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武器屋巡り(1)

 さて、週末の休日。

 ユーノ達はガウルが調べてくれた情報を元に武器屋巡りへ。

 最初に向かったのは初心者や低ランクの冒険者が訪れる武器屋。

「何でここなの?」

「この店は鍛冶職人が営むお店ではないからね。」

「??どう言う事?」

「ここはダンジョンなどで入手した中古品を中心としたお店で、こういう所では掘り出し物が見つかる事があるのですよ。」

 影の中から説明するするガウル。

「剣は持ち手を選ぶ、と言います。どんな名剣でも持ち手が駄目ならただの鈍。」

 ジーノの口癖を暗唱。

 ユーノが店の扉を押す。

「いらっしゃい。何用だ?」

 眼帯にスキンヘッドの人相が悪い店主が出迎える。

「剣を買いたいのだけど?」

「そこら辺にあるのを適当に見繕いな。」

 興味なさそうにソッポを向いてタバコを吹かす。

 店内には剣や斧、盾など、前衛が装備する武器ばかり。

 それを二手に分かれて物色。

「どうやって見分けるの?」

「手にした感触だね。俺の剣を初めて手にした時の感じを思い返して。」

 ユーノのアドバイスを受け、無造作に置かれている剣を一つ一つ、丁寧に掴んでみる。が、どれもいい感触はない。

 振るうだけですぐに折れてしまいそうな印象が受けてしまう。

 ルシアはそんなエリカに付き添うのみ。剣の良し悪しが分からないので大人しくしている。

 一方のユーノと影の中に潜むガウルは剣を一つ一つ凝視。

 鍛冶師として名を馳せたジーノから指導を受けた事がある二人は武器に対する鑑定眼を持ち合わせていた。

「手入れは行き届いているけど、エリカに相応しい剣はなさそうだね。」

「ええ、そのようですな。」

 この店は外れだな、と切り上げようとした時、ある物に眼が止まった。

「これは・・・。」

「どうしたのユーノ?」

 ユーノが手にしたのは円状の盾。

 それは普通の盾より二回り小さく中心部には紅い大きな魔石が一つと周囲に小さい魔石が幾つも組み込まれていた。

「なんだ、そんなおもちゃが気になるのか?」

「おもちゃ?」

「ああ、何でもどこかのダンジョンでドロップしたらしいが、盾にしては小さくて使い勝手が悪いと不評の余り物だ。」

「だからこんなにも安いのか。」

「そうだ。で、どうする?」

「買うよ。」

 ユーノの発言に眼を丸くする店主。

「毎度あり。」

 残り物が売れた、と大満足の店主に見送られて店を出る。

「ねえ、何でそんな盾を買ったの?」

 次の店へ向かう途中、ルシアが訪ねてきた。

「これは杖さ。」

「「杖!!」」

 可愛らしい女子の声が綺麗にハモる。

「この魔石は魔力量消費を抑え、さらに魔力貯蔵も行えることが出来る希少な魔石ですな。魔術師専用の武器ですが、どうやらあの店主はそれに気付けなかったようですな。」

「前衛用の武器しかなかったし、盾として売っていたからね。はい、ルシア。」

「え?もしかしてこれを私に?」

「ルシアも自分専用の杖、持ってなかったでしょう。これからはこれを使うといい。」

 孤児であるルシアは村の教会の事を第一に考えており仕送りを断っている。

 その為手持ちが少なく質素な生活を送っているのだ。

「ありがとう。大切に使うね。」 

 胸の中に大事に抱えるルシア。

 大好きなユーノからプレゼントしてくれた事が嬉しくて嬉しくて仕方がないご様子。

 彼女の笑顔はとても眩しかった。


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