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作戦0「エピローグ」

 

 俺は今田いまだ こころ大学一回生で…ノンケだ。

 何故こんな説明をしなきゃいけないかって?それは今俺の頭を悩ませているこいつら二人が今まさに喧嘩中だからだ。


「だから!俺はこいつをバイクの後ろに乗っけて帰るって約束してんだよ!」


「でも今19時だよ?ゆっくりご飯を食べた後でもいいじゃん。ね!心♪」


 今にも俺をバイクに乗せようとするガタイ良さげなこいつは須賀すが たける中学からの付き合いで見た目の通り運動神経がよさげ。まぁモテるやつ。基本的に俺が好きだった女の子はこいつのことが好きで、週に一回女の子から呼び出されたと思えば、武へのラブレター伝書鳩にされる屈辱の日々を送っていた。しかしこいつときたらそんな健気なアタックにも全く意に介していない。

 

理由は簡単。俺のことが好きだからだ。


 高校に入ってからやたらと体調の心配をしてきたり距離感が近いと思っていると、案の定、恋心を抱かれていた。最初は世の中の女め!ザマーミロ!!などと思っていたのだが、よく考えるとこれは俺のケツが危険な状況だということに気がつき、俺は早急に対策を立てていた。しかしながら家が近いこともあり、あまり効果がなかった。そして高校生になったとき、もう一人の登場がきっかけでこいつの恋心には独占欲がトッピングされて拍車がかかっていく。


 その原因となった野郎がこちらの下田 春くん(しもだ はる)です。こいつがまぁ厄介でして。

俺だって何も完璧にモテてこなかったわけではなく、目のいいレディたちに好意を寄せられることはあった。しかしこいつが見事にそのレディ達を別のやつとくっつける。はっきり言って友達を辞めたくて仕方ないが、こいつがいなくなると俺の作戦が破綻してしまうので、唇を噛みつつ残している。しかし何の恨みがあってこいつはこんなことをしているのだろうか。


愚問。俺のことが好きだからである。


 一人いい感じになれそうだったところをこいつにおじゃんにされた時、流石の俺もブチ切れ起こしてこいつを詰めたことがある。その時こいつは涙目で俺のことが好きだからやったと供述したのだ。好意には気づいていたので普通に詰めようと思っていたのだが、泣かれるとどうも俺が悪いことをした気になってしまい見逃すことにした。それからはしなくなったのだが、そうすると俺の周りをちょろちょろし出したので結局"武現象"が起こってしまった。


 これらの理由で俺はこれまでまともに恋愛をしたことがない。そこで俺はこいつらをくっつけて平穏な日常を手に入れることにしたのだ。


 そんなこいつらのタイプだが、高校の時に一度聞いたことがある。

武は優しくて守りたくなる賢い人がタイプで、春はカッコよくて頼りになるガタイ良さげな人がタイプらしい。


「…お前ら二人がくっつけよ!!」


 なんでこんな目の前にどタイプの人間がいるのに何故!どうして!!こいつら物事どこで判断してんだよ!鈍感って次元じゃねぇよ!不発弾どもめ!!


 はぁ。タイトルを回収したところで次の話題に行くが、俺は高校3年間何もしなかったわけではないのだ。BL漫画を読み漁り、テンプレのような展開を作ってこいつらに何度も罠を仕掛けてきた。しかしまぁ武の運動神経で罠がおじゃんになったり、引っかかったとしても春が上手いこと機転をきかして切り抜けてくる。相性バッチリで素晴らしいのはいいのだが、そのせいで二人の仲は何も進んでいない。よって今日もいつも通り取り合われているわけだ。


 そろそろ皆様不可解に思い出した頃だろうか。何故私心は人のことをよく知っているのだろうか。


答えは簡単。人の心が読めるからだ。


 これは高校生の時、体育倉庫に武と閉じ込められ、ケツの危機を回避しようと思考を巡らせていた時に覚醒した。言わば超能力である。初めはうるさくて仕方なかった声達も出力を調整することで対象を絞ることが可能になった。


 そう。これは俺の平穏な日常のためにこの力を駆使して、4年の間にどうにかしてこいつらをくっつける為の物語だ。

感想などをいただけると嬉しいです。

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