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魔王と勇者と厄災の魔女  作者: いわなです
第2章 幸せとティナス
13/15

フィオナとティナス

冬休み前のバタバタで更新遅れました、すみませんm(_ _)m

「お父さん、帰り道こっちで合ってる?」


 町に入ってきたのと、全然違う方向に歩いてる。ティナス、さっき帰るって言ってたのに。


「前に会った女を探す。」


 女?


「フィオナさん探すの?さっき帰るって言ってたのに?」


「…この状況で帰る訳にはいかない。」


「でも、もう夕方だよ。いつもならマヤ、もう家に入れって言われる時間。」


「ああ、だから急いで探すんだ。詳しい話を聞く必要がある。それと念のために、朝に買った帽子を被っておけ。」


「帽子?わかった、出ろ。」


 いっぱい物入れてたから、ちょっとへこんでる。

 紫色のリボンが付いた麦わら帽子。マヤも早く被りたかったけど、帽子は日の出てる時に被るってティナス言ってたのに、変なの。


「被ったな、手を繋ぐぞ。できるだけ人通りの多い道を選んで歩くから、絶対にはぐれるなよ。」


「うん。」


 ティナス、フィオナさんがどこにいるかわかるのかな?


「お父さん、どこ探すの?」


「あいつは誘拐犯を探していた。それなら情報が多く手に入る場所、この時間なら酒場にいる可能性が高い。できればマヤは連れていきたくはないが、離れるよりは安全だろう。何度も言うが、はぐれるなよ。」


「うん、わかった。」


 酒場ってどんなところだろう。お酒ってマヤが飲んじゃダメなやつだよね。ティナスは飲めるけどあんまり飲まないって言ってたし、飲んだら身体に良くないって言ってた。

 どうしてそんなところに情報があるの?


「マヤ、ここに入るぞ。」


 大きなお店。中はにぎやかだけど、ちょっと暗くて剣持った人とかもいっぱいいる。


「ここにフィオナさんいるの?」


「可能性が一番高いな…いた、カウンターのところで店員と話しているようだな。行くぞ。」


 丁度話が終わるところだったみたい、フィオナさんこっちに来た。


「おや、君たちは。って、子供をこんな時間にこんなところに連れてくるなんて、何を考えてるんだ?」


「お前に用があったんだ。お前が探していた人物にマヤが襲われた。」


「…その話、詳しく聞かせてもらおうか。だが、ここにマヤちゃんを長居させる訳にはいかないな。私の泊まっている宿に行こう、そこで話を聞く。それでどうだ?」


「良いだろう。そうだな、時間も時間だし外に出るのも危険だろう。俺たちもそこで宿を取ろう。マヤ、今日はこの町に泊まることになるが、構わないか?」


 お泊まり、マヤ初めて。


「うん、いいよ。フィオナさんもいるんだよね?いっぱいお話していいの?」


「ああ、いいぞ。」


「そこは私に聞くのが先だろう、お父さん。そういえば、名を聞いていなかったな。」


「そうだな、俺はアル。それと、お前がお父さんと呼ぶのはやめろ。」


「お父さんとフィオナさん、仲良し?マヤもいっぱいお話する。」


「わかった。マヤちゃんはかわいいなあ。」


「おい、とにかく移動するぞ。お前、早く宿まで案内してくれ。」


「そうだな、マヤちゃんを早く休ませたいからな。着いてきてくれ。」


 宿って泊まるところだよね。どんな感じなのかな?たくさん人がいるのかな?みんなで一緒に寝るのかな?


 ティナス以外と泊まるの初めてだから、すっごく楽しみ。フィオナさん、会ったときは怖かったけど今は優しいから、もっと一緒にいたいな。


 …


「着いたぞ、ここが私の泊まっている宿だ。」


「順風亭?」


 他の建物と違って木でできてる。それにすごく古そう。


「ほう、風情があっていい宿だな。早速、部屋を取ってこよう。」


「お父さん。マヤ、フィオナさんと泊まるよ。」


「…なぜだ?いつも俺と一緒だろう?そいつの方が良いのか?」


「マヤちゃん、そうかそうか。アル、子供はいつか親離れするものだ。それに、同性の方が話しやすいこともあるだろう。そんな悲壮な顔をせずに察してやれ。」


「マヤはまだ子供だ。親離れなどしない。」


「だが、マヤは現に私の方がいいと言っているぞ。」


「くっ。」


 フィオナさんの方がいい?


「マヤ、お父さん一番好きだよ。それにマヤ、子供じゃないよ。お父さんとフィオナさんとマヤで、一緒に泊まるんじゃないの?」


「「…」」


 あれ、どっちも黙っちゃった。マヤ、変なこと言ったのかな?


「違うの?」


「マヤ、大人の異性が一緒に泊まるのはダメなんだ。」


「マヤとお父さんいつも一緒だよ。」


「マヤは子供だからいいんだ。マヤは俺の娘だろう?」


「じゃあ、フィオナさんは一緒じゃないの?」


「寝るときは別の部屋だが、それまでは一緒に遊んでもらえ。」


「うん、わかった。フィオナさん、一緒。」


「アル、マヤちゃん。納得したところで、そろそろ宿に入ってもいいか?」


「ああ、早く入ろう。とりあえず部屋は取るからな。それと、マヤは俺と同じ部屋だ。」


「はーい。」


「過保護だな。じゃあ、後で私の部屋に集合ということにしよう。先に行って待っている。」


「マヤ、俺たちも行くぞ。」


「うん。」


 一緒に寝なくても、同じところに泊まるならお泊まりだよね。いつでもフィオナさんに会えるし、ティナスとはいつも通り一緒。

 初めてのお泊まり。マヤ、すっごく楽しみ。

なんとか冬休みに入りましたが、今度は風邪でくたばってるので、治ったらどんどん更新します(できたらいいなあ)

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