テイマー日和!ー魔物との絆ー
生徒「せんせー!一時回ってても作者が起きてれば一日二回投稿になりますかー!?」
先生「なりません」
生徒「ってことはこの小説はまた?」
先生「一日に話投稿失敗ね。」
ああああああ!夜分遅くにすいません!ダンジョン日和、更新です!
新人くんがその身を犠牲にDPになったのから数日がたった頃。今日も今日とてDP上げに勤しんでいると…。冒険者が現れた。少女である。
「やぁ。あなたは何をしてるんだい?」
女の子に声をかけられた。わあい。
「見ての通り、鍛錬ですが?」
まぁ。簡単に言うと鍛錬をしてるとDPが入ってくるから鍛錬してます。棒ぶん回したり自作の杖をぶん投げたり。魔物を殴ったり。
「いや。明らかに怪しすぎない?そんなへんてこなことしてたら疑われて当ぜ…あっちょっと大丈夫!?」
「あっ逃げたっ!…うん。俺は元気だよ。しかしなんだと言うんだ。魔物を捕まえて首根っこ掴んだ上で顎のあたりをポカポカしながらヒャッハーたまんない上に貯まる!俺の力ぁ~!って叫んでただけなのになんで疑われるんですか。」
ええしてましたよ?それが何か?なにか不自然や異常なところがあっても質問は受け付けておりません。今日の私は閉店です。
「それのどこに怪しくない要素があるのか、ぜひご教授願いたいんだけど?」
「ハッハッハっ!やっと自分の立場を理解したようだな!そうだ貴様は私に教えと許しをこうて感謝しれていればいいのだぁ!」
「はいはい。感謝感謝。」
そう言って悲しい人を見る目で去っていった。何故だァ!!
…はい調子に乗りましたすいません。久しぶりに人と話せたからちょっとはっちゃけただけなんです。
○○○
「む!ダンジョンの侵入者に反応あり、誰か来たか!?」
ダンジョンの中をすぐに見る。一人と、一匹か…ってあれ何?魚?なんで浮いてんの?ちょっとスキルが気になるなぁ。そしてあの子もしかして…。
視点を変えて冒険者の顔を見る。…ってあぁ!さっきの俺のこと変とか言った子じゃないか!冒険者だったのか!その上テイマーだったのか!あ、テイマーってのは魔物をテイム(捕まえる)して手懐けて使う人らのことなんだけど。
「む。なんか変な感じね。」
ふっ気付いたか。そう。ここは嫌がらせエリア。そう簡単に切り抜けられるほど甘くはない。貴様も苦戦しダンジョンの糧となるがいい!…って、は?
「ええー。反則だよそれはー。」
彼女がやったことは単純。魔物に突風を吹かせるというものだった。お陰で蜃気楼もお腹痛いよ攻撃も全部無効化されてしまった。
「や、やりおる。」
彼女は蜃気楼に惑わされることはなく、巣を見つけ破壊。あっという間にボスを倒し、二階層へ行ってしまった。ふうむ。二階層でやられてほしいがなぁ。
二階層は高原気候であった。少し寒く、フロアや住める環境さえ整えれば低DPで強い魔物を呼べるから作ってみた。最初に現れたのは…。犬だった。正確には狼。ヴォルグリムワルフというのが正式名称。しかし、魔物の風によって切り裂かれる。…犬って集団だから強いのであって一体だと鍛えられた人間には勝てないんだよなー。上位の魔物ならば尚更。しかしあの少女がどうやってあんな高位の魔物をテイムできたのかが気になる。
仲間を呼ぶ前に切り裂かれた狼を見て思う。しかし、第二階層は鍵式となっている。鍵を探すところから始めねばならない。さっきの嫌がらせとは格が違う。さぁ本番戦に移ろうか。
○○○
「うーん。鍵が見つからないな。どういう事だろうねペルちゃん。」
そう言って私に声をかける主。私はペルグリム。種族名はリュグーズ。主の問いにキューっと唸って返す。私は主と喋りたい。けれど喋れない。口の形が発音に適していないから。
主と出会ったのは数年前。食用魚として売り出されていた私を買って育ててくれた。何の為かはわからないけど。それからは天国のようだった。ご飯が三食も食べられる。美味しかった。少なくとも、ちょっとの魚の肉を混ぜた濁った泥のようなものではなかった。主には感謝してもしきれない。その時私は絶対に守り抜くと決めたのだ。
「敵!?ワルスパンザーよ気をつけて、今までの中で一番の、強敵っ!」
現れたのはワルスパンザーという魔物だった。確かに強敵だ…。しかし。…私と主の敵ではない。
私が突風を起こすと、ワルスパンザーは体勢を崩す。その風に乗って一気にワルスパンザーに近づく主が、横薙ぎに剣を振るう。それを後押しするように風を吹かせると、主は空中で数回転してワルスパンザーの後ろに回る。肌を深くえぐられたワルスパンザーは怒って主に向かうがもう遅い。
私は毒と風を操るリューグスである。傷口から毒を流し込むことなど容易い。油断はせず、しかし明らかな戦闘終了を感じ取って、主はワルスパンザーに背を向け、こっちへ戻ってくる。
「ふぅ。終わったねー。」
ワルスパンザーは痙攣しつつ、もがいている。魚に食い殺される夢でも見ているのだろう。主は剣術を、私は風と毒で補助する。弱すぎる。主と私がいれば誰にも負けない自信がある。
「下っ!危なっグフ!」
完全に油断していた私の下から大きな物体が現れ、私をかばった主を跳ね上げて出てくる。主の腹のあたりから血が吹き出す。
「キューーーー!?」
グレイモリュズ!?しまった!油断していた!主を助けに動くが、グレイモリュズの鋭い角で突き刺される。しかしまだ意識は保つ。私は立ち上がり、グレイモリュズの鼻の穴へと、毒を含む風を送り込む。猛毒だ。一番の威力の。すぐ痙攣し始めたグレイモリュズの首を切り落とす。
「…!」
主が反応を見せる。すごい量の血だ。すぐに主に近付き、カバンの中に入っている包帯で止血をしようとした…が。主の息がない。死んでいる。
私のせいだ。私が油断したから下からの奇襲にも耐えられなかった。反応できなかった!!私のせいで主は死んでしまったのだ!
「キューーーーーー!!!」
大声を出しても、主は蘇らない。
絶望にさいなまれた私は…意識を完全に手放した。
○○○
ちょっと危なかったけど過去最大(二回中)の危機は逃れた。しかし案外楽に倒せたな。あの魔物も最終的にあんま抵抗せず死んだし。
しかし。DPが結構入ったな。因みに鍵はさっきのグレイモリュズに飲み込ませててんだけどね?見つからなくてよかったよかった。
…生かしておいても良かったのかもな。いや、そんな訳ないか。
そんなくだらないことを考えつつ、俺は少しだけ鬱な気分になった。
ぜひぜひ評価評価をばをば。(二倍二倍)