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ダンジョン日和!ー最強のダンジョンに至るまでー  作者: 波風 多子
第3章 人里日和!ー騒動の始まりー
32/54

貴族日和!ー貴族ジャムサードの襲来ー

展開が急すぎる?わかってますよそんなことは。こう、長く書くの苦手なんですよ。そのわりには更新スピード遅いんですよ。誰か助けて(悲痛)


あと前回の茶番を見てブラウザバックされた方、赦して。

 討伐隊総勢800人。生存者169人。生き残った者は金を手に酒を。死んだものは無念を胸に苦渋を飲んだ。共同墓地では遺族が泣き友が泣いた。組合では苦しい雰囲気が漂い、酒に酔った者が噂する。


 「くそぅ。ロンギスが…!死んじまった!」


 あ、あいつ死んでたんだ。何とか生きてるとか思ってた。しっかし何処でそんなに死んだんだ?


 「クラスの隊はほぼ全滅だってよ。オムズ率いる本隊も壊滅的らしい。」


 「うへー。俺らはスタピラー?とかいうやつんとこで良かったぜ。」


 「おう。めっちゃ儲けたそうじゃねぇか。いいな。気楽で。」


 「いや、その当のスタピラーって奴が鬼のようなやつでよ。ほんと、人を駒みたいに扱いやがんの。しかも死なない程度に退却させるからたちが悪い。軽い怪我だとすぐ前線だ。酷いぜ全く。」


 ……。何かめっちゃ言ってらっしゃいますが本人ここにいますよ?まあ別にいいけど。


 そんなふうに話をしている冒険者達を眺めつつ俺はベンチに座って素材の買い取りを待っていた。すると唐突に組合の扉が吹き飛んだ。都市支部の扉、結構高そうですが。


 「おい貴様ら!ジャムサード様がお入りになる。表を下げよ!」


 途端冒険者組合にいた殆どの人が頭を下げ、俺もならって頭を下げる。


 「ジャムサード様。お入りください。」


 「うむ。」


 その間約十秒動いた者はおらず、他の冒険者を見ると冷や汗がダラダラと垂れていた。


 「ここはむさ苦しいところであるな。なぁ、冒険者共?」


 そいつはよく通る声でそう言った。おそらくこいつがこの領地を治める貴族のようだ。


 少しふくよかな身体と高貴そうな綿でできた緋の羽織。黒を基調とした赤と黒の過激な色合いは、戦闘服の人間が多い冒険者組合内においても目立って見えた。


 「…。」


 誰も答えないがジャムサードは追い討ちをかけるようにさらに続けた。


 「貴様らゴブリン討伐にでかけたにも関わらず敵を全滅させることが出来なかったそうではないか。あの戦いには私も出資したのだぞ?」


 沈黙が降りたその組合の中に、ジャムサードの声だけが響く。


 「はぁ。貴様らは本当に…。」


 身動き一つせずに居た冒険者達を不満げな顔で見下ろすジャムサード。そして先程とは一転した静かな声で近くの冒険者に一言言った。


 「おい貴様。大穴はおるか?」


 「は、はい。只今組合会議室にてペルシャなどと共に会議をしていらっしゃると…。」


 「そうか。分かった。案内せい。」


 「はっ、はい。」


 そしてジャムサードは俺の方を指差す。


 「あとそこの」


 「はい。」


 「付いて来い。」


 「…はい。」


 会議への参加断った意味がないじゃんか…。貧乏くじ引かなきゃいけない縛りでもして生きてんのか?俺は。





 ○○○


 「突然ですまんが私はこの組合支部の解体を要求する。」


 ジャムサードの言葉に会議室の全員が驚愕の表情へと変わる。ペルシャは反対したいものの貴族相手では思いに反論出来ないようだ。地区長?の様な人がそれに反論する。


 「し、しかしこの組合は日頃この街を守っております!魔物などの間引きも我々が…。」


 「…今回もそうだが緊急事態に陥ったとき少しの成果はあげるものの結局いつも鎮圧するのは我々の部隊ではないか!」


 そうなのか?俺は知らんが…まあほんとっぽいな。


 「しかしその僅かな成果が無ければ部隊も鎮圧はできないでしょう?」


 「そもそも我々が事態を鎮圧する義務など無いし、税金を免除されている分際で成果をあげないことを正当化するつもりならそうは行かんぞ。」

 

 「…それだと沢山の者が職を失います。」


 あ、そこは認めるんだ。


 「安心せい。高実績の者は軍で雇ってやる。そもそも出資だけさせて成果をあげない組合など必要あるまい?」


 「そんな…。」


 すると、無言を貫いていたクラスは立ち上がって言っ 

 

 「俺が行きます。」


 「「は?」」


 地区長とジャムサードが声を揃える。


 「それは…一人でゴブリンの長を潰すということか?」 


 「そうです、領主様。」


 クラスは決心したようにキッパリと言い、そのまま立ち上がった。


 「な、な!無茶だ!でしょうジャムサード様。」


 一つ気付いたんだが俺めっちゃ空気だ。なんで呼ばれたんだよそっとしといてよ。そんなことを無視するように話は進んでいく。


 「行くのだな?」


 「ええ。そして約束して下さい。私が敵を倒し帰った暁にはこの組合を存続させることを。」


 「分かった。我が名にかけて約束しよう。」


 こう言ったからにはもう誰も二人に文句をつけることはない。クラスは明日に行くと言い残し、部屋から出ていったのだった。


あ、多分来週までには


後書きが次回投稿の予定宣言の場になってるなぁ…。まあ、守られないけど

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