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作られた世界で俺は生きてく。  作者: 伊ノ獅子
アナザーエデン ステージ1
4/6

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「…………し」 「…………とし」


誰かの声が聞こえる。その声は誰かを名前読んでいるようだ。


「お…………き……し‼︎ 」「おい!…………とし」


誰かを呼ぶ声が聞こえる。その声を無視して俺はもう一度眠りにつこうとするが


「おい!! 起きろ!! 敏!! 」


俺は眠りから目覚めた。


「……うっ、うん? 健? 」


「やっと起きたか。説明会が終わってから起きる気配が無かったからみんな心配してたぞ」


「あれ? ここは会社か? なんで会社にいるんだ?」


「お前、本当に大丈夫か? 説明会が終わってからみんなで会社に帰ってきたじゃないか。」


「そう言えばそうだったね。ごめんごめん。寝ぼけてた。」


たしか、俺はセーレと言う悪魔と契約しセーレの力を手に入れたのだった。セーレのことは隠した方がいいと思ったのだかセーレのことはみんな忘れているようで隠す手間が省けた。


「皆んなはどうしたの? もう帰っちゃった? 」


みんなの様子が気になり健に聞く。


「 皆んなはもう先に帰ってるぞ。だからここにいるのは俺とお前だけだ」


「そっか、じゃあ俺らも帰ろっか」


そう言って俺らも会社を後にした。


「なぁ、その跡どうした? 」


「え? 跡ってなに? 」


「だから、その首の跡だよ……。気づかなかったのか?」


健から渡された鏡をみると、鏡には魔法陣に描かれていた7芒星が俺の首の横にあった。


「なんだろ? まぁ、害があるわけじゃ無いし気にすることも無いと思うよ」


「まぁ、お前が良いなら良いけど……。」


「明日も仕事あるんだから無理すんなよ」


健は俺の心配をしてくれているようだった。


「じゃあーー俺こっちだから……」


「それじゃあーーまた明日な」


俺は健と別れ帰宅した。


帰宅してから俺は自分の首にある跡について調べてみるがその跡は消せず、セーレとの契約によって出来たものだと言うことしかわからなかった。


さらに、俺はセーレの力が本当に俺のものになったのか試してみることにした。最初に目に入ったテレビのリモコンに手を向け、リモコンをイメージし指を鳴らすと目の前にあったリモコンは消え俺の手にはリモコンがあった。


今度は対象を指定せずに風呂場をイメージして指を鳴らしてみると俺は風呂場に移動していた。


なるほど……。セーレの力はものを移動させる力だと思っていたが人も動かすことができるらしい。


さらに移動する場所やものを具体的にイメージ出来れば遠くに移動したり、させたりすることも出来た。


そしてこの能力には使用回数や限度がなく無限に使えることがわかった。


「やった……! 」


新たな力が手に入ったことが嬉しく思い、声をあげて喜ぶ。


この力ならこの世界から皆んなを救うことができる。


そして俺はそのままベットに入り寝た。


俺はいつものように起床し、会社へ向かった。セーレの力を使って会社に行こうかと思ったが、この力のことは皆んなにバレたくないと思ったので自分の足で会社に向かった。


誰とも会うことなく会社に向かうとすでに長原さんがいた。


「敏くん、おはよ〜 昨日はお疲れ様〜 早速で悪いんだけど今日は僕のゲームのサポートに入ってくれるかな? 」


「わかりました、それじゃあ俺は仕事に取り掛かかりますね」


「ありがと〜 1人じゃ大変だったから助かるよ」


長原さんは礼を言うと仕事に戻っていった。


俺は自分の部屋に置いてあるパソコンを開き仕事を始める。結構かかると思っていたが簡単な仕事が多く予想してたよりも早く終わった。


長原さんに与えられた仕事が終わったことを報告すると今日は他の人の仕事の手伝いを手伝いをして欲しいと頼まれたので他の人の仕事の手伝いをすることにした。


そうこうしている間にスキュアの皆んなが揃い、九条さんがミーティングを始めた。


「皆さん、昨日はお疲れ様でした。今日は特にやるべき事はありません。作る予定のゲームがある人はその制作を、そうでない人は他の人の手伝いをして下さい」


ミーティングが終わり長原さんや九条に言われた通りに健の仕事を手伝っていると俺のパソコンにファイルが届いた。不思議に思い上司の3人に聞くと


「ファイルですか? 私は送ってないですよ? 」


「ファイルかい? うーん、僕は知らないね〜」


「ファイル? 送った覚えは無いわよ? 」


的な感じで皆んな知らなかったので俺は困っていた。


「どうしたの? 難しい顔して? なんかあった? 」


そう聞いてきたのは同僚の廣瀬だった。


「いや、なんか俺のパソコンにファイルが送られて来たんだけど差出人がわからなくて困ってるんだよ」


「ファイルの名前は? んーと、セカンドアドミニストレイター? なんだろうこれ? 」


「わかんない、それより廣瀬さん、近いよ」


「えっ? あっ! ごめん! 」


廣瀬は慌てて俺から離れる。


「とっ、ともかく、このファイルは処分しようか」


「そっ、そうね! 差出人不明のファイルなんて開かない方がいいでしょうし」


俺はそう言って誤魔化すとファイルを処分しようとした。


その瞬間、目の前のパソコンに『Danger』と言う文字が現れアラートが鳴り始める。絶対におかしい……。

そう思ってパソコンを操作して直そうとするが操作できない。


「なにこれ!? どうなってるの!? 」


「わからない‼︎ パソコンの操作ができなくなってる!」


突然の事に俺らはパニックになる。


「落ち着いて……。一体どうしたの? 」


騒ぎを聞きつけたのか柊木さんや他の社員もやってくる。


俺らは事情を全て話した。


「操作が出来ないってことはハッキングされているみたいね。長原さん、どうしますか?」


「とりあえず、このパソコンを修理に出そうか。今、修理の人を呼ぶから待っててね」


長原さんが業者の人に電話をかけようとする。


するとカーソルが動き、送られて来たファイルを開いた。


その瞬間、パソコンが発光し俺らは光に包まれる。


そして、この世界から2人の人間が消えた……。





























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