丘の上の美術部で 第3話 分かりきった転校生
丘の上の美術部で 第3話
分かりきった転校生
そうこうしているうちにチャイムが鳴り着席時間となったがみんなは席に座り近くの子と話していた
だが私ははなちゃんと話す気分ではなくなった
あの時のことが脳裏を過ったからだ
怖かった
とそんなことを考えていると仮担任の先生が来た
「どう? みんな緊張してる?」
予想通り大半の人は緊張していた
陽は胸をなで下した
するとモニターの画面に教務主任の先生が見えた
すぐ始業式が始まった
担任の先生しか興味はなかった
1年生の担任発表が終わり2年生の番だ
「続いて2年生です 2-1 松田 大河先生」
クラスで拍手が沸き起こった
松田先生は学校で有名な優しい先生ランキング担任部門1位の先生だ(学校1位は養護教諭の先生)
そのあとは興味はないので前を向いて別のことを考えていた
それから校長先生の話が終わり始業式が終わるかと思ったら
「2年生には転校生がいるので皆さん快く出迎えてあげてください」
と言っていた
陽はそれまであの男子生徒のことを完全に忘れていた
しかも年や名前すらも聞いていなかった
どんな子なんだろうとみんながざわざわし始めたところで始業式が終わった
やがて松田先生が来た
「改めまして進級おめでとうございます 2-1担任の松田です!」
それより陽は『このままだと絶対あの子来るんだけど...』とか考えていた
そしてみんなや陽の予想通り先生が『転校生はうちのクラスだよ』と言いみんなは 『yeah』とか騒いでいたが陽にはわかっていたのであまり気分は乗らなかった
「どうぞ入ってきて」
入ってきたのは案の定あの子だった
カッカッカッ
あの子がチョークで自分の名前を書く
「えっと...僕の名前は...立花 悠です 一年間よろしくお願いします」
字は意外に上手だった もしかすると陽より上手いかもしれなかった
「じゃあ悠の席は...陽 お前の後ろでいいな?」
「?!」
あれだけ少女漫画かよとか言っていた陽だったがここまでのことは考えていなかったらしい
そして悠が気付く
「もしかして朝の?」
「ん? 陽と知り合いなのか? ならなおさら其処のほうが良いか 陽?良いだろ?」
このタイミングで断ったら変な意味で陽が浮くので断らざるを得なかった
「ハ ハイ」
「ということで悠君に盛大な拍手を」
パチパチパチパチパチパチパチパチパチ
ここから陽と悠のアオハルは始まる...?
続く...
はたして私の集中力が切れる前にアオハルをすべて書ききれるのかw
ブックマーク等をしてもらえますと筆者がものすごく喜びます