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ユニークスキルで異世界と交易してるけど、商売より恋がしたい ー僕と彼女の異世界マネジメントー  作者: 二上たいら
第3章 アーリアのダンジョンに挑もう

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第83話 第4層に挑もう

 10月31日日曜日、アーリアの暦ではテレミスティスの月5日、僕らはアーリアのダンジョン第4層にいた。ポータルを抜けると平原に放り出されるというのは未だに不思議な感覚だ。


 第4層の魔物はレッサーコボルトとグラスウルフだ。どちらも単体で草原をウロウロしており、対処を間違えなければそれほど危険のある魔物ではない。しかしグラスウルフはスモールウルフより一回りほど大きく、動きは遅くなったが、攻撃力は増している。


「ほら、こっちだよ!」


 メルが買ったばかりの小型盾にショートソードを当てて音を鳴らし、グラスウルフを挑発する。低階層の魔物はこう言った挑発行動への抵抗力がほとんどない。目に付いた獲物にとにかく跳びかかっていく。


 メルはグラスウルフの噛みつき攻撃を華麗にステップで躱す。その間に僕は後ろからグラスウルフに接近して、そのお尻辺りを狙ってショートソードを振り下ろす。


 世界はゲーム化したが、戦闘処理までテレビゲーム然としたものに変わったわけではない。僕のショートソードはグラスウルフのお尻に叩きつけられる。切り裂く、みたいな格好いいことにはならない。それでも刃によって切り傷は与えたようだ。


 攻撃を受けたことでグラスウルフの敵意はこちらに向いた。代わりにグラスウルフの背後を取ったメルが、後ろ足を狙ってショートソードを振るう。深く入ったように見えたが、その足を切り飛ばすには至らない。


 それでも軸足を攻撃されたグラスウルフは僕に跳びかかってくることができなかった。唸り声を上げて僕らを威嚇するが、その動きは緩慢だ。


 僕らは2人がかりでグラスウルフに斬りつける。最後の気力を振り絞ったグラスウルフが身を捩って僕が弾き飛ばされるという一幕こそあったものの、グラスウルフは斃れ、魔石が残される。


 魔石を拾い上げた僕はその大きさを確認した。


「うーん、3層の魔石とさほど変わらないなあ。お金稼ぎなら3層のほうがいいかもね」


「でもレベルを上げるなら4層だよ」


 より深い階層の魔物と戦ったほうがレベルが上がりやすいという認識は、地球でもアーリアでも共通している。


「きっとひーくんのレベルはもうすぐ上がるし、そしたら4層も今より楽になるんじゃないかなあ」


 僕もメルの言うとおりだと思う。短期的に金銭的な稼ぎを得たいなら第3層だが、長期的に見れば第4層で狩りをしたほうが効率は良いだろう。幸い魔力にも余裕がある。半分を切るくらいまでは第4層で狩りを続けよう。


 そうしてしばらくポータルの近くの魔物を狩っていると、いつの間にか僕のレベルは5に上昇していた。ファンファーレやアナウンスがあるわけではないから、自分のステータスに意識を向けないとレベルが上がったことには気付かない。


「レベル5になったよ」


「ステータスはどう?」


 僕は自分のステータスに意識を向ける。


レベル 5

体力 168/206

魔力 86/142

筋力 37(40)

耐久 36(36)

知力 42(42)

抵抗 26(26)

器用 32(34)

敏捷 25(32)

技能 キャラクターデータコンバート 異界言語理解

称号 異界到達


 筋力や敏捷が下がっているのは連戦での疲れのためだろう。基本値はちゃんと上昇している。


「うんうん。いいんじゃないかな」


 僕のステータスを聞いたメルは頷く。ご満足いただけたようでなによりだ。朝のランニングと、夜の筋トレを休むことなく続けている価値はあった。


「でも私より筋力があるのに、与えてるダメージは低い感じなのが気になるかなあ」


「戦い慣れてないからだろうね。剣の扱いも下手だって自覚あるし」


 僕は相変わらず振り上げて振り下ろす攻撃しか上手くできない。正面にいる敵に向かって剣を横に振るのって地味に難しくない? 最初に横に剣を振ったとき、野球のバットを振る感じになってしまってメルから注意された。振り切ってしまうと体の側面から背面を敵に晒してしまうからだ。


「剣術道場とか行ったほうがいいのかなあ」


 日本でもアーリアでも構わない。剣の使い方をちゃんと学んでおくことは必要かも知れない。


「私も我流だけど、それだから剣技スキルが身につかないのかな。前は謝礼を払うような余裕はなかったけど、今なら習いに行ってもいいかも」


「僕はあんまり時間に余裕がないけど……」


 平日は学校で手一杯だし、土日のどちらかは仕入れと持ち込みで半日くらい潰れる。魔石を得るためにダンジョンに入ることも必須だ。週に1回、2,3時間くらいなら時間を取れるかも知れない。


「今度、一緒に行ってみようか」


「うん! そうしよっ!」

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