの顔から、さっと血の気が引いた。


「まぁ、舞踏会でございますか……!?

 わ、私のような者が、そのような場所に……?」


 彼女はドレスを抱きしめる腕に、さらに力を込めた。


(やっぱりそうなるよね。平民の娘がいきなり社交界はハードル高いかぁ。

 でも、これも処刑回避のためだ!)


 アメリアは努めて優しい声で、リリアナの不安を取り除こうとした。


「貴女はもう、ただの平民ではないわ。

 わたくしが才能を見込んだ、特別な存在よ。

 それに、舞踏会は、貴女がその才能をさらに伸ばし、多くの人々の心に触れる良い機会になるわ」


 リリアナは戸惑いがちに顔を上げた。


「人々の心に……触れる……?」


「ええ。貴女のその優しい心と、特別な才能は、きっと多くの人々を癒し、導くことができる。

 舞踏会は、その第一歩となるわ。

 貴女が輝くことで、きっとこの国の未来も明るくなる。貴女には、その義務があるのよ」


 アリアは、ゲームの知識を総動員して、リリアナが納得するであろう「大義名分」を並べた。


(これでどうだ!

 人の役に立つって言えば、この子なら動いてくれるはず!)


 リリアナの緑の瞳が、ゆっくりと揺れ、やがて強い光を宿した。


「私に、この国の未来を明るくする義務が……アメリア様は、そこまで見据えてくださっているのですね……!」


 彼女はギュッとドレスを抱きしめた。


「わかりました、アメリア様!

 私、舞踏会に参加します!

 アメリア様のご期待に応えられるよう、精一杯頑張ります!」


 リリアナの真剣な表情に、アメリアは内心で安堵の息を漏らした。


(よっしゃあああ!

 作戦成功!これで王子とのエンカウントは確定ね!)


 アメリアはリリアナの手を取り、ドレスルームの大きな鏡の前に並び立った。


「そして、覚えておいてちょうだい、リリアナ。

 公爵家のドレスルームに招待するのは、わたくしにとって、貴女がどれほど特別な存在であるかの証よ。他の誰でもない、貴女だからこそ、ここにいるの」


 リリアナは驚いたようにアメリアを見上げ、その目にじんわりと涙が滲んだ。


(このドレスルームに……私だけ……?

 アメリア様は、本当に私を大切に思ってくださっているんだ……!)


 アメリアは内心で


(完璧!これでリリアナとの絆も深まったはず!)


 と満足げに頷き、社交界での基本的なマナーや挨拶の仕方をリリアナに教え始めた。リリアナは真剣な眼差しで、アメリアの一挙手一投足を見つめている。彼女の心には、アメリアの言葉が深い慈悲と、自分への限りない期待として響いていた。


「さあ、最高の笑顔で、皆を魅了する準備をしましょう。

 貴女ならきっとできるわ」


 リリアナは緊張しながらも、アメリアの言葉を胸に刻み込んだ。その様子を、部屋の隅に控えていたメアリーが無表情で見守っている。


(アメリア様は、あの娘を完璧に仕上げるおつもりか。その先に何が……?)


 メアリーの瞳には、アメリアの行動の裏に隠された「深謀遠慮」を探るかのような光が宿っていた。





 数日後、王宮の豪華な舞踏会会場。


 多くの貴族たちが談笑し、きらびやかな衣装が光を反射する中、アメリアとリリアナが入場した。会場の熱気に、リリアナは緊張で体が硬くなっていた。


「リリアナ、大丈夫よ。私が隣にいるわ」


 アメリアはリリアナの手を優しく握り、そっと囁いた。その温かい手に、リリアナは少しだけ安堵した。


「は、はい…アメリア様…」


 リリアナの可憐な姿に、会場の貴族たちの視線が徐々に集まっていく。その中には、第一王子エドワード・アストリアの姿もあった。彼は、遠巻きにアメリアとリリアナの姿に気づき、静かに見つめていた。


(よし、ゲーム通り、ここで王子とヒロインが出会うはず!)


 アメリアは内心でほくそ笑んだ。早く二人が恋に落ちて、私の悪役令嬢生活が終わってほしいと願っていた。



ぜひご感想をお寄せください。

また評価とブックマークもしていただけると嬉しいです!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ