交渉日和!ー共同責任者??ー
後書きに読者にとっては重要であろうお知らせがあります
「交渉だと……?」
「そうさ。交渉だ」
交渉……なんの交渉だろうか?
ダンジョンの奥地まで態々赴いてきたんだ、殺す気はなさそうだし何だろう?
「ダンジョンでちょっと金策をしたくてな」
「ほう」
金もといDPになりそうな話に耳を傾ける。
そういえば彼は領主だったな。
金策っていうのはそう言うことか。
「おまえのダンジョンはハッキリ言って調整が悪い。要するに下手だ。今まで見た誰よりもダンジョンマスターの才能がない」
「なぬ!」
クレセイノがうんうんと頷いている。
おい。
「まぁ怒るな。ダンジョンマスターの種類2つある。一つはDPを使って自らを高め、マスター自身が宝玉を守る場合。もうひとつがダンジョンを使ってDP間接的に宝玉を守る場合だ。まー、それぞれまちまちな感じだが……」
「俺は後者か?」
「そこなんだ。ダンジョンってのはDPを稼ぐためにある。ダンジョンマスターなんて言われてるが要するにひとつの手段でしかないわけだ。だがそれを差し置いてもダンジョンから得られる恩恵は大きい。ダンジョンでの成長はDPになるし、死んでも生きても大儲けだ」
こいつはどうしてこんなにダンジョンに詳しいのだろうか
「おまえの場合は最所からダンジョンの難易度をあげすぎているせいで人死でしかDPを稼げない。そんなダンジョンは閉鎖されるか上位冒険者に潰されておしまいだ」
「だからこそここに新設したんだ」
「……ここって2個目のダンジョンなのか?」
「あぁ」
何故だろう、ゲルが頭を抱えてしまった。
何か問題があるのだろうか。
「お前にダンジョンマスターの才能が絶望的なまでにないことは理解した」
「し、失礼な」
「失礼じゃないだろ、事実なんだから」
歯に絹着せぬ言い方をするゲルに少しイラつくもの、まぁ確かに1回目のダンジョン製作で完全に失敗したのは認めざるを得ない。
下手に強い攻略者が来たらあっさり突破されるだろうし、逆に弱い奴らは寄り付かないから成長できない。
なんとかDPがあるうちに第二のダンジョン製作に乗り出したからよかったものの、あのまま続けていたらきっと強い奴らを送り込まれて俺ごと死んでいただろう。
「で、だ。交渉内容についてだが」
「ああ、そこが一番重要だよな」
「このダンジョンを利用して俺の領地を盛り上げたい。が、お前の下手くそなダンジョン経営に任せてると上手くいくものも上手くいかん。ということでお前に投資と指導をする。だからこのダンジョンの経営を協力してやろうって話だ」
なるほど、損がなさそうな提案だ。
投資に対する支払いは、俺のダンジョン目当てに来た冒険者たちが勝手に支払ってくれるわけだし、俺のダンジョン経営にも磨きがかかってDPも稼げると。
うまい話には裏があるというのはよく聞くところだが、実際にこの話、損がなさそうだ。
しかしイマイチ信用できていない俺は意味がないとわかっていながらもゲルをじーっと睨みつける。
「安心しろ、利用しよう……とはしてるがお前にも俺にも損のない話だろ?裏があると疑ってるようだがお前に記憶がないとわかった時点でお前に対する警戒心やらなんやらってのは完全に消えてる」
「その、記憶がないってのはなんなんだ。俺がまるで記憶を失ってるみたいな言い草じゃないか」
「あんまり話すと死んじゃうと思うんだよね、これ。俺自身の力が強いからある程度運命改変には逆らえるけど。だから答えは今はまだ話せない。かな。いつか自分で思い出すか、俺や大罪を縛ってる呪いが消えたら教えてやるよ。な、色欲」
「ほーん。よっぽど死にたいようねこのゴミムシが。非情っていう中途半端な大罪背負って最強気取りとは笑わせるわ。図に乗って遊んでばっかいたら足元掬われるわよ」
青筋立ててゲルに詰め寄るクレセイノからは半端じゃない殺気が放たれており、ブロがおののいていた。
というかこの殺気のなか平然としているメイトこそ何者なんだ?
「あれれー、自分の計画が潰されたからってお怒りですか処女ビッチくん。一度もヤれてないんだからちっちゃい力で粋がるのはやめたほうがいいぜー」
「殺す。絶対に殺す」
いつまでやってるんだろうか。
「おい、クレセイノ。ムカつくのはわかったから一旦下がってくれ」
「チッ!命拾いしたわねゲル。昔みたいに泣いて叫ばないだけマシだわ」
「あれれー??力をほとんど失ったからって僻んでるんですかー?名前ばかりの色欲チャン」
「ああぁん?」
「やめろ、乗るな」
際限なく言い合いそうな二人を止めて、ゲルの前に座る
「ゲル、その話を飲もうと思う」
「話がわかって助かるぜ。一旦ダンジョンを閉鎖し、ダンジョン周りに簡易的な町を作る。だからその閉鎖期間内にダンジョンを発展させる。それが当面の目標だ」
基本的な話はわかる。わかるのだが……
「待ってくれ、DPはどうするんだ?発展させるにはどうしてもDPを使わなきゃいけない」
「それに関しては問題ない。ほれ、これを吸収してみろ」
そういって取り出したのは大量のお金だった。
言われるままにダンジョンに吸わせてみると、DPはどんどん増えていって、最後には吸わせた額と同じくらいのDPが増えた。
「毎日とはいかないが、DPは金で補える。金がDPで買えるようにな。DPとものは等価交換なんだ。だから一般的に価値のあるものは大抵高DPに変換される」
「なんでそんなことを知ってるんだ?」
「どっかのダンジョンマスターを拷問して聞き出した」
「そいつでダンジョン金策すればよかったじゃないか」
「当時は領主じゃなかったからな」
ゲルはブンブンと首を振ると、こちらに手を差し出してくる。
「これから一緒に頑張ろうぜ」
その顔は爽やか……
とはかけ離れた、完全な悪人顔だった。
更新を長らくストップして申し訳ありませんでした
今回のお知らせは、ダンジョン日和をこれ以上更新できないというものです
というのも、見切り発車で続けてきた作品だからか設定を覚えてなかったり文章が拙かったりなどという非常に個人的な理由と、コロナもあり忙しくて執筆に手が付けられなくなってしまったという理由で更新を一切できずにいました
このまま更新を続けてもいいのですが、だらだらと消化試合をするみたいであまり面白くなくなってしまうのではないか?と正直思っています
などの理由から大変勝手ながらこの作品はいったん打ち切りとさせてください
しかしあくまで一旦打ち切りであり、ページ自体は残して、ある程度修正が終わった段階でまた再掲、更新を再開しようと思います
私の作品を楽しみにしてくださっていた皆さんには本当に申し訳ございません
しかし身勝手な著者ですが、もう少しだけお付き合いください
ちなみに現在執筆中の新作については近いうちに出すつもりです、こんなところで言うのもなんですがお楽しみに
では改訂版(?)でお会いしましょう、さようなら!




