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捏造の王国

捏造の王国 その110 これだけやっても大敗、賭けに負けましたね、イシババさん!

作者: 天城冴

トップについて、いきなりの解散総選挙を決行したニホン国ジコウ党のイシババ総理。準備不足で組織票をもつ、特に与党ジコウ党に有利に働くと思えたが…。

 10月も終わりに近づき、外国由来のオバケの祭典に乗っかってイベントグッズを売りまくり、パーティーに開き騒ぎまくるのが恒例となりつつあるニホン国。今年もカボチャやら骸骨やらのモチーフの置物だのなんだのが店頭に並び、さらに秋らしく文化祭、体育祭などが開催されるはずのこの時期にいきなり行われた総選挙だが

「あー、や、やはり、大敗してしまいましたか。あの問題から気をそらすために、解散総選挙に踏み切りましたが…」

と唸っているのはニホン国、与党ジコウ党のイシババ総理。

長年の夢だった総理にようやくなることができたというのに、収支報告書に収入無記載問題で大騒ぎ、事態の収拾をしようとしてもかなり困難ということで、解散して総選挙したら禊完了とかいう謎理論を展開するためにイチかバチかという解散に踏み込んだのだが。

「い、いや、わかってはいたのですが、どのマスコミも、三径新聞ですら、単独過半数割れという報道だったのだし。し、しかしですね、収支報告書無記載問題として裏金という言い方で報道するようINUHKにも要請したのに」

収支報告書に記載されていない収入があったなどとバレれば、企業、とくに中小零細企業ましてや個人事業主なら即座に税務署が入って、がっぽり追徴課税などをとられてしまうのに、なんだ国会議員だと、忘れました、うっかりしてましたなどでいいんだ、我々なら税務署に犯罪者扱いされるのにーと怒り心頭の国民たち。公共放送いや今やジコウ党擁護放送機関と化したINUHKが、いかにマイルドに言い換え、罪はないんですよ、誤解ですよーといえど、騙しきれるものではない。

「あー、アベノさんとオトモダチの芸人などが白票で意思表示とかテレビでいったのに、それでもだめだっだんですか」

いや、それまるっきり間違い、デマですよということを堂々と放映させるというのは大胆なのか、無知なのか、確信犯か。諸外国、特にマトモな民主主義国家、いや下手すると隣の大国ですら、国民から抗議がでそうな発言を許しまくりのニホン国のいー加減マスコミモドキ。騙された人も少なくはなさそうだが、それでもこの大敗っぷりである。

「しかも、投票用紙が出ないトラブルもあったし、お知らせのハガキも送られなかったところもあったし、さらに投票時間の繰り上げもあったにもかかわらず、これですか」

まるで投票妨害まがいのことをいかにも意図せずにやってしまいましたー、でも代わりの手段はありませんという、国民の投票する権利を奪いまくったような行為を誘発したイシババ総理。未必の故意というか、姑息な手段で過去最低レベルの投票率、下がれば下がるほど、組織票をもつ党、さらに実質お金や物を配って選挙しますという違反行為を裏でしまくっているジコウ党に有利なはずだが

“あー、2000万円配りまくったりしましたしねえ。それでいてそのすっぱ抜きの功労者の共産ニッポンの方が議席を減らすなんてほんと理不尽ですねえ”

と、茶々を入れるのは地獄の書記官。故アベノ総理のころから苦節数年?ようやくニホン国がちょびっと真っ当になり、地獄送りの亡者が減りそうということで、少しウキウキしたせいか、マトモにイシババ総理の前にご登場である。

「えー、その、地獄の方の領分ではございませんが」

“いやーアマリリさんとかそのほか、罪が重すぎて地獄でも持て余しそうな方が、現世で贖罪を少しできそうで、助かりますよ。これでダカイチさんとか、ミズタミャクミャクさんとかアベノ総理のお気に入りの方々が落ちていただければもっといいんですけど。いきなりあの世ですとアベノさんが今あってる皮膚剥ぎの刑罰に一緒に付き合うってのですが、その方が本人たちもアベノさんも喜んで絶叫しまくるんでしょうが、そうするとその悲鳴でさらに地獄がうるさくなって苦情が来そうなんで、ご遠慮いただきたいんですが”

「皮膚をはがされるなんてそんな生き地獄、お、オソロシイ。その、我々ジコウ党大敗してこれからその対策を考えねばならないのです。速やかにお帰りを」

“あのー、さきほどもご自身でいっておられたように、思いつく限り、やれる妨害をしてもこの結果なんですよ~。しかも、今回伸びたミンミン党、国民派タマギギさんと手を組むおつもりでしょうけど”

「ぎ、ギク。な、なぜわかったんです」

“まー同じ穴のムジナ。地獄の書記官である私に裏の悪事を隠すのは不可能ですので、お仲間で一緒になればとお思いでしょうが、あのミンミン党の主流派ノンダさんも、タマギギさんもジコウ党でいまいちパッとせず、うまみが少なくて出て行った人ですから。当然勢力争いが起こりますねえ、違う党ですし。で、メイジの党も加わり、醜いというかお笑いというかドタバタ分裂しまくりそうですねえ”

「そ、それでも、ら、来年の参議院選で」

“あー、マイマイナンバーカードの強制他、またいっぱい国民が苦しみますねえ。で、連立与党は勢力争いの中、躍進したレイワンとか功労者なのに票を減らした気の毒な共産ニッポンとかが頑張るさまを国民の方々が一年かけてじっくり見ることができますねえ。もう少し賢くなるかもしれませんね”

「い、いや我々は仲良く、いえキチンと連立を」

“無理でしょーねえ、だってジコウ党内部だって嘘八百を並び立てるダカイチさんとか形成悪しとなったら逃げまくり曽祖父の功績をマイナスにしまくりのオオイズミさんとか、皆さんで我も我もと主導権争い。負けちゃったイシババさん、貴方がそれを抑えられますかねえ。みんなで裏金ならぬ泥沼にはまるのでは。まあ解党して大人しく贖罪していただけると、本当に私たちあの世のモノは助かるんですけど、いまだ裏金を謝りもせず、調査もせず、非公認も形だけの貴方方がそんな真面目なことしないでしょうしねえ。でも、このままでさらにアホらしい下手なコントよりくだらない争いをみさせられ、そのうえ生活苦にあえぐ国民がどう思うんですかねえ。オーサカの国際博覧会でも大赤字必死で税金が上がり、さらにマイマイナンバーの不備でそれを補うためまたお金がかかり…”

とうとうとジコウ党、とくにイシババ総理にとって暗ーい、しかしかなり可能性の高い未来を語る地獄の書記官。その言葉を頭と胃とを痛くしながら聞いてしまうイシババ総理であった。


どこぞの国では、投票を促すハガキだの、下手すると投票用紙がうまく出なくて投票できない、時間を短くする、白票があたかも有効のようにマスコミを使って誘導するなどの本当に民主主義国家というような真似をやりまくったそうですが、それでも与党大敗。いや、マトモにやってたら、どうなるんでしょうねえ。あと卑劣な手をつかって権利を妨害されたら抗議しないと、どんどん権利も金も搾り取られちゃうんで、気をつけましょう。

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