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ユニークスキルで異世界と交易してるけど、商売より恋がしたい ー僕と彼女の異世界マネジメントー  作者: 二上たいら
第9章 瑞穂の亡霊たち

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第502話 これからの予定について

「で、これからの予定をもう一度教えてほしいな」


「そうだね。今のうちにまとめておこうか」


 まず明日。

 8月31日の午前は歌舞伎町の代筆屋のところだ。

 正直に言って危険があると思うので、メルについてきてもらいたい。

 湧水の魔術を得た後に僕らの口を封じようと考える国があってもおかしくはないからだ。


 僕一人でもどうにかなると思っていたけれど、自衛隊の人たちの動きや、音響閃光手榴弾の効果を体感したいま、彼らが相手だと僕では後れを取る可能性があると気付いた。

 その点、メルの実力は今のところレベル30前後が何人集まろうがなぎ払えるだろう。

 音響閃光手榴弾みたいな隠し球が他にあるとわからないけど。


 午前中と条件をつけたので、午後になったらアーリアに移動して、先にメルと聖女ギルドに挨拶に行く。

 結婚の挨拶だ。

 聖女ギルドの人たちって要はメルの育ての親みたいなものだから、ご両親への挨拶ですよね。

 えっと、バウムクーヘン持っていく?


 そのあとヴィクトル商会でメルを交えてヴィーシャさんの今後について相談する。

 ヴィーシャさんはもう僕との結婚に前向きだったけれど、ヴィクトルさんたちがヴィーシャさんから話を聞いて、どう判断するか、というのもある。それは明日になってみなければわからないだろう。


 アーリアの平民には結婚という法制度が無い以上、僕がヴィーシャさんが欲しくて鏡の製法を差しだしたということにするのは構わないんだけど、それをメルがどう思うのかっていうのはあるよね。手は出さないよ!


 それから時間があれば日本に戻ってステラリアの打ち上げに参加。

 これは時間があればね。


 さらに翌日。

 9月1日は横田基地に行って、タイで確保された犯罪グループのメンバーを引き渡してもらう。

 彼らには平等に、先駆者と同じ扱いをするつもりだ。

 もしかしたらここでも湧水の魔術を伝授する必要があるかもしれない。

 流石にここまでしてもらって、昨日の約束ですから、とは言えないしね。


 それから日付は確定していないけど、歌舞伎町の代筆屋に連れていってもらって警察庁に説明にいかなければならないんだけど、手遅れ感があるよね。

 もう警視庁の人間を何人か処分しちゃったし、警察関係には近寄りたくないな。

 歌舞伎町の代筆屋も危ないんじゃないかな?

 この辺は要相談だ。


 あと印刷屋関係で、結界装置の複製について話をしなければならない。

 状況的に以前よりは急いでもらったほうが良さそうだから、金を積み増すのも視野に入っている。


 確認するというと、TAKAメディアHDへの空売り攻勢の後始末もある。

 まあ、これは電話で済むとは思う。


 あとなにかあったかな。


「よく覚えてるね。私もうわかんなくなっちゃった。とりあえず明日と明後日はひーくんについていったらいいんだよね」


「お願いするよ。もしメルにしたいことや行きたい場所があれば言ってほしい。できる限り優先するから」


「ん~、今のところは登録者数を伸ばしたいくらいかなあ」


「配信したり、動画作ったり、SNSも動かさないとね」


 SNSは僕が担当してるけど。

 フォロワーのみんな、ごめんね。

 オリヴィアの中身は僕です。


「じゃあ機材、っていうのを買わなきゃ」


「ああ、そうか。配信するなら防音室がいるな。それ用の部屋も借りないといけないか」


 賃貸の部屋に防音室を入れるには大家の許可がいるだろうし、それならいっそ最初から防音室のある、音楽家とか配信者向けの部屋を借りた方がいい。

 そういう部屋なら防犯とかにも気を遣っているはずだし、安心だな。


「今の部屋は期間借りだけど、たぶんちゃんとした賃貸契約になるな。保証人探さないといけないか。いや、もう購入の交渉をしてもいいな」


 賃貸に出しているということは、収入が目的なのだろうし、将来的な利益分を上乗せして購入を打診すれば応じてもらえるかもしれない。


「買うなら一軒家という手もあるか」


 注文住宅だと時間がかかるけど、建て売りや中古ならすぐ手に入る。


「それならおっきい家にすればいいんじゃない? エリスさんたちも滞在できるように」


 アーリア組の日本滞在先確保は確かに必要だなあ。アーリアを出るとなるとなおさらだ。


「そうだね、あ、いや、僕らはアーリアを出なきゃいけない。僕がいることでエインフィル伯爵に力が集中してしまって国内に問題を……あ……」


 だったらヴィクトルさんに鏡の製法を渡してしまうのは論外なのでは?

 鏡の製法を独占することで、エインフィル伯爵領は果てしなく儲かるだろう。


「あっちの世界基準だとレベル41は決して高いというわけじゃないんだよね?」


「そうだね。アーリアのダンジョンは中級扱いだし、レベル80はないとレベルが高いって印象はないかな」


「ということはあっちで無茶はできないな」


 国とか冒険者ギルドが乗り出したら僕らはあっという間に制圧されてしまう。


「これもヴィクトルさんと相談か」


「アーリアを出るのは避けられないんだよね?」


「冒険者ギルド長が僕のことを完全に疑っているからね。普通の冒険者になるにしても、別の町への移動は必須だと僕は思ってる」


「うーん、あのおじいちゃんかあ」


 あのときメルは聞いているようで全然聞いてなかったよね。


「私は冒険者としての目標は果たしちゃったから、別に冒険者活動にこだわりはないよ」


「僕が30層以降の魔石が大量に欲しいからね。メルにも手伝ってもらえると嬉しい」


「いいよ。でもそしたら赤ちゃんができちゃうようなのはめっだからね」


「はい……」


 それは本当にそう。

 でも用意もないのに僕を煽ったのは君だったよね。いえ、言い訳ではないです。はい。気をつけます。

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