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ダンジョン日和!ー最強のダンジョンに至るまでー  作者: 波風 多子
第3章 人里日和!ー騒動の始まりー
28/54

襲撃日和!ー報告とゴブリンの襲撃ー

報告。おそらく水曜日まで更新ないです。


頑張るけども

 「ということがあったのよ。」


 「わ、私に言われても…。しかしそれは一大事ですね」


 今俺は俺達の見てきたゴブリンの集落について話していた。…ペルシャに。


 「受付の人に言ってきてください。総合窓口があるでしょう?先ずはそこに行って支部長との面会許可をもらってきてください。」


 俺はその言葉を待っていたとばかりにペルシャに一枚の紙を見せる。その紙は…


 「面会許可ならもう貰ってるんだな、これが。」


 「怒りますよ?」


 強い怒気をはらんだ声でペルシャが言葉を返す。ちょっとからかっただけのつもりなのになあ。


 「では行ってくる。」


 「はいはい…くれぐれも失礼のないように。」






〇〇〇


 コンコン。


 返事がない。これで五度目なんだが。いつまで待てばいいのやら。


 コンコン。


 中に居るはずなんだがおかしいな。仕方がないのでドアを開けると。


 「やあ、遅いじゃないか何度も戸を叩くなんて君は礼儀ってもんを知らないな。いいだろう。かかってきなさい。」


 「間違えました。」


 そう言って俺は戸をそっと閉じる。部屋にいたのはバリバリ戦闘態勢の男だった。なんであの狭い部屋の中で近接戦闘しようとしてんだよ。頭おかしいんじゃねえの。


 「まぁ待ちたまえよ少年。君に話があるんだ。」


 


 オート:人間

 ステータス 

 M345

 S43

 A54

 G72

 W32

 スキル

 爆発魔法 

 上級水魔法

 精霊の契約

 再生

 称号

 組合支部長

 救国の英雄

 

 …怪物じゃん。何こいつ強!ステータスも凄いがスキルも称号も凄い。なんだよ、救国の英雄って。絶対勇者とかが持ってる称号だろ。こいつが持ってていいのか


 「人にスキル鑑定をする時は、もっと慎重にやったほうがいい。視線の動きや心音、動揺加減で強いものにはすぐ気づかれる。」


 「…。」


 なんかいろいろ負けた気分だ…。というか今こいつさらっと自分が強者だとアピールしなかったか?いや確かにそうなんだが、否定できないんだが。何でこいつが今まで支部長にならなかったんだ?前きた奴より強そうだが。


 「何でこいつが今まで支部長にならなかったんだ?って顔してるね。」


 「…!?え、は!?なんで気付いた?」


 「うん。それはね。僕が素行が悪いと言いがかりをつけてくる意地悪な奴等がいてね。支部長もその一人だ。」


 前の支部長は正しかったんだろなぁ。こんな奴が支部長なんてよっぽど人材不足なんだろなぁ。


 「で、支部長が帰ってこないんで僕が乗っ取っ…支部長になったという訳さ。」


 「素行最っ悪じゃねぇか!何してんだよ!」


 「そしたらみんな一応認めてくれてね。」


 こいつさっきから人の話全く聞かねぇな。ほんとにこいつが支部長でいいのか心配になってきたぞ。誰か変われよ。


 「ってことは、お前が一番強いのか?」


 「いいや、強さ自体はペルシャの方が強いよ?知ってるかい。金猫のペルシャ」


 「うん、知ってるよ」


 ペルシャって本当にすごい奴だったんだなー。初めて会った時は幸薄そうな獣耳程度にしか思ってなかったけど。正面からだったらメイトに勝てるって相当だよな。


 「そうだ、で報告だね?大雑把には聞いてるよ。ゴブリンが…えっと、詳細教えて?」


 「全く聞いてないのな。」


 「いや、覚えてないだけ。」


 本当にこいつが支部長をやっていいのか!!??報告覚えてない奴が?大都市じゃなかったの!?


 「はぁ…。まあいいや。で、ゴブリンの集落…それも結構な規模のものが発見された。おそらくリーダーが現れたものと思われる。作物なんかも育ててたしゴブリン以上の何かが関与してる可能性もあるな。」


 「それだけ?」


 「え?」


 身を乗り出して真剣な顔で聞き返され思わず身を引く。さっきとは別人のようである。


 「他に何かない?いいかい、君をここまで呼んだのは君が一番あの集落を見ているからなんだ。細かなことでもいい。村の様子や野菜の種類。本当になんでもいいんだ」


 「あ、あぁ。どうでもいいかもしれないがそうだな、家らしい物の存在が確認できたな。作物の種類は…確か良質なケドだったかな。そういえば現品を持っていた。はいよ」


 そう言ってケドを渡すと注意深く観察したと思ったら箱にしまってしまった。


 「他にはないね?」


 「ああ。」


 俺が若干気圧されながら答えるとオートは笑顔になってこちらを向いた。


 「有益な情報ありがとう。助かったよ。」


 本当にわけのわからん奴だな。ふざけた態度をとっていると思ったら急に真剣になったり。


 「しかし君からは組合総長と同じ匂いがするね…。もしかして同一人物だったり、する?」


 「そんなわけないだろ。」


 急に話が飛んで困惑する俺。組合総長っていうと設立者ってことか?もちろん俺がそんな偉い人…しかも敵方の。と同一人物のわけないし、こいつは本当に何を言ってるんだろうか。


 「てか組合総長と交流あんのか。」


 「うん。彼の名はアク…」


 その言葉の続きは結局永遠に語られることはなかった。直後、彼は…


 「「「ゴブリンだーーーーーーーーーー!」」」


 ゴブリンによる襲撃の犠牲者のうちの一人となったのだ。彼はジャイアントゴブリンの投石により




 四散した。










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