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魔王と勇者と厄災の魔女  作者: いわなです
第2章 幸せとティナス
14/15

世間知らずとティナス

風邪+油断+年末=治らない

風邪侮って医者行かずに風邪薬飲んでたら、普通に年末医者休みで、布団被ってごほごほしてた(泣)

今年もよろしくお願いしますm(_ _)m

「フィオナ、お前はなぜここを話し合いの場に指定した?」


「とくに理由はない。」


「…せめて衣類は片付けておけ。汚いとまではいかないが、人を招くのなら物をしまうぐらいしておけ。」


「ああすまない、部屋に人を招くのは初めてでな。茶の準備はばっちりだぞ。買ったばかりの茶菓子もある。紅茶と緑茶、コーヒーがあるんだがどれにする?」


「フィオナさん、コーヒーってなに?」


「知らないのか。ではマヤちゃんにはコーヒーを牛乳で割った、カフェオレをご馳走しよう。甘くて美味しいぞ。」


「甘いの?ならマヤ、カフェオレ飲んでみる。」


「気に入ったらいくらでも飲んでいいからな。」


「うん、いっぱい飲む。」


「…マイペースな世間知らずを二人も抱えてしまった。」


「おいアル、そんなところに突っ立ってないで、さっさと座ったらどうだ?それと、お茶はどれにするんだ?」


「…先に散らかった衣類を片付けろ。茶はコーヒーに角砂糖を二つ。」


「お、アルは意外と甘党なのか。わかった、淹れてくるから少し待っていろ。」


「だから先に片付けろと」


「マヤもお手伝いするー。」


「…俺がおかしいのか?」


 …


「よし、では話をしよう。まずはアル、誘拐犯にマヤちゃんが襲われたというのは本当か?」


「ああ、正確には誘拐犯と思われる魔族に襲われた、だがな。」


 そういえば、ティナスはあのおじちゃん誘拐犯って言ってるけど、あのおじちゃんが誘拐犯だってマヤ知らない。


「その根拠は?」


「まず、相手が翠眼の魔族だったということと、人間の女の子であるマヤを襲ったことだ。」


「ふむ、確かに怪しいがそれだけならば、魔族の町にいた人間を襲う魔族がいても不思議ではないし、それが翠眼であってもなんらおかしくはないとも思うが。」


「だがあいつは去り際に、紫眼を特定できた、と言っていた。これは紫眼がいることをすでに知っていたことの証明だろう。そこで俺は、あいつが紫眼の者が人間の少女であること知っていてかつ探していた。つまり、紫眼を探すために人間の少女を誘拐していた可能性が高い、と考えた。それを裏付けるためにフィオナの持つ情報が欲しい。」


「…なるほど、わかった。そいつが誘拐犯である可能性はかなり高い、そういうことならできる限り話そう。まず、誘拐犯の外見は翠眼であることと翼のある魔族の男、そして誘拐されているのは人間の十代前半の少女。マヤちゃんはちょうどそれくらいの年齢だが、マヤちゃんを襲ったやつはどうだった?」


「同じく翠眼で翼があり、拘束用の魔法を使っているのを見た。あとは飛ぶこともできるようだった。」


「ふむ、では活動期間だが半年ちょっと前に急に始まったようだ。」


「半年か、俺とマヤが出会ったのもその辺りだな。」


 ティナスと会う頃?ユウくんとお別れした頃?


「その頃の話を聞いて回った結果、いくつか話を聞くことができた。この周辺で、角が折れ両目を失った奇妙な女の魔族が何度か目撃されたらしい。その女が目撃された周辺では、道具や町にかかった魔法が消えたり弱ったりするという、これまた奇妙な出来事が続いたらしい。これは魔族の町や村でも、人間の町や村でも聞くことができた。」


 折れた角、両目がない。


「その人、マヤ知ってる。優しいお姉さんだったよ。」


「マヤ、知らない人に付いていくなといつも言っているだろう。」


「だってマヤ、その時お父さん知らないもん。それに、お姉さんがマヤに森の入り方教えてくれたんだよ。だからお姉さん悪い人じゃないよ。」


「…森の入り方?」


「うん、入れてってお願いしたら入れるよって言ってたの。」


「…」


「アル、マヤちゃん、森とは何のことだ?」


「マヤとお父さん、黒い森に住んでるの。」


「驚いたな、あの物騒な森に住んでいるとはな。なるほど、あそこなら誰も来ないだろうし、過去の紫眼も長く住んだ森だ。マヤちゃんも安心できる場所だな。」


「うん、ユウくんがそこに行けって言ってくれたの。」


そっか、だからユウくん行けって言ったんだ。


「…」


 そういえばティナス、さっきからずっと黙ったまま難しい顔してる。


「アル、なにか気になることでもあったのか?」


「いや、今考えても仕方のないことだ。続けてくれ。」


「そうか?では、もう一つどちらかというとこちらの方が重要だろう。最初の誘拐の少し前に、人間の町にお尋ね者の五人の盗賊がやって来た。そいつらはお尋ね者のくせに、町に来るなり警備隊を呼べと言ったらしい。彼らが言うには、空を飛ぶ紫眼の魔女に襲われたらしい。そこで、彼らの証言から紫眼の魔女探しが行われたが、結局見つからなかった。お尋ね者ということもあり、彼らは処刑され、紫眼の魔女は彼らの嘘だったということでになったという。」


「なるほどな。マヤ、五人組の盗賊に心当たりはないか?」


 五人組?盗賊?


「うーん、そういえば、黒い森に向かう途中に魔法と弓を打ってきた人達を、魔法で穴に落としたよ。その人達、ちょうど四人か五人くらいだった。」


「それだな。」


「ああ、おそらくマヤちゃんの眼を見た奴等が、紫眼の魔女がいるということを伝えたもののほとんどの者はそれを信じなかった。」


「それを信じたのが、あの翠眼の魔族ということか。」


「だろうな。マヤちゃんを探すために子供を誘拐していたか、これはやっかいだな。」


「どうして?」


「マヤ、前にも言ったように、一般的には紫眼の者は厄災を呼ぶ者と信じられている。翠眼はそれを祓う英雄だと言う者もいる。馬鹿馬鹿しい話だがな。だから翠眼が紫眼を退治するのは当然だ、とする者も多い。もちろん全員がそういう訳ではない。俺やそこにいるフィオナもそうだ。お前は純粋で良い子だとわかっている。」


「だが、そうでない者も多いのは事実だぞアル。翠眼の中には、紫眼を殺して名を上げようという者も多い。それを正しい事だと教える者もだ。私達のように、紫眼に偏見がない者は少ない。今回の誘拐犯が良い例だろう。」


「そうだな。だが、紫眼が厄災を呼ぶことはないし、翠眼が英雄だというのも迷信だ。」


「正しいという証拠もないが、否定する根拠もないのが事実だからな、仕方がないとも言える。」


「いや、あれは迷信だ。俺はそれを知っているし、証拠はないが根拠はある。」


「マヤ、二人の話難しい。お父さん、どういうこと?」


「私も今の話は気になるな。根拠とはなんだ?紫眼と翠眼のことについて何か知っているのか?」


「…その話はまた機会があればだな。とにかく、情報交換はこのくらいでいいだろう。今日はもう夜も遅い、マヤは子供だから早く部屋に帰って寝よう。」


「マヤ、フィオナさんとまだ全然お話ししてない。」


「また、明日以降も泊まることになるかもしれないし、朝早く起きられればたくさん話せる。そのために早寝した方がいいんじゃないか?」


「わかった、早く寝る。じゃあね、フィオナさん。おやすみなさい。」


「ああ、おやすみ…アル、まだ私のことを信用できないのはわからなくもないが、できれば話して欲しいというのが本心だ。今日のところはマヤちゃんもいるから、誤魔化されておこう。」


「…感謝はしておこう。」


「お父さん、早く寝るよ。」


「ああ、すぐに行く。」


「ふふ、じゃあおやすみ、アル。」


「失礼する。」

ティナス、お父さん、アル、呼び方多すぎる。

更新どんどんできてない。

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