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前置き
これはとある大国でのお話。
国の人々がクーデターを起こしまくり、もはや一つの組織では統治できなくなっていた。
時代がたつにつれ、大国のまとめ役はもはや機能しなくなり、複数の組合がそれぞれ自分の領土を統治するようになっていった。
国はほぼ分裂された状態となっていた。
誰でも領土を統治できるこの時代、血の気の多い国民たちは組合を作り、我も我もと領土を得ようと大量の組合が名乗りを上げた。
そのために、それぞれの組合は下剋上を起こさせまいと、それぞれ善し悪しはあれども統治体制を敷いた。
その地域に住む者の不満をできる限りなくそうと努力したのである。
そうしてさらに時がたち、ある程度その領土を統治する者たちがある程度定まってきた。
これは、そんな世界で生きている一人の男の話である。