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ダンジョン日和!ー最強のダンジョンに至るまでー  作者: 波風 多子
引越日和!ー新天地でのダンジョン経営ー
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結婚日和!ー政略結婚は突然にー

みじかめ

 「やあ、起きたか」


 「領主様!?」


 起きるとそこは領主の執務室ソファーの上だった。何が起きたの?この状況。まさか私は領主様と一夜を越してっ?


 「元気そうで何よりだ。そうそう、報告をしなくていいのかね?」


 その言葉で思いだす、そうだ。わけのわからない二人組に襲われて…。


 「あ、そうです領主様!ご報告が…」


 「よい。冗談だ。報告はもう知っておる。からかってすまんな」


 「しかしなぜあの状況から助かっ!!!???」


 我ながら物凄い勢いで領主に向き直る。


 「領主様が助けて…?」


 「うむ。君が死ぬと報告が遅れるからな。まぁ、大したことのない報告でよかった」


 「はぁ」


 ダンジョン生成の秘密に迫れるかもしれない報告を大したことのない報告とは。領主はいったい何者だ?


 「ふむ。知りたいかい?」


 そりゃまあ知りたいですよ。領主の正体ですもの。人間なのか、なぜ強いのか。領主の個人情報。それも強者の個人情報は知ってて損はないもの。


 「ふむ、ちょうどいい。教えて差し上げようじゃないか。ただしこのことは秘密だ。約束してくれるね?」


 「はい。」


 「私は『非情』のスキル持ちさ。」


 まさか!?伝説の大罪スキル!?


 「伝説ではないよ。今この地に大罪持ちが大量に集まってるから運が良ければ他にもみられるかもしれないぞ?今いるのは、そうだな、怠惰と虚飾、強欲に快楽。そして憤怒、嫉妬だな。っていうか現状大罪スキルを持っている奴全員が集まってる」


 多!?なぜそんなに集まっているのだろう?


「うむ。恐らくスキル『大罪』持ちがでたんだろう。大罪に大罪は惹かれる。本人も意識しないほどに、しかし運命的にな。そしてそれはな、大罪への力の集約の為の儀式みたいなものなのさ。だから私がここに生まれたのも領主となったのも、すべてはなるべくしてなったのだ。わかるか?」


 「それはわかりましたが、なぜそんなことを知ることができるのですか?」


 「まぁ、大罪系統の特殊能力の一つみたいなものさ。まぁ会得しているものは少ないだろうがね」


 はぁ。しかし伝説の大罪スキルがそんなにも集まっているとは。今この領地何気に危機なのでは?


 「さて、話は終わりだ。雑談が過ぎた。そしてだな」

 

 領主は一つ咳払いをして続けた。


 「君の名前を聞いていなかったな」


 領主が私などの名前を知って何になるのだろう?は!まさか、昇格!?なんということでしょう。さよなら私の一兵卒ライフ!これからは上官として生きてゆきます!


 「名前はスワルトブと申します」


 「そうかスワルトブ。私の妻が最近死んだのをしっているね?」

 

 「ええ。病でお亡くなりになったとかおいたわしい……」


 領主の妻は本当に優しい人だった。私たち一人ひとりの名前を憶えて、友人のように接してくださったのだ。


 「そうか、説明の手間が省けてよかったぞ。つまりだ、君は今からエンフォード・スワルトブだ」


 「はい?」


 そう、彼は自分の新しい妻に自分を選んだのだ。

わりとネタじゃなく感想が欲しい(切望)

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