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繋 ぐ 、 こ い の う た 。  作者: 帆 霞 れ る
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恋 に 憧 れ て

「瑞希は誰か、気になる方はおりませんので?」

1922年。大正、と呼ばれる世界に私_鈴原瑞希は生きている。

「ん~…どうでしょう…とくには思いつきませんね…」

私たちは17歳。そろそろ結婚を見据えた男女間のお付き合いを始める年齢に差し掛かっている。

「まぁ…いつかできるといいですわね」

「そういえば、魚屋さんのところの息子の方、お嫁ができたようですよ」

「まぁ!」

恋愛がらみの話で盛り上がっている私の周り。

恋愛に興味がない私。

この状況は何とも気まずいものだった。

「でも、ロマンチックな恋愛っていいですよね~」

誰かが言う。

「お手紙を出したりして、過去や未来の方と繋がったりするとか…!」

「とってもロマンチックだわ…!」

…手紙。未来の方と…。

「…面白そうです。」

誰に聞かせるでもなく、私はひとり呟く。

家に帰ったら試してみよう、という決意を含んで。


家に帰った後、私は早速紙とペンを取り出していた。

勝手に筆がはかどる。

『はじめまして。私は鈴原瑞希と申します。突然で申し訳ありません。貴方と手紙でいっぱいお話して、仲良くなれたらいいなと思っております。叶うなら直接会ってみたいですね。お返事お待ちしております。』

「…こんなものかな…。」

先ほどの紙を封筒に入れる。

封筒の面には、『拾ったらお返事ください。鈴原瑞希』と書く。

「本当に、繋がったらおもしろいな…なんて」

ポストに手紙を出しに行く。


否、出しに行こうとしたところまでは…よかった。


家から出た瞬間吹き付けた強風が、私の手の中の手紙を攫った。

「あ…!待って!!」

無論、必死で追いかけた。

だが。

「消え…た…?」

しっかりと目で追いながら追いかけてきたはずの手紙は、消えていた。

「あぁ…」

落胆したが、思えば手紙で未来の人と繋がろうなんて無理な話だ。

「帰りましょう…。」

とぼとぼ、夕焼け空を背に歩き出した。

はじめまして。帆 霞 れ ると申します。

小説を書くのには不慣れなのですが、頑張ってみたいと思います。

よろしくお願いします。

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