丘の上の美術部で 第1話 よくあるシチュエーション
丘の上の美術部で 第1話
よくあるシチュエーション
『私はパンをくわえて走っている 何故かって?私は今遅刻しそうだからだ!』
「始業式の日に限ってスマホの充電が堕ちてるとかマジ意味わかんないんだけど!」
あ 申し遅れました このいかにも少女漫画の冒頭の状態なのは 朝日向 陽 丘陵中学校2年生です
「このまま行くと絶対間に合わないけどっ」
私は必死になって走った
学校まではあと800m弱といったところか ただ残された時間は2,3分程度 このままだと絶対に遅刻だ
私は必死になって走った
そして2ヵ月ほど前に見つけたショートカットルートに差し掛かったところで事件は起きる
そう そこは曲がり角だったのだ
ボフンっっ
「「痛っ」」
どしん
...あれっ?今誰かとぶつかった?
そう思った陽は目の前を見た すると男子生徒が倒れているではありませんか!
『いや ホントに少女漫画やないかーい』と私は心の中でツッコミを入れた
「大丈夫ですか?」
心配になった私は学校をあきらめ、その人に近づいた
「ハ ハイ ダイジョウブデス」
『いや なんで片言なんだよー』と私はまた心の中でツッコミを入れた
「フー 大丈夫ならよかったです」
「...ところでここ...どこですか?」
男子生徒が聞いた
「もしかして越してきたばかりの人ですか?」
「...ハイ」
「どこに行きたいのですか?」
「...丘陵中デス」
「ま?!」
まさかの自分の学校に転校性が来るとは思ってもいなかった陽は本音を出してしまった
「ア スミマセン」
「いいんですよ 気にしないで」
『いや 普通に喋れるなら普通に話せやー』とまたもや私は心の中でツッコミを入れてしまった
「...ア 時間忘れてた!」
「なら私を助けていたことにしておいてください」
「...」
「それならうそではないはずです」
「...」
『うそやん めっちゃや優しいやんけ』 そう思っていた陽は声も出なかった
「...でも急がないと怪しまれるかも」
「うん そうだね」
そうして急ぎ足で学校へ向かった2人であった...
ちなみに陽は学校へ着いた後 先生に注意喚起をされたのであった
続く...
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