プロローグ
初めましてこの小説を書かせて頂いております。伊ノ獅子です。出来れば毎日投稿をしたいと思っています。初めての小説ですが楽しんでいただけたらうれしいです。
「ようやく、たどり着いた……。」
俺はぼろぼろの身体を支えながら、ようやく目的の場所に辿り着く。ここまで色々なことがあった……。悪魔と契約し、訳のわからない世界で悪魔と契約した物同士で殺し合わされた。最初は俺の話を誰も聞いてくれず挫けそうになったこともあった。それでも諦めず説得した結果、彼女達は俺のことを信じてくれた。
「みんな! もうすぐでこの世界から出られるぞ! 」
俺は彼女達に向かって叫ぶ。その言葉を聞いた瞬間、彼女達の顔は明るくなった。もうすぐでこの世界から出られるんだ……! そう思うと自然と力が湧いてきた。ついにこの世界のドアのロックを解除しようと手をかけた瞬間ーーーーーーー目の前の扉は閉ざされた。
「え?」 「どういうこと?」
彼女達から疑問の声があがる。俺もわからない、なにがどうなっている? パスワードを間違えた? そんなはずはない俺はしっかりと確認したはずだ。俺は何回も自問自答を繰り返していると目の前に100匹は超える化け物の群れがでできた。まずい……。ここにいるみんなは消耗しすぎてもう戦えない……。
「クソ‼︎‼︎ なんで開かないんだよ‼︎ 開けよ‼︎ 」
何度もパスワードを打ち込んだり、扉を叩いたりするが一向に開く気配がない。その隙を見逃さず化け物の群れは俺らを襲った。俺らはなすすべ無く捕まってしまった。
「キャアアア‼︎‼︎ 」 「いっ、嫌だ……。」
彼女達の悲鳴が聞こえる。俺はその悲鳴をただ聞くことしか出来なかった。
「いっ……。痛い痛い痛い痛い痛い‼︎‼︎痛い‼︎
なんで……?死なない……。お願い……殺して。」
彼女達の胸に化け物の尖った腕が突き刺さっている。だがわざと急所を外しているためか彼女達は死ぬことが出来ずにいる。彼女達は死ぬことを懇願するが化け物はそれを聞き入れず、ただ彼女達を痛ぶり殺していく。
「ガフッ……。ゲフッ……。ガァァァァ‼︎‼︎」
彼女達死んでいく……。ああ……。なんて残酷な世界を作ってしまったのだろう。この世界の誰も彼女達を救ってくれなかった。彼女達に救いはもたらされなかった。
「キャキャキャ‼︎ シネ‼︎ シネ‼︎ 」
化け物達は彼女達が死んでもなお、痛めつけることをやめない。まるでゲームかのように彼女達を殺して遊んだいる。周りを見渡すとすでに死体になった、目に光が無い仲間と目が合う。
「ごめんなさい……。」
ただその言葉を繰り返す。彼女達はもう死んでいてなにも喋らないが謝るしかなかった。ただ謝罪を繰り返す俺の前に化け物がくる。
俺には出来なかった……。この作られた世界から彼女達を救うことが……。俺には変えることが出来なかった。この世界の決められたバッドエンドを変えることが……。誰か、誰でもいい、どうか彼女達を救って欲しい。そしてこの結末が決められた世界から助けて欲しい。
そう願いながら俺は化け物の手によって殺された。
〜〜BAD END 決められた結末〜
ご愛読ありがとうございました。よければ感想や評価を聞かせていただければうれしいです。