闇に葬られた真実
「はぁ・・・・・・はあ・・・・・、た、助かったのか?」
転送魔法が起動され、元居た広場に佇むサージェスとガイ。
二人は他の傭兵達の死体に隠れ、自身の死を偽造していたのだ。
「どうやら俺達、悪運があるようだな。」
生き残った事を祝福し合う握手。
「これからどうする?」
「折角だ。ドナルドの旦那も気を失っているし武器を全て奪ってしまおうぜ。」
「コイツを売れば当分金には困らねえな。」
武器が入った袋を担いだ時、二人の眼には聖剣を抱えて気を失っているエリカの姿が。
「・・・・・。」
「・・・・。」
無言で頷き合う。
思考は一致した。
「聖剣諸共、攫ってやるか。」
邪な手が神聖なるエリカを触れようとしたその時、
「ぎゃああああああああ!!!」
二人の腕が吹き飛ばされる。
「ひいいいいいいい!」
「ああああああああ!」
腰を抜かす二人の前に立つのはユーノ。
その手にはゲイ・ジャルグの槍。
痛みに涙の叫びを挙げる二人を見下す視線は卑下。人を見る目ではない。ゴミを始末する目だ。
「俺の大切なエリカに何をするつもりだ?」
「ああ、ゆ、許してくれ~~~。」
「ちょっと魔が差しただけだ!!もう何もしない。」
「お前達、二度目だよな・・・。」
「「ひっ!」」
片足を怪我しているのにそれを感じさせない圧。
サージェスとガイは気付く。
自分達は手を出してはいけない相手に喧嘩を売ってしまったと。
「や、止めろ!お、俺達を殺すつもりか??!」
「お前は学生だろ?そんな事して見ろ!退学どころかお尋ね者に・・・・。」
「幸い、大半の傭兵達は父さんが殺したからね。一人や二人、増えようが分からないよ。」
恐怖する二人。
ただの学生だど高を括っていたユーノの瞳は冷酷。
人を殺す事に躊躇いはない。
掌に浮かぶ黒い炎。
傭兵二人にはそれが地獄の門に錯覚。
逃げ出したいのに腰が抜けて立ち上がれない。
ユーノの圧に屈しているのだ。
そう大魔武王ジーノと対峙した時と同じように。
「後悔は地獄ですることだね。」
「「ぎゃああああああああ!!!」」
二人の悲鳴は業火に喰われてその姿は跡形もなく消滅した。




